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2018年02月15日19:44

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おらおらでひとりいぐも 感想

https://kotoyumin.com/wakatake-chisako-ora-orade-shitori-egumo-3043

「おらおらでひとりいぐも」の 読み残しを読んできた。

上記には、ていねいに読んだ人が解説してくれてる。

原作は、けっこう、時間や場面が交錯するので、
こうやって整理してくれると よく分かる。

著者と同い年の私の感想としては、
よく、独り言を ここまで追求したという感じかな?

それにしても、74歳の設定とは言え、
人生のごちゃごちゃが ほとんど書かれていないので、
どろどろした所は皆無。

主に 東北弁のコンプレックスの持ち方が書かれている。
美貌の同郷のコンプレックスの無い青年に一目惚れするところに
その感情が一番よく出ている。(死んだダンナのこと)

著者は、故郷の大学卒で産休先生をし、結婚し、
夫の仕事で関東へ行ったので、作品のストーリーとは違う。

前回、期待した、母親による娘への女性差別問題の追及は 消えてしまっていた。

テーマは、女性の自己実現についての考え。
未亡人になって、解放されて自由になったのだが、
結婚生活が終わって お決まりの体の不調への心配が始まる。

その辺は、皆、同じなんだからで済まされているようだ。

東北からの解放、結婚生活からの解放。

正直、親の介護などは 全く回想としても出てこないし、
回想は 美しく楽しかった経験が中心。

八のつく名前の山が何回もキーワードとして出てくるが、
あまり、自然描写などは無い。

ダンナの死んだ時の感情は、単語、「死んだ」とかを何回も書く。

60歳前の急死は、ひたすら悲しく、失恋のようだ。
老年期のあらゆるトラブルを免除された有難さより、
自分の悲しみ、淋しさに没頭する。
そんなものかな?

ストーリーは ほとんど無きに等しい。
面白さを追求した作品では無いのに、
「感想」で検索すると、とても面白いという感想が多いのが意外。
いったい、どこが面白かったのかなあ?

「百年泥」が、こてこての内容なので、
この作品は、水墨画みたいに感じる。

百年泥の作者さんは、仏教研究でダンナと知り合い、
(ダンナはサンスクリット研究)ダンナの仕事でチェンナイに来たそうだ。
文芸春秋最新号には、受賞者2人の何ページものインタビューが載っているのに
今日、気がついた。


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