♯7
パシャ,パシャ
画家さんのカメラのシャッター音が響きます。
カメラのレンズはぼくの熱い中心部をとらえます。
「インナースペース」が描き終わり,画家さんは「もういってもいいですよ。」という。
でしたら,この姿を写真に撮ってもらえませんかとお願いしてみました。画家さんは承諾してくれます。
画家さんの前で思いっきり声を出し濡れまくり快感の渦にのまれました。その様子を画家さんはシャッターを切りカメラに収めます。こんな体験も初めてです。こんなことをしているところを写真に撮られるなんて。絵とは違って写真です。ありのままが映されます。シャッター音がするたびにこんな姿が写真に残される。そう思うと今までにない不思議な気分になりました。でも嫌ではありません。むしろシャッター音が心地よく感じてきました。そして画家さんも時折「いやらしい。」と言いながらシャッターを切ります。その画家さんの発言も心地よく感じられました。写真もベッドの上だけではなく,洗面所やトイレなどいろいろなところで撮りました。もう自分でも何をやっているのかわからない感じです。
そしてついに快感は最高潮に達し,画家さんに「出るところを撮ってください。」と懇願してました。もう魂の叫びです。
画家さんはぼくのいちばん熱いところにカメラのレンズを向けます。
あっ,あああっ……。
頭の中が真っ白になり,快感の渦がほとばしりました。
しばらくはそのままの状態で茫然としていました。客観的に見るとこれも非現実的な光景ですね。全裸でベッドの上で果てている自分と,着衣でカメラを構えた女性が狭い空間にいたのですから。そう冷静に思うと,急に恥ずかしくなり,すぐさまシャワールームに駆け込みました。
絵画のモデル経験は以上ですが,すごく貴重な体験だったと思います。機会があればまたやりたいですね。
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