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2018年01月24日22:26

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「2017年度 私的ベスト20」 その1.

え〜…「ベスト20」書いてはいるのですが
全部書いてからアップするとなると また間が空いてしまうので、
書けた分からアップしておこうと思います。

20日〜24日で今週(土曜〜金曜)の予定9本を観終わったので
明日は続きを書けると思います。

ちなみに
今週の9本でよかったのは
「我は神なり」
「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」 かな?

ランキング発表って下位から順番だと思うんですが
ワープロで書く時は1位から順番に書いちゃうんで
1位からの発表になりますね(笑)。





「2017年度 私的ベスト20」



01. 「春の夢」’16 (韓) 監督:チャン・リュル

チャン・リュルの新作。前作「慶州」が14年だから2年ぶり。
ヤン・イクチュン(「息もできない」),パク・ジョンボム(「ムサン日記 白い犬」),
ユン・ジョンビン(「悪いやつら」)の3監督を主演に
旧市街と新市街が地下隧道で繋がる町“スセットン(水色洞)”でうだうだ暮らす
3人のさえない男たちの日常が描かれる―だけ(笑)。
近いうちに壊され 整備されその姿を失ってしまうであろう町の画を堪能し
若手3監督たちがチャン・リュルとの仕事をわいわいと楽しんでいるゆるい感じが
人の生き死にも人生の機微も苦難も ぐっと引いて眺めるチャン・リュルの眼差しを示して、
どうしようもなくイイ…そういう映画。



02. 「パターソン」’16 (米) 監督:ジム・ジャームッシュ

ジャームッシュの新作。
これもパターソンという小さな町のバス運転手パターソンの日常が
淡々と綴られるだけなのだけれど、日常が紡ぎ出すささやかな詩と
その喪失さえ日常の些細な事件にすぎないスケッチが
詩神との邂逅をもたらすラストに心震えた。
しかも詩神が永瀬正敏である幸福のささやかさと言ったら…!(笑)



03. 「あゝ、荒野(前篇・後篇)」’17 (日) 監督:岸善幸

寺山修二の原作未読。こんなに「あしたのジョー」色そのままのお話なのだろうか ?!
…ってくらい、拳で戦う男の寂寥と孤独が摑まえられていて胸が締め付けられた。
寺山の描いた60年代“新宿”は様変わりしただろうに、
岸善幸は菅田将暉とヤン・イクチュンに 猥雑で寂しく賑やかで妖しい
都会の息遣いが聞こえる街“シンジュク”を走らせるのだ。
力石徹の葬儀を主催したのは寺山修二だった…ことを思い出した。



04. 「パーソナル・ショッパー」’16 (仏) 監督:オリヴィエ・アサイヤス

時間のないセレブに代ってファッション関係のお買いものを任された女―
パーソナルショッパーのお話は、
仕事に纏わるサスペンスと彼女の死んだ双子の兄をめぐる霊能力という
摩訶不思議な2層構造で、“え?どこを読めばいいの”と
惑乱されるのにドキドキした。
心エコーを受けるクリスティンの裸の胸の美しさに魅了された!!
美乳とはこのこと!(笑)



05. 「メッセージ」 ’16 (米) 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

ヒト、他者(エイリアン)と出会う―ってだけの哲学的SFを
このように映画的に翻案・改変・展開してみせたヴィルヌーヴに
正直度肝を抜かれる体験をしました。はい。
SF映画史に名を残す作品となるでしょう!



06. 「ダンケルク」’17 (米) 監督:クリストファー・ノーラン

時間軸の異なる3つのパート構成に唸らされるノーランの新作。
無名であることを義務付けられた若い俳優たちが彷徨う灰色の海浜と
民間の船による救出劇という史実が気高くする波浪と
スピットファイアを撮るためのパイロットのドラマが負う空気が、
歴史を語る―のではなく
映画に資するための“ダンケルク”を
スクリーンに映しているのだった。
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