この数日私が住む南紀でも冷え込んだ。
今朝、窓の外の気温を測ると、氷点下2.5度。
よしっ!
行こう!!
きっと那智の滝は凍るだろう。
と言ってもさすがに南紀、滝そのものは凍らない。
しぶきや滝壺が凍るのだ。
早朝車を飛ばせば30分余りで那智の滝に着く。
7時40分ころ着く。
戻って来た一人の男性とすれ違う。
境内では那智の滝をご神体とする飛龍神社の方が掃除をしていた。
300円の初穂料を払って、滝が近く見えるお滝拝所に入る。
誰もいない。
那智の滝はしぶきが凍って背面の岩に白く張り付いていた。
こんな那智の滝の姿は滅多に見られない。
ニュースなどで見る凍った滝壺を見る場所には特別に許可をもらった報道関係者などしか入れないそうだ。
今日もテレビ局の人や地元のカメラマンが入って行った。
滝壺近くまでは行かれないが、ぎりぎりで滝が落ちたところが凍って白く盛り上がっている様子が見えた。
これだけでいい。
滝の姿は一瞬たりとも同じ姿にはならない。
風が吹くと右に左に揺れる。
下の流れも変わる。
さらに白く凍った岩肌に水がかかる様子は、まるで滝行をしている修行僧が何人もいるように見える。
時々大きく深呼吸する。
パワーをいっぱいもらえる。
雑念というものが全くわかない。
滝にだけ気持ちが集中する。
こんな時間は初めてだ。
神社の職員の方が水を治しに行った。
滝壺の下から取水している水が凍って出ないのだそうだ。
ホースのつなぎ目を外して、エア抜きしている。
「ご苦労様です。7時半過ぎから来ているんです。」
「そういえば掃除していたときにいらっしゃいましたね。」
戻って来たその方と少しお話する。
「冬は何度か凍るんですが、まだ冷たいだけですみます。台風でホースがまくれ上がると、腰上まで水に入って治すこともあります。滑りそうで怖いです。」
「私も色川で山から水を引いているので苦労はわかります。でも、さすがに色川では凍りませんが。」
「僕も地元なので地元の人に来てもらったほうが嬉しいんですよ。ゆっくりして行ってください。」
朝日が当たって少しずつ氷がゴオッーと音を立てて落ちていく。
滝はどんどん姿を変えて行く。
いつまでも見ていたかったが、さすがに冷えて来て10時20分に帰ることにする。
2時間半以上滝を見ていた。
滝にだけ想いを寄せていた時間。
青岸渡寺、那智大社にお参りして帰る。
那智大社は工事中。
今日は凍てつく那智の滝から1年分のパワーをもらえた気持ちになった。
こんな素晴らしいパワースポットの近くに住んでいられることに感謝!!!
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