「回心向善」

【良いも悪いも「一念」で決まる、よい人生を送るには？】


何であんな事をやってしまったのか・・・と過去の出来事を後悔することはありませんか？

どんな行動も、始まりは心に萌した「念」であって、人はその念にコントロールされています。

人を傷つけたくなければ、まずはその「念」を善にすることから始めましょう。古代中国の物語を紹介します。


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ミャオツァイはユァン・ツーシーに多額の借金をしていたが、金を返そうとせず、悪びれた様子もなかった。


←ミャオツァイの態度は日に日に悪くなり、傲慢になってきたので、ユァン・ツーシーはミャオツァイを殺そうと考えた。

彼は怒りをたぎらせながら、ミャオツァイの家へと向かった。


すると、そこにちょうど朝の読経を終えたばかりの道士が庵から出てきた。道士はユァン・ツーシーの表情を見ると、

すぐに彼の邪な心を見て取ったが、止めに入る間もなく、彼は通り過ぎていった。


しばらくすると、←ユァン・ツーシーが穏やかな顔をして戻ってきた。先ほどとはまるで別人である。道士は驚きながら、ユァン・ツーシーに聞いた。

ユァン・ツーシーはよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに、話し始めた。


「私はミャオツァイを憎み、殺そうとしました。でも、彼の家に着いた時、考えたのです。

ミャオツァイが死んだら、彼の妻はどうするのか？彼の年老いた母親は？もし私が彼を殺したら、それはすべての家族を殺してしまうことに等しいのではないか？」

思いなおした彼は、家に戻ることにしたのだと言った。


道士は感心し、自分が悟ったことを告げた。

「悪念があれば、邪悪や鬼に取りつかれ、悪行を働きます。一方、善念があれば、幸せと福がやってきます」


ユァン・ツーシーはその時、精進して善行を重ね、不断の努力で徳を積むことを決心しました。

その後、ユァン・ツーシーは高位の官僚となり、出世してよくその地を治めました。

一方、←ミャオツァイは傲慢さ故に身を滅ぼし、若くして亡くなったそうです。







おちまい転載終了