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2018年01月03日00:10

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日本フィル横浜定期演奏会@333(2017.12.23)コバケンの第九

2017.12.23 於:みなとみらいホール

(前半)
 J.S.バッハ
  オルガン小曲集より
  「汝のうちに喜びあり」BWV615
  「古き年は過ぎ去り」BWV614

 J.S.バッハ
  トッカータとフーガ ニ短調 BWV565

(後半)
 ベートーヴェン
  交響曲第9番 ニ短調 op.125 <合唱>

指揮:小林 研一郎
パイプオルガン:石丸 由佳
ソプラノ:増田 のり子
アルト :林 美智子
テノール:錦織 健
バリトン:ジョン・ハオ
合唱:東京音楽大学
コンマス:木野 雅之

年末、しかも毎回進化を遂げる小林マエストロの第九。忙しく体調も崩しがちであった一年もこれがないと締めくくれません。

これもアップが遅れ、記憶が少し曖昧になってしまいましたが、聴いた瞬間は本当に「自分史上最高の第九」であり、小林さんの時に力強く時に繊細でしなやかな指揮から導き出される音楽への共感(一体感)や感動による鼻水や涙で「顔がバリバリでどうしようもなくしょっぱく」なり、もう「そのまま昇天する寸前のギリギリで小林さんの魂にすがり現世に残った」ほどでした。

力強さと変化に富んだ1、2楽章、安らぎを表現する3楽章(このどこまでも拡がる水面のような安息は特に印象的で、冒頭のたった数小節で丸1年かけて凝り固まった心がみるみる解きほぐされ、やっと乾燥してきた頰を再度幾重にも涙が流れました)、歓喜へのプロセスを積み重ね頂点に達する4楽章、どれを取っても素晴らしいの一言しか出ませんでした。全楽章を通じて、音楽(ベートーベンの第九)にかけるマエストロの強い思いが細部へのこだわりと的確な指示により鮮やかに表現されていました。

何というか、楽員もソリストも合唱も、そして観客をも含めた一体感がホールを包んでいる感じです。わかりにくいですが、そういう皆を惹きつけ、一緒に音楽を造り出す魔力も含めたものが小林さんの魅力だと思っています。

東京音大の若さみなぎるコーラスも(合唱指揮とマエストロにより)上手くコントロールされていていつもながらのブラボーでした。独唱ではソプラノ、バスの良く通る音量に対し、テノールの勢いが少し弱く感じましたが、ニュアンスと丁寧さでは、多少の荒っぽさを感じたバスとは異なり、安定したベテランの声を提供してくれました。アルトの林さんは、合唱パートもずっと一緒に口ずさんでいて音楽を楽しんでいる感じが素敵でした。

小林さんの音作りには色々な意見があるのも確かですが、結果として現われる音楽、そして楽団員や周囲の一体感や達成感は77歳の今にしても進化を続けていました。ブラボー!!

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