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2017年12月29日19:07

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「ウルトラマンジード」終了!−ひさびさに最終回が楽しみなよくできたおもしろいウルトラマンで嬉しかった件−

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半年間放送した「ウルトラマンジード」が終了しました。今年のウルトラマンはおもしろかったです!
今の円谷プロの体力とウルトラマンというコンテンツとバンダイの販売戦略の到達点として7月から12月まで新作のウルトラマンを放送し、その後半年間は再放送作品でつなぐという方式が確立しその中で毎年ウルトラマンが作られています。
予算、時間のない中で毎週新怪獣を出すことは出来ず保有する過去の怪獣の着ぐるみを使いながらも若いスタッフたちが努力して特撮の技術を上げて良い絵を作るようになってきました。一昨年の「ウルトラマンX」の第1話を見た時にはすごく嬉しかったです。しかしシリーズ全話を通してみるといまいちおもしろくはなく、続く「ウルトラマンオーブ」では奇をてらったような部分ばかりが目立ち、一方で全話を通して話をまとめたり作る力がなくほんとグダグダになってしまっていました。
今のウルトラマンに一番足りないのは全話を通してちゃんと話を作る力ではないかと痛感しました。
そこにきて今年の「ウルトラマンジード」は小説家の乙一氏が脚本・シリーズ構成を務めるというニュースが流れてきてものすごく期待しました。ちゃんと物語を作る作家らしいのできっと話をきっちり作ることもできないくせに変わったことばかりするような脚本家とは違う仕事をしてくれるだろうと。

結果、半年間見続けていたら本当におもしろかった!こんなに最終回が楽しみだったウルトラマンはひさしぶりでした。
まず、主人公リクがウルトラマンベリアルの息子であるという設定にもかかわらず乙一氏も監督もありがちな”闇落ち”はしないということを公言し、リクを常に前向きに自分の運命に向かっていく明るいキャラクターとして描いています。
そして、リクを支える仲間たちとの絆。ペガッサ星人の子供ペガ、剣を振う少女ライハ、幼馴染で秘密組織AIBに属するモア、その上司のシャドー星人ゼナ、そして先輩ウルトラマンとしてこの世界に来たウルトマンゼロと一体となったサラリーマンのレイトとその妻子。これらバラバラな立場のキャラクターたちが実に活き活きとそれでいてちゃんとそれぞれが作品の中で仕事をしているというのがすばらしかったです。えてしてこのキャラいる?というようなことが起こりがちなのですがこの作品ではそれがほとんどありませんでした。
これらによってリクの出自とか重いテーマになりがちな作品設定でありながらも楽しく見れる作品になっていたと思います。
そして、中盤で復活したベリアルが退場して以降は伏井出ケイがベリアル復活を画策し物語を引っ張っていきました。当初は次のステージと言っていたのでベリアルの意思を継いだ伏井出ケイが最後の敵になるのかと思いきや、伏井出ケイは見事なほどにベリアルさまラブ!で結局復活したベリアルが最後の敵となりました。
「ウルトラマンオーブ」のジャグラスジャグラーも奇抜なキャラクターではありましたが、過去の話を含めても何をしたいのかが結局よくわからないただの変なキャラクターで物語にはなんの貢献もしていませんでしたから・・・それに比べるとこの伏井出ケイはその行動原理が徹底していてしかも物語を引っ張っていく良いキャラクターになっていると思いました。

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最終回前、奪ったエンペラ星人とダークルギエルのカプセルを使いウルトラマンベリアルアトロシアスになり、伏井出ケイから奪ったストルム器官でウルトラマンキングのエネルギーを反転吸収し無敵になろうとするベリアル。
それに対しAIBとリクたちは攻略作戦を立案します。ゼロがベリアルをくいとめてる間に宇宙船モードになった星雲荘がカレラン分子分解酵素をベリアルのカラータイマーに打ち込みエネルギーの吸収を止め、そこにゼガンの光線とウルトラマンジードの光線をぶつけることによって時空の裂け目を作り、その向こうの永久追放空間にベリアルアトロシアスを追放するという。
ほんと防衛チームが登場しなくてもちゃんとAIB、星雲荘とベガ、ウルトラマンゼロ、ウルトラマンジードそれぞれが役割を持って力を合わせて敵を倒す作戦で攻略するあたり感心しました。
そして作戦開始前のレイトとその正体を知った妻子とのやりとりも後のゼロとベリアルの決戦への布石。ついに作戦が始まり戦うゼロとベリアル。しかし伏井出ケイが妻子を人質にとってゼロにせまります。この時ベリアルが「この星に来て弱点を作ったか」というのに対し「守るべきものがあるから俺たちは戦えるんだ!」とゼロの返す台詞が生きてくるのです。
そして、この時伏井出ケイから妻子を助けるのがライハ。ただ一人作戦に絡まないライハにもちゃんとここでの出番があるというのが実にうまい。この2人は過去の因縁がありますし、先の伏井出ケイとレイトの妻についても以前ちゃんとサイン会とかで出会ってますからそのあたりもよく考えられています。
作戦は頓挫し、ピンチのゼロの前に変身したリクが駆けつけるところで最終回前のエピソードは終わります。ほんとすごく盛り上がって最終回が楽しみでしかたありませんでした。
以前「ウルトラマンテイガ」で人間が考えた作戦が最終回前に失敗し、結局みんなの光りで復活するというウルトラマンにありがちな展開でちょっとがっかりしたことがりましたが、今回はさすがに何か挽回のアイディアがあるのだろうとわりと安心して見ることが出来ました。

そしていよいよ最終回、苦戦するジードとゼロ、ゼロが差し違えてカルラン分子分解酵素をベリアルアトラシアスのカラータイマーに打ち込み消えます。そこへ現れたのがウルトラの父!ベリアルをシールドで封じ込め時間をかせぎます。

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挽回の策がウルトラの父だったのはちょっと期待はずれでしたが「ケン!」とベリアルが呼ぶようにベリアルとウルトラの父には過去の因縁がありますのでそれもありかと。とにかくウルトラマンゼロをここで退場させたのがうまいです。というのはゼロとベリアルには計り知れない因縁があるのでゼロがいるとどうしてもジードとベリアルのドラマにはなりにくいですからね。
ウルトラの父の力が尽き、リクがウルトラマンジードに変身してベリアルアトロシアスとの決戦に向かいます。

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ゼガンも出撃し、ジードとともに時空の裂け目を発生させるもののゼガンが倒されジードとベリアルとの1対1の対決。
ジードの決意にウルトラマンキングの力が発動し、ウルトラマンジードの5つのフォームが揃います。

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この5人のシードによるバトルなんかはほんと坂本監督の得意とするところでかっこいいです。それぞれのフォームの特徴を見せたバトルになっています。さらにこのあたりのビル街でのバトルの特撮もかなりがんばっていたと思います。坂本監督はほんと巨大なウルトラマンの見せ方がうまくなっていると思います。
5人のジードの必殺技攻撃にアトロシアスはベリアルの姿にもどり、ジードとベリアルの2人は時空の裂け目に吸い込まれます。
まさに1対1の戦いの中、リクはベリアルの過去の記憶を見ます。

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これには驚きました。まさかベリアルアーリースタイルやレイブラッド星人といったベリアルの出自まで話に盛り込むとは。そしてついにジードはベリアルを倒し時空の裂け目から帰ってきます。
最初作戦内容を聞いたときにベリアルというキャラクターは倒さずにあくまで追放するんだなあと思っていたのですが、まさか本当に倒してしまうというのには驚きました。まあこの先いくらでも復活の理由は考えられますからとにかく話をきっちりと完結させるというのは大事なことですから。
とにかくウルトラマンにありがちなみんなの光や不思議な力ではなくあくまでリク自身の力で解決するところが良いです。リクが自分の運命に立ち向かい越えていく、それを見事に描ききった作品になっていたと思います。
ラストシーンで最初は敵かと恐れられていたウルトラマンジードがこの地球を救ったことにより最後はリクが憧れていたドンシャインと同じ子供たちのヒーローになるという構成も見事でした。ウルトラマンには似合わないドンシャインという架空の特撮ヒーローを設定したのも坂本監督の趣味ではなくこのためだったんですね。

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とにかく今の状況でもちゃんと考えて作れば新しいおもしろいウルトラマンができるということがわかってすごくうれしかったです!

ということで写真に使ったウルトラ怪獣DXを紹介します。

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「ウルトラ怪獣DX 時空破壊神ゼガン」
ウルトラマンジードでは登場する新怪獣はすべてベリアル融合獣でした。そんな中で唯一このシャドー星人の最終兵器であるゼガンが新怪獣として登場しました。ただ、いまいち活躍しなかったのでまあ買うのはやめときました。どうもグランゴンの改造じゃないかと思っていましたし(笑)。ところが最終回でまさかあんな重要な役で再登場するとは!おもわず買ってしまいましたよ。シャドー星人といえばガブラなのですが(「戦いの子」では「ガブラカーノ」という言葉が出てきてました)なぜかこんな海の幸系の怪獣になっています(笑)。デザイン的には怪獣としてはよくまとまっているとは思いますが。

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「ウルトラ怪獣DX ウルトラマンベリアル アトロシアス」
昔からウルトラマンベリアルはウルトラマンではなく怪獣扱いなのですが、今回はウルトラ怪獣DXとして11月に発売されました。最初は伏井出ケイがベリアルの意思を継いで変身するのかと思ってましたが、あくまで伏井出ケイはベリアル様のために生きることに徹底しウルトラマンベリアル自身がエンペラ星人カプセルとダークルギエルカプセルによってパワーアップして変身した姿でした。グレーと銀のなかなか締まった感じのかっこいいウルトラマンになっていると思います。
このソフビはウルトラ怪獣DXということでレギュラーソフビより大きく戦隊やライダーと同じ旧ウルトラヒーローソフビのサイズになっているんですが今はこのサイズのウルトラマンジードはありませんから。普通の今のレギュラーサイズで出そうよ!

ということで今回の最終回関係でいろんなものを再現してみようと過去のソフビを引っ張り出してきました。残念なことに普通のウルトラマンゼロだけが出てきませんでした(笑)。あと限定版のウルトラマンベリアルに付属していた「ギガバトルナイザー」も。
というのは今回登場時からなぜかベリアルアトロシアスはギガバトルナイザーを振り回していたのです。怪獣を操るわけでもないので単にアクションしやすいからだと思っていたのですが、今思うとウルトラマンベリアルってレイオニクスでありレイブラッド星人によってギガバトルナイザーを与えられたのでこれは出自にかかわるアイテムだからだったんですね。

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「ウルトラヒーローシリーズ ウルトラの父」:「ウルトラマンメビウス」当時の布製のマントが付属していました。
「ウルトラ怪獣シリーズ ウルトラマンベリアル」:この当時は猫背でごっつく造形されていました。
「ウルトラ怪獣シリーズEX ウルトラマンベリアル(アーリースタイル)」:闇落ちする前のウルトラマンベリアルのソフビです。この姿では怪獣じゃないんですけどね(笑)。これはソフビが新シリーズになってからはソフビになっていません。
「ウルトラ怪獣シリーズEX レイブラッド星人」:いやーこんなん出てたんですね。買っといてよかった。





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