カエアンの聖衣 バリントン・J・ベイリー を読了。
宇宙拡散時代。服飾家のベテルはある誘いに乗って惑星カイアへと向かう。
狙うのは墜落したカエアンの輸送船。
そこにある驚異の衣類を目指して――
ワイドスクリーン・バロックの名作です。
解説の方の言葉を借りるなら、アイディアに重点を置いた、
宇宙規模の豪華な法螺話。
惜しげもなく使い切られるアイディアは驚嘆なものから、笑えるものまで非常に贅沢。
話はベテルサイドとカエアンの文化研究の調査隊の二つの視点で動くのですが、
後者のリーダーの女性の人でなしっぷりがすごいな。
悪意がなく、無神経なマッドサイエンティストなくせに結果はきちんと出しているという。
こういう自由奔放なお話が書けるのもSFのよさだよなぁ。
話題になってから大分遅れて追っていますが。
過去の名作に触れるのは至福の時間なのであります。
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