mixiユーザー(id:430289)

2017年12月21日02:29

241 view

【映画日記】『ニコトコ島』&『石と歌とペタ』〜質疑応答&雑談の模様も開陳っ♪〜

 19日(火)に、シネ・ヌーヴォにて『ニコトコ島』(2008年/47分/モノクロ/4:3)&『石と歌とペタ』(2012年/60分/カラー/4:3)を観た。中編2本立て公開。旧作だが、一般興行としての劇場公開は今年が初となる。

 全編に漂うゆるさが、大阪弁による台詞の数々と相まって、とても心地良い。『ニコトコ島』を観るのは、これが3回目だが、劇場鑑賞は初。音響が全然違って新鮮だった。更に、こちらが歳を重ねていることもあって、観る度に印象が異なる。1回目より2回目の方が、2回目より3回目の方が心に染み入ってきた。『石と歌とペタ』も良かったなあ。どちらもクスクスと笑いながら楽しく観た。

 好き。

 小学校時代からの幼馴染だという大力拓哉と三浦崇志が共同監督した作品。

 上映期間中、様々なイベントを予定しているらしいが、この週は上映後にトークショーが。

 この日は、大力拓哉監督と三浦崇志監督、そして、両作品に出演し、音楽も担当している松田圭輔さんによる三者トークとなった。
 
 作品と変わらぬとぼけたトークに大満足。


大力監督:「今日は、大学時代からの友人で、今日、観ていただいた作品にも出演してくれた松田君が来てくれています。なので、松田君に僕らから質問をしていこうと思います。えっと…… 途中でパーマあてたやんかあ? なんでなん?」

松田さん:「なんでそんなこと聞くん? それ、ホンマにノートに書いてるん? あ、ホンマに書いてるわ(笑) えーっと、男性の方だったらお判りいただけると思うんですけど、髪の毛の量の問題なんかもあって、ヘアスタイルが限られてくるんで。『パーマ、かなー』って。で、あててみたら、まあ、その後であまりいじらんでもええし、『楽やなあー』って思って。そのまま、ずっとこんな感じです。 ……って、こんなトークでエエのん?」

大力監督:「ええんちゃうん?(笑)」


 とか。


松田さん:「ロケで小豆島行ったやんかあ」

両監督:「行った、行った。行ったなあ」

松田さん:「あの時、胡麻油の工場があったやん」

三浦監督:「あったっけ?」

大力監督:「それ、醤油工場ちゃうかった?」

松田さん:「えー…… 胡麻油やったと思うねんけど」

大力監督:「醤油か胡麻油かどっちでもええんちゃう? まあ、工場、あったなあ」

松田さん:「どっちでもええんやー。ま、そうやなあ。どっちでもええなあ」


 とか。


三浦監督:「松田君は、これから『こんなシーンやりたい』とか、あるん?」

松田さん:「うーん。僕、運動音痴なんで、アクションみたいなん、無理やと思うんですけどー」

大力監督:「『ニコトコ島』の本編にもありましたけど、松田君、滑ってコケてたでしょ?」

三浦監督:「あれ、撮り直しして、普通に歩いてるのも撮ったんやけど、結局、コケた方を使ったんですよー」

大力監督:「ウチのオカン、いつもあのシーンで笑うねん。爆笑するねん」

松田さん:「そうなんやー」

大力監督:「で、どんなシーンやってみたいん?」

松田さん:「運動音痴やけど、それを踏まえた上でやってみたいことがあって。あのー、目隠しして…… スイカ割りしたいなあ、って」

三浦監督:「それ、映画に組み込むの難しいなあ」

松田さん:「でも、やりたいねん。画期的やん。スイカ割り」

大力監督:「そうかもしれへんなあ。あと、他にはないん? やってみたいこと」

松田さん:「あ、そうそう。動物に乗ってみたいなあ、って思いますねえー。うん。思うねん。ロバとか」

三浦監督:「あー、ロバに乗りたいって、前からゆうてたなあ」

松田さん:「僕、古典の『ドン・キ・ホーテ』あるやん。あれ、好きやねやんかあ(←著者はミゲル・デ・セルバンテス)」

三浦監督:「そうなんやー」

松田さん:「だから、ロバ、乗りたいなあー」

大力監督:「じゃあ、そうやなあー。ロバに乗って、目隠ししてスイカ割りしよかあー」

松田さん:「いや、それはハードル高いわー」


 とか。


 このやりとり、作品のムード、そのまんまなんですよ。とぼけた感じが。好きだなあ。

 こういう<友情>っていうのも、イイなあ。

 その後、質問タイム。

 僕、挙手。


MASA:「今回、拝見した2作品。共に、その、ゆるーいテイストがとても好きです。トークも作品そのままのムードで楽しく拝聴しました。その後で、少々硬い質問になって恐縮なんですが…… 『ニコトコ島』の前も後も、ずっとモノクロ作品を撮り続けていらっしゃいましたよね。それが、『石と歌とペタ』は初のカラー作品です。それも色のコントラストにこだわったヴィヴィッドな「画作りでした。そこでお尋ねします。『石と歌とペタ』をカラーで撮ってみようと思われたのはなぜですか? あともう一点。『ニコトコ島』と『石と歌とペタ』はモノクロとカラーという大きな違いがありますが、サイズはスタンダード(正確には4:3)と共通しています。画角に対するこだわりというのはお持ちなのでしょうか?」


 大力監督→三浦監督の順番で、とても丁寧にお答え下さった。要約すると以下のようになる。

・モノクロの方が、想像力をかきたてる。余白が出来る。そう思って、ずっとモノクロで撮ってきたけれど、「カラーもやってみよう」となった。最初から、モノクロでとかカラーでと決めていたわけではなく、脚本も台詞もそうなんですけど、現場に入ってから、「カラーにしよかー」とか、「台詞、変えよかー」とか。そんな感じで撮っています。

・それから、『ニコトコ島』はカメラが固定(フィックス)なんですよ。その前も後もずっと固定で撮ってたんですけど、『石と歌とペタ』では、カメラ動かしました。振ってみたり、移動したり。手持ちとか。

・あと、画角に関して、でしたね。これはDVカムコーダーで撮っていて、16:9でも撮れるんですけど、4:3でずっと撮っていて。ただ、海外の映画祭に出品した時に、大抵の作品の画角は横長なんですよ。で、僕等の作品を上映した時、「横、めっちゃ余ってるなあー」と思って(笑) だからというわけじゃないんですけど、この後に『ロードムービー』という作品を撮っていて、それは16:9なんです。タイトルの通り、ロードムービーなんで16:9が良いかなあと。あと、構図を考えた時に、16:9でないと入らない画があったんで。でも、今回、御覧いただいた2作品は4:3で上手くいったかな、と思っています。


 等。

 僕の質問だけでタイムアップとなってしまった。他に御質問をなさりたかったという方には申し訳ないけれど、ぼちぼち良い感じの質問だったのではないか、と思う。手前味噌で恐縮だけれども。

 終了後、ロビーにて大石監督に挨拶。

大力監督:「今回、東京から始まって、今、大阪で、次、名古屋なんですけど、映画館での公開は初めてなんですよ」

MASA:「これ、来週から上(=2階。シネ・ヌーヴォX)で上映が続きますよね。1月5日まで、でしたか。初の劇場公開作品がお正月映画ですよ。凄いことじゃないですかー」

大力監督:「あ! ホンマですねえー。それ、イイですね。お正月映画! HPで、それ使わせてもらいますー。ホンマですよー。お正月映画ですわー」

MASA:「ですよぉぉぉぉっ!!!」(←お前はターザン山本か?^^;)


 そこに通りがかった松田さん。


MASA:「あ、パーマの人だ(笑)」

松田さん:「どうもー。ありがとうございましたー」

MASA:「『年齢と共にヘアスタイルが限られてくる』っていうの、すっごくよくわかりますよー。僕、昨日、カットしてもらったばっかりなんですけどねー。『頭頂部、ヤバいんちゃうん?』って思って。もう、横から流し気味で隠しまくったろうと(笑)」

松田さん:「パーマ、イイですよー。あてましょうー。パーマ♪」

MASA:「いや、髪の毛傷みません? あと、僕ね。中学生の時にパーマ、1回あてて懲りてるんですよー」

大力監督:「中学生でパーマは早いなー。悪い人やー(笑)」

松田さん:「ヤンチャやったんですねー(笑)」

MASA:「いや、オカンが『アンタ、お金出したげるからパーマあててみたら。オシャレやでー』ゆーて、美容院連れていかれて。でも、パンチとかやないですよ。でも、まあ、『オカンがエエゆうんやからエエんやろなあ』と思って、あててもらったら、『怪物くん』に出てくる怪子ちゃんみたいになって。ゆるやかなウェーブじゃなくて、ハードなウェーブになってしまって、『これ、変なんちゃうん? オシャレちゃうやん?』と思いつつ……」

大力監督:「ワハハ♪(笑)」

MASA:「でも、オカンは『それでエエんよ』みたいなことゆうから、エエんやろと思って、次の日に中学校に行ったわけですよ。そしたら、『お前、何をチョケとんねん?』って先生に言われて、生徒指導室直行、っていう……」

松田さん:「そら、そうでしょうねえ(笑)」

MASA:「でも、僕の意志でパーマあてたんじゃなくて、半ばオカンの強要やったわけですよ。親に従った結果やのに、学校では不良扱いって…… だからパーマ、無理です。トラウマみたいなって」

松田さん:「そら、トラウマなりますよねー(笑)」

MASA:「あ、今日はどうもありがとうございましたー。あんな感じの質問で良かったんでしょうか?」(←唐突過ぎる締めっぷり^^;)

大力監督:「良い、というか嬉しい質問でしたよー。ありがとうございましたー」

MASA:「次回作も劇場公開できると良いですよね。また楽しみにしていますー。それではー」


 そして帰宅。


 いやあ、『ニコトコ島』と『石と歌とペタ』で繰り広げられる、ゆるーいけれど深味のある会話、好きやわー。

 おすすめでーす♪


●『ニコトコ島』&『石と歌とペタ』公式HP→http://nikotokopeta.dddmmm.info 

・12/16(土)〜12/22(金) 大阪:シネ・ヌーヴォ
・12/23(土)〜1/5(土)   大阪:シネ・ヌーヴォX
・12/21(木)&12/23(土) 愛知:名古屋シネマテーク
・ 1/12(金)〜1/16(火)   兵庫:神戸映画資料館

<添付画像使用許諾:(C)許諾フリー>
6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年12月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31