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2018年01月19日22:35

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せっかく札沼線電化したんだから、ここの電車を千歳線にでも直通させれば1面2線なんて簡単に空くのでは?

先の日記に続く北ネタ第二弾。
札幌駅の新幹線ホーム、用地が決まらず迷走中…というのは既報として、新たに提示されていた地下駅案が既存案の工費の二倍以上になるそうです。

言われてみればそりゃそうだとしか言いようがないですね。何しろ既存の案は、程度の差はあれ在来線の高架を流用する形なのに対し、地下は完全な新規工事なのですから同程度の工費に留められるはずがありません。この話題に関しては、北にはコスト意識がないのかの一言に尽きます。
札幌駅の新幹線ホーム建設に北の負担は少ないとされていますが、全体の建設費が嵩む以上は新幹線運営に全く影響がないことは考えにくく、また地下になると高架の在来線への乗り換えも遠くなりますから、札幌開業後に北海道新幹線を採算に載せるのに、地下化は間違いなく障害になると思います。

そもそも新幹線のためにホームを減らすと在来線の本数も減らさなければならないって言い分が、本当か?と思いますね。何しろ現在のホームが5面10線。一つ減らしても4面8線です。それでなおかつ通過型配線なのですから、都市鉄道のターミナル駅としてはこれでも充分な規模と言えます。
しかも、札幌近郊は電化が進んでおり、普通や快速はほぼ電車になっていてやろうと思えば電車への完全統一も可能な状態です。これが何を意味するかといえば、少なくとも燃料のために基地に戻る必要はないのであり、従って今より複雑なダイヤを組むことも可能なのです。

例えば、札沼線。北海道医療大学まで電化されましたが列車は相変わらずほぼ札幌発着です。一方で千歳線は、快速「エアポート」こそ函館本線に乗り入れての小樽発着主体ですがそれ以外の普通や快速はこれまた札幌発着が多数。この二線を直通させれば、両方とも折り返させるよりホームの滞留時間は減らせます。
もちろんダイヤ乱れの発生時には影響を受けやすくなる懸念はあるでしょう。しかし正直、今でも北のダイヤは以前に比べグダグダになる局面が増えています。その中で札沼線だけ保護すべき道理があるかといえばそうは思えません。
それよりは、毒を食らわば皿まで…というわけでもないものの、札幌近郊のJRを都市鉄道としてブラッシュアップしていく方がサービス改善の方向性としては理にかなっていますし、また収支改善にも寄与すると思うのです。
例えば札沼線の新琴似は札幌市営地下鉄南北線の麻生に近く、札幌市街中心部に出るに当たり両者は競争関係になります。そして千歳線の新札幌は同じく市営地下鉄東西線の接続駅ですが、新琴似ないし麻生から新札幌に出るには現状では両者とも必ず一回の乗り換えが要ります。
しかし札沼線が千歳線に直通すれば、新琴似から新札幌までは一本で行けることになり、JRが市営地下鉄に対し一つ強みを持つことになるのです。

これは一例に過ぎないものの、肝心な点は、都市鉄道の本質はターミナル駅の分散にあり、かつその複数の駅を有機的に結ぶ点にあるのです。東京なら東京や新宿や品川、名古屋なら名古屋に金山、大阪なら大阪梅田に天王寺、難波といった調子ですね。
一ヶ所の駅に拠点機能を集約させるのは「汽車」の発想であり、時代遅れとまでは言いませんが現状の札幌のスペックに見合った思想とは思えません。せっかく電車に味気もへったくれもないオールロングシートの通勤型車両を取り揃えつつあるくせに、肝心の運用手法で汽車型の思想に凝り固まりホームが足らないと宣うのは中途半端であり、こういうところが北のダメな点なのだと言わざるを得ません。

これ以外にも、極論を言ってしまえば近年の北の合理化策というのはことごとく札幌駅の在来線ホーム数削減に寄与するものです。
例えば長距離客車列車の全廃。客車は足が遅いし発車時に時間を取るのでそれだけホームを占める時間が長くなります。「北斗星」に「トワイライトエクスプレス」に「はまなす」、「カシオペア」。これらの列車の純減は、見ようによっては札幌駅のホームに余裕をもたらしています。
直近では道内連絡特急の本数削減。石北本線特急の半分、宗谷本線特急に至っては三分の二までを旭川発着に短縮した合理化は、札幌〜旭川間を「カムイ」「ライラック」の電車特急に一本化する趣旨であり、これもまた結果として札幌駅の折り返し本数削減に資しています。
故に札幌駅の新幹線ホーム捻出は、これらの方向性をさらに突き詰めることで現駅案を実現するべきだと自分は考えます。まとめると以下のようになりますね。

・札沼線と千歳線の原則直通化。
・特急列車の札幌駅ホーム折り返し原則中止。桑園方留置線か、琴似駅留置線、もしくは手稲まで回送。
・琴似及び新札幌の拠点駅化。折り返し設備の整備と折り返し列車の設定。札幌発着列車の両駅への延長。

これをやった上でどうしても札幌駅ホームで折り返しにしないと都合が付かない列車のみ札幌で折り返させるようにすれば、4面8線でも回せるようになるのではないでしょうか。

■札幌駅の新幹線ホーム、位置決まらず迷走 地下案は巨額
(朝日新聞デジタル - 01月18日 23:05)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4949156

(以下引用)

 2030年度に開業予定の北海道新幹線札幌駅のホーム位置が決まらず、迷走している。在来線のホームを活用する2案で調整がつかず、昨年10月から、地下にホームを造る「地下案」の検討を始めたところ、建設費が2案の倍以上になることが分かった。国は「年度内」の結論を促すが、混迷は深まるばかりだ。

 JR北海道の島田修社長は17日の定例会見で、北海道新幹線札幌駅のホーム位置の問題に触れ、「3案の中から、年度内に成案を得たい」と初めて期限に言及した。

 新幹線ホームについては建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北、北海道、札幌市の4者が一昨年10月、在来線の1、2番線を活用する「現駅案」と、1番線と新設する0番線ホームをあてる「東側案」に絞り込んだ。

 ところが、現駅案では在来線の必要な運行本数を確保できず、東側案では0番線ホームをつくる際、ホームの一部がJRタワーに食い込むため、タワーの耐震工事に300億円ほどがかかる。新幹線建設の費用は国と自治体がほとんどを支払うが、JR北は東側案を、機構は現駅案を主張し、平行線をたどっていた。

 このため、JRと機構は昨年10月、過去に一時期検討された、「地下案」を再浮上させた。駅南側の「北5条通」の地下に造る構想だったが、実際に建設費をはじいてみたところ、現駅案の2倍に当たる1千億円を大きく超えることが判明。有効な削減策が見つからなければ、実現は難しい情勢だ。

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