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2017年12月22日03:42

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気楽な日、の巻〜『男はつらいよ 寅次郎・葛飾ノワール篇』〜

 12月22日、金曜日。

 ドカンと眠った。前日、歯科医院で施術していただいた後、麻酔が切れて痛くて痛くて。「ぐぅぅ……」と呻いていたのだけれど、その痛みが治まったら、今度はボッロボロだった右上歯を綺麗にかぶせていただいたのが快適で快適で。だからグッスリと眠れたんだろうな。

 眠る前に、ドキュメンタリー映画『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年〜』の京都・神戸における劇場公開の宣伝を2人体制としたく、その旨をお伝えするため、制作・配給元である、いせフィルムさんに電話。丁度、伊勢真一監督がいらっしゃるとのことで、そのままお繋ぎいただいた。1月末に、京都で<宣伝作戦会議>を行うらしい。伊勢監督は、いつも<作戦会議>と仰る。<打ち合わせ>ではなく。さすがはパッと見が老将軍♪(←怒られるかなあ……^^;) その「<宣伝作戦会議>から参加してもらえませんか?」とのこと。わっ! 嬉しいっ!! 少なくとも嫌われてはいないっていうことでしょ。嬉しいなあ。ずっと伊勢真一監督の作品が好きでいる僕だけれど、初めて『奈緒ちゃん』という作品を観てから約20年も、なーんにも自分からはアクションを起こせなくて、ただの観客に過ぎなかった。「関われたらイイなあ〜」と思うだけで、実際には何も動かなかった。でも、動いたらなんとかなることだってあるんだな、って。<なんとかなるか・なんともならないか>は動いた後でないとわからないですものね。今回、なんとかなった。なら、良い感じで着地したいなあ、って。そのためにも頑張らねば。

 さて、ここで話はガラリと変わる。

 最近、シネコンでは金曜日が初日となる新作映画が多い。となると、木曜で上映終了となる作品が激増するわけです。当たり前ですが。ただ、この金曜初日作品の激増に、まだ慣れていないので、「あの作品もこの作品も金曜日までやってらあ」と思い込んでしまって、前日か当日に「のわー! 今日が最終日―!!(或いは既に終わっている)」となることが多く…… 今週だと『gifted/ギフテッド』と『劇場版総集編アニメ 「刀剣乱舞-花丸-」 〜幕間回想録〜』を観逃してしまった…… 無念である。早く、慣れなければ……(←尚、ワタクシ、殆どの映画館で行われたスクリーン・カーテンの撤去には未だに慣れません。シネスコスクリーンの中にアメリカン・ビスタサイズの枠を作って、更にその中にスタンダード作品を投影するって、おかしいよ。スクリーン外の壁面の色合いも異なるから、四層バウムクーヘンみたいになるんだもの……)

 というわけで、金曜日に鑑賞予定としていた2作品が、既に上映終了しており、予定が狂った。

 「今日は映画無しでいっ!!」となり、なんとなしに今後の予定確認のため、マイミクのイチローさんに電話。新年会の日程や、御一緒する予定のジャン=ピエール・メルヴィル特集上映の待ち合わせ等のため。ついでにシネ・ヌーヴォで上映中の『ニコトコ島』&『石と歌とペタ』は兄さんも気に入って下さるはずだと思い、推しといた。


イチローさん:「メルヴィルなー。○日は無理やねんー。△日は行けるけどー」

MASA:「了解ー。ほな、○日は一人で観ますわー。△日は現地集合・現地解散でイイっすよね?」

イチローさん:「それでお願いするわー。で、△日の一本目、なんやったっけ?」

MASA:「『仁義』っすねー」

イチローさん:「ああ、観たいなあー」

MASA:「切ってみたいっすねえ、仁義」

イチローさん:「東映風に?」

MASA:「いや、松竹風。『ワタクシ、生まれも育ちも葛飾柴又です』ゆーて」

イチローさん:「ワハハ(笑) ♪チャーララァ〜 チャンチャチャラララぁ〜〜♪」(←口三味線^^;)

MASA:「『男はつらいよ 寅次郎・葛飾ノワール篇』ゆーて。監督、メルヴィル。脚本は山田洋次(笑)」

イチローさん:「あ、寅さんに海外いってもろて。ロケでー」

MASA:「いや、それ、あんまり目新しいことないなあ。ウィーン・ロケのが1本あるから。来させたらエエねん、フランスの俳優に」

イチローさん:「誰にしよか?」

MASA:「ジャン゠ポール・ベルモンドとアラン・ドロン♪ 2人は敵対するマフィアのボスで、同時に日本でシノギをしようと画策して、なぜか浅草の<とらや>にやって来る。草団子に麻薬を隠して密輸しようというアイデアを偶然にも同時に発案して、それで来ますねん。そこで、ドロンとベルモンドが、ある女性に惚れて、元々仲が悪いところにそんなんやから激揉め。そこに寅さんが首を突っ込んでワヤクチャになるっていう(笑)」

イチローさん:「その<ある女性>がマドンナ、と。それも外タレ? ドヌーブあたり?」

MASA:「いや、三崎千恵子(笑)」

イチローさん:「おばちゃん、マドンナになる♪(笑)」

MASA:「おばちゃん、丁度、倦怠期まっただなかでおいちゃんと口も聞いてない状態で。そこにドロンとベルモンドから猛烈アプローチ(笑)」

イチローさん:「寅さんは恋せえへんの?」

MASA:「うん。これ、画期的。おばちゃんとおいちゃんの中に亀裂が入ると帰るところが無くなるから間に入るねん。でも、却って激揉めするねん。『なんでい!? 『あらん♪』つったら『いやん♪』だろうよ。それを何が『ドロン』でいっ!! 『ドロン』つったらよぉ、泥棒かなにか後ろ暗いことをやらかしたヤツがやらかすことじゃねえか! おばちゃんよぉ。あんな見てくれだけのヤツ、やめとけよー。で、なんだ? もう一人のヤツも。『モンド』っつたらよお、日本じゃ市川歌右衛門(=早乙女主水之介)か藤田まこと(=中村主水)と相場は決まってるんでいっ!!』ゆーて。それでドロンとベルモンドが気ぃ悪くするねん」

イチローさん:「よぉ出来てるなあ〜♪」(←そうかなあ?^^;)

MASA:「でも、この作品はお蔵入りするねん」

イチローさん:「実在せえへん作品に、こんなこと聞くのも無意味やねんけど、一応聞くわ(笑) なんでお蔵入りするん?」

MASA:「ドロンが『なんでベルモンドの方が俺よりビリング高いねん!?』ゆーて文句つけるねん。それでお蔵入り」

イチローさん:「そこは妙にリアリティがあるわー(笑)」

MASA:「なあ、兄さん。僕から振っといてアレやけど、存在せえへん作品についてベッチャラベッチャラゆーてても電話代がもったいないから、現実の話、しよーや。最近、なんか観たぁ?」

イチローさん:「あ、あれ観たわ。MASA君も観たらエエわ。一か所を除いては良かったでー。一か所だけ笑いを堪えるのに必死になって、目ぇ瞑ってしもてやー。でも、全体的には良かってん。ほら、アレ。アレやん」

MASA:「『アレ』ゆーたら、どの作品も『アレ』やわ。はよ思い出してー」

イチローさん:「あ、アレ、アレ! 『八日目の花嫁』。瀬々監督のやつ」

MASA:「『八年越し』やっ!! 八日目、て……(笑) 短いなー」

イチローさん:「あ、せやせや。それやわ。『八年』やわ(笑) 確かに八日は短い(笑)」

MASA:「嫁さんの意識が戻らないまま7日が経過して、夫の佐藤健が『もう、俺のハニーの意識は戻らへんのや……』って絶望して自殺。で、翌日に嫁さんが『あー、よぉ寝たわー』ゆーて、起きて。健、死に損、っていう(笑)」

イチローさん:「もうちょっと待ったら良かったのにー、っていうテイでー(笑) って、バッドエンドやん!!」

MASA:「でも、これ、今、テキトーに即興で考えたプロットやけど、よぉ考えたらシェイクスピアしてますやん。『ロミオとジュリエット』と一緒やもん。ジュリエット、寝てるだけやのに、ロミオは『ジュリエットが死んでしもぉた』ゆーて悲観して、毒薬のんで自殺。で、ジュリエットがほどなく『おはよーさん♪』っていう」

イチローさん:「MASA君の口調やと、全然シェイクスピアっぽくないなあ。格調も何もないし(笑)」

MASA:「はあ? そんなんゆーて、『一か所だけ笑いを堪えるのに必死になった』っていうのも、どうせアレでしょ? 他の人は笑わへんところなんちゃうの? 不謹慎な笑いちゃうの?」

イチローさん:「うん、まあ、そう(苦笑)」

MASA:「もー! 僕と一緒に観てる時でも、よぉあるけどさあ。僕も小声でいじるときあるし。でも、ほら。前に『ディア・ハンター』、一緒に観た時、<あのシーン>でゲタゲタと笑いかけはって、それを必死で堪えてはったけど堪えきれずに『エヘへ…… ゲヘへ……』って…… 4、5分経っても思い出し笑いしはったしー。あの時は周りのお客さんのことも気にして、『兄さん、エエ加減にしいや……』って直球で突っ込んだやん。もう、やめてね、ホンマー(笑)」

イチローさん:「うん。気ぃつけるわー(笑)」

MASA:「もうわろてもうてますやん!!(笑)」

イチローさん:「あ、こりゃ失敬♪」(←なんやねん、このノリ^^;)

MASA:「ちゅーことで、△日は現地集合・現地解散でー。来年●日に新年会ー。よろしくー」

イチローさん:「オッケイー♪」

MASA:「んじゃね♪」

 
 えーっと。電話でも、一緒に居る時も、このデコボコタッグの会話は大抵、こんなんです(笑)

 元々、イチロー兄さんは僕が店長をしていたビデオ店のお客さんだったのでありますが、ほどなく同じ業界で仕事をしている方だと判明しまして。しかも取引先の方だったという。でも、まず映画友達になったし、僕は営業職ではなかったので、仕事では絡まず。でも、知り合って2、3年は週に4日以上「中古ビデオ探しに行こうや」いう兄さんと共に、関西圏の中古ビデオ店巡りをしておりました。

 その中で、ある日の夕刻、僕が勤めていた会社の真ん前に愛車イチロー号が。まあ、しょっちゅうだったんですけど、それを椎名桔平似のK常務が目にして、「おい、MASA君。○○さん(=イチローさん)来てはるけど、約束かなんかしてるんか?」と。「いえ…… してないですけど…… ちょっと聞いてきます」と言ってイチローさんに「どうしたんですか?」と尋ねたら、「いや、営業で近くに来たんやけど、雨降って来たやん。帰るの、大儀やろなあ、と思って(←当時、僕、バイク通勤していたから) 良かったらメシでも食べて、その後で送るわー」と。「あー、でも僕、今日は店舗勤務じゃないですけど、まだもうちょっと仕事が残っててー」と言ったら、「待ってるわー」と。

 それをK常務に「なんか、『近くにお仕事でいらっしゃったらしくて。で、雨が降って来たから気遣って下さって、家まで車で送って下さるらしいです」と、そのまんまお伝えしたところ、返ってきた言葉が……

K常務:「雨が降ってきたから送る? ん? はぁ? あのー…… あれか? そういう仲、なんか? いや、聞きにくいけれども…… でも、聞くわ。正直にゆうてな。それでどうこうとかじゃないし」

MASA:「違います、違います。仮に○○さんが、そういう想いを抱いてはったとしても、僕が無理ですし、○○さんとどうこうとか。うん、無理です。ただの友達ですよ。いや、ホンマですって。優しいんですわ、人一倍に」

K常務:「そうなんか? うーん…… あのなあ。一応、ゆうとくけど。もしも、やで。もし、強引に迫られたりとか、嫌やのに襲われたりとかしたらな。その時は『取引先やから』とか考えんでエエからな」(←超真顔^^;)

MASA:「あ、はい……」

K常務:「お前は、会社のためを思って、『嫌やけど身体を預けるべきや』とか思ってまうタイプやろ。そういうヤツやわ、お前は」(←いえ、違いますが……^^;)

MASA:「いや、あのー…… そういうのじゃないと思いますよー……」

K常務:「(無視)取引先とはいえ、お前が身体を嫌やのに預けるとか、そういうのは違うから。せんでええから。ってゆーか、したらアカンから。もし、そうなったら俺にゆうてこい。な!! そうなった時は、会社としても、俺としてもお前を守るから!! 自分、大事にせえよ!!」(←with 僕の左肩、ガッシィっ!!)

MASA:「まあ、そうなったとして、自分で対処出来なかったら、その時はお願いしますー」

K常務:「気ぃつけて、な。あんまり待たせたら悪いから、今日はあがってエエで」

MASA:「あ、ありがとうございます。じゃあ、これだけ片付けてあがらせていただきます」


 と、そのやり取りの模様を、そのまーんま、イチロー兄さんにお伝えしたところ、「『そんなん違うからー!!』って、お伝えしといて……」って(笑)

 以降、20年来の友人関係は現在も継続中♪(←今年、一回、僕、ブチぎれたけど^^;)

 20年かあ。長いなあ。僕の人生の約半分やで。

 ま、これからも楽しい感じでよろしくですー♪(←これ、日記やぞ、オイ^^;)


 さて。電話を終え、ちょいと外出。梅田ブルク7、TOHOシネマズ梅田、シネマート心斎橋、なんばパークスシネマ、TOHOシネマズなんばで新作映画チラシを収集。そこからブックオフへ。

(映画パンフレット)
・『チップス先生さようなら』(1969年/ピーター・オトゥール主演版/館名入り/横型)
・『碧水ホール企画上映 第19回 映画―20世紀の証言』
・『劇場版 KING OF PRISM by PrettyRhythm』

(単行本)
・『小津ごのみ』(筑摩書房:刊、中野翠:著)

(DVD)
・『解夏』(初回限定デジパック仕様、2枚組、シリアルナンバー入り)

 を購入。これで1,000円でお釣りが来るというのは安いよなあ。


 小腹が空いたので、うらなんばのホルモン屋台に足を運んだ。一昨年に初めて入ってから、今回が5度目の来店。丁度、お客さん同士で映画の話で盛り上がっていたらしく、僕が「いけますかー?」と尋ねたら、店主のおっちゃん(←アジア系で、とってもフランクな方。優しい)が、「ア! コノオキャクサン、エイガ、メッチャクワシイヨー」と。「おー、覚えてくれてはったんですねー。時々しか来ないのにー。おおきにですー。えっと。ハイボール。あと、ハナスジとレバー、お願いします」と僕。

 「シャキっ♪」とした歯応えのレバーが、とても美味しかった。古くなるとレバーはパサパサかネチャネチャになってしまう。この「シャキっ♪」としたのがイイ。初めましてのお客さんたちと、しばし映画談議をした後、店内のテレビに映る『ゴチバトル』でクビを宣告された国分太一を観ながら、皆で「19年は長いなあー」等と話し込んだ。終電が気になるので、1杯と2皿でFIN。40分ほどで退店。700円。

 そして帰宅。

 のんびり、のんびり。

 気楽な日、であった。

 以上である。
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