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2017年12月26日20:59

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大イベントお正月

【大イベントお正月】

子供の頃は年末年始は特別だった。前日夜更かしをし、起きるともうお正月。ポイントとしてお正月は早起きをすべきである。昼過ぎに起きると、おせちの中からエビや数の子が姿を消し、昆布巻き、かまぼこ、黒豆の人気ワーストベスト3がかくのごとく残るのである。

エビは腰が曲がっているから長寿を、数の子は子宝に恵まれるように、昆布巻きはよろこんぶに、繋がるのは分かるがあの『黒豆』というやつは一体なんなのだろう?ご飯のおかずにはならないしデザートとしても中途半端である。

さて、『正月に食べるもので大しておいしくないもの』の次に『七草粥』がある。健康にはよさげだが、なんの工夫もない淡い塩の味付けである。さておせちを食べてお雑煮を食べ、七草粥を食べたらお正月ももう終わり・・・

いやいやどっこい!お正月が本領を発揮するのはこれからである。・(。ↀωↀ。)キラーン✧

子供たちにとってお正月の最大の楽しみ、それはやはり「お年玉」である。普段は見られない高額紙幣を拝むチャンスなのだ。ここで問題となるのが「両親の付き合いの広さ」である。これは大きい。来客の数に断然差がでるのだ。

お歳暮の多い家庭ほど来客が多いと思ってはいけない。「お歳暮をくれる人」と「お年玉をくれる人」は明確に違う。お歳暮をくれる人は年始のあいさつには来ない場合が多く、逆にお歳暮を贈るほどでもないが、近所に住んでいていつも世話になっている、という人ほど年始のあいさつに来るのだ。

隣近所なのでお互い気を使わずに済むし、向こうも顔を見せる以上、その家の子供にあげるお年玉をしっかりと持ってきてくれるのだ。自分の両親にも同じことが言えるのだが、子供としてはそんな大人の事情は知ったこっちゃない。自分の収入だけが全てである。

しかし兄弟がいる家ではお年玉袋にしっかり名前が書いてあったりして、兄弟で金額に差があるのが分かってしまい少し切ない。

滅多に会わない親戚などが自分と同年代の子供を連れて年始に来たときは子供ながらにすごく気を遣ってしまう。小学校低学年だとすぐに打ち解け、高学年だと逆にギクシャクし、中間の学年は両方である。これは非常に微妙である。

こんな時には「ねぇお年玉いくらもらった?」と聞くのが大正解である。正月共通のタイムリーな話題のうえに、差があったりすると一喜一憂盛り上がり、すぐに仲良くなることができるのだ。

お年玉をもらったからといってここで満足してはいけない。大人も交えての正月恒例のゲーム大会である。もちろんお金をかけるわけだが、大人も子供もあまり関係ないギャンブル性の高いものを選びたい。花札やカルタなどがそれである。
人生ゲームもいいとこ突いてるが、お金持ちの家のチームが大富豪に、貧乏人のチームが破産し、たまに競馬や株で大儲けするギャンブルに走るチームもいたりして結末はなんだかシャレになんない雰囲気になってしまったりするたらーっ(汗)

考えてみるとなんてヤクザなゲームだろう。

お年玉で儲け、ゲームで儲けてもまだ気を抜いてはいけない。ラストにもうひと儲けできるチャンスがある。それは夜になってから訪れる。

夜も7時を回ると大人たちは酒を飲みだす。これがチャンスである。へべれけになり話題も盛り上がる頃、お互いの子供の話になり、「おーい○○、こっちこいこっち」と呼ばれそそくさと行くと「あいさつしろー」「なんかやれー」「歌歌えー」となる。

ここで恥ずかしがっていてはいけない。歌に踊りに一発芸に全力投球するのだ。少々オーバー気味のほうがよい。幸いボクは昔から芸達者だったので(やな子供だな)モノマネやかくし芸などをここぞとばかりに披露したものだ。すると酔って気が大きくなった大人たちが「ぎゃははははいーぞいーぞ」とばかりに【おひねり】を惜しげもなくくれるのだ。

そして大人たちが自らの行為の愚かさに気づき始める頃宴も終わり、一大イベント「お正月」は終わりを告げるのである。

しかし大人たちは知らない。子供たちがみんなで集まって、誰それはいくらくれたが誰それはこれだけしかくれなかった。と計算高く話し合っていることを。

チーン





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