さて、2/28から参議院に移った国会審議もまた、森友問題に終始した。
3/1、共産党の小池晃が某自民党国会議員の事務所の面談記録を入手したとして、その記録を元に売却経緯の不透明さを指摘するというのが、参議院での森友劇場の始まりだった。直後にその当人が記者会見して、すぐに明らかになったが、この自民党議員とは鴻池祥肇である。
鴻池は以前に、籠池から幼稚園での講演を依頼され、「その時の子供たちの態度は大変素晴らしいと思った。思想的にもわしに合うなと思いました」と言っていた。
ところが、そんな鴻池は態度を豹変させる。
平成26年4月頃、籠池夫妻が議員会館事務所を訪れ、籠池の妻が、泣きながら紙に入ったものを差し出す。すぐに金だと察した鴻池は「無礼者!政治家の顔を銭ではたくような、そんなん教育者ちゃう、帰れ!」と言って突き返したーーこれが鴻池が記者会見で明らかにしたかった核心部分であろう。
鴻池は中身は幾らか分からぬが金を突き返したという。後に籠池は中身が三万円の商品券だったと釈明したが、無論そんな筈はない。事情に詳しい人間によると、籠池はこの時、百万円を包んだが、鴻池から突き返されたと話していたという。
いずれにせよ、事は重大である。籠池が、自民党の地元有力国会議員に贈賄しようとしたとの証言が当事者から出たのだ。もし鴻池が金を実際に受け取っており、その記録が共産党の小池の手に渡るという形であれば、これ自体がもう事件である。
この、いわば贈賄未遂の暴露を機に、いわゆる籠池劇場は、籠池の犯罪帳簿の様相を呈し始める事になるのである。
それにしても、何故鴻池事務所の面談記録などが流出し、共産党の小池の手に渡ったのか。
今回流出したものは極めて具体的な交渉記録だ。どうしてこんな詳細な、自民党の大物議員の事務所記録を共産党が入手できたのか。共産党の諜報網がそんなに高度なものだというのか。
どうやらそういう話ではないらしい。
鴻池自身が、今回の流出に対して、記者会見で全く怒りや抗議の色を見せていないのである。それどころか、小池が国会で取り上げたペーパーが鴻池事務所のものかを聞かれた鴻池は次のように答えている。
「いや、どんな紙持っとるか知らんけど、うちはオープンです。もう、天皇陛下だけはお越しにならんけど、どんな人でもうちの事務所に出入りする」
なんだかよくわからないが、共産党だろうが、民進党だろうが、出入り自由で、好き勝手にできるという事なのだろうか…。
その21へつづく。
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