欧州ツアー　

11月16日から30日まで、イタリアとドイツに行ってきた。
エミレーツ航空を選んだのは、人気Ｎｏ．１とかではなく往復航空券が安かったから。
8万円で、途中ドバイ（206階建て828mの超高層ビル『ブルジュ・ハリファ』がある）にも寄れるし。

近い将来沈むと言われているベネチアに21年ぶりに行った。

フェニーチェ劇場（Teatro La Fenice）は、イタリア・ヴェネツィアにある世界一美しいと言われる歌劇場。
イタリア語でfeniceは不死鳥を意味する。
前回は火災で全焼して再建中だったけど、今回はチョン・ミュンフン指揮するベルディ「仮面舞踏会」のリハーサルに立ち会うことができた。
３時間たっぷり堪能。
アカデミア美術館、グッゲンハイム美術館、サン・マルコ寺院などテッパンはもちろん再訪。

食べ物がおいしいボローニャに移動。
ボローニャ歌劇場では「アイーダ」を見る。
１１世紀に創立された、ヨーロッパで最古の大学、世界初の人体解剖が行われた旧ボローニャ大学。
後陣のドームのグイドレーニによる『聖ドミニクの栄光』と主祭壇先の右側の礼拝堂のフィリッピーノリッピによる『聖カテリーナの結婚』のフレスコ画が素晴らしい、石棺右には若き日のミケランジェロによる『燭台を持つ天使』もあるサン・ドメニコ教会。
イタリアの至宝があますことなくある国立絵画館、斜塔、市場などを訪問。
途中にはロッシーニの生家もあった。

ミラノから北に約２５ｋｍ、バルラッシーナにある「アントニオ・ベッローニ劇場」という客席数はわずか９８席の世界一小さなオペラ劇場は、今回、公演日と重ねることができなかったのが残念。

ベルガモで一泊、ここもイタリア政府が助成認定（全部で１３）のオペラ劇場がある。ドニゼッティのオペラをやっていた。
ベルガモの国立絵画館は、この日は半額の日で５ユーロ。屈指の名作揃い。

ベルニナ線に後ろ髪を引かれたが、今回はユーレイルを使わず格安航空でハンブルクに飛ぶ（９ユーロ！）。

斬新な演出で知られているハンブルク歌劇場。
「マダムバタフライ」「魔笛」「ヴォツェック」、そしてノイマイヤーのバレエ「メシアンのトゥーランガリラ交響曲」。
現代に設定を置き換えたり、映像を駆使したり、度肝を抜きまくり。
就任２年目の音楽監督のケント・ナガノはすっかり地元のアイドル。
バレエもオペラもエルフィーでのコンサートも、大盛況。

最大のお目当ての一つ「ミニチュアワンダーランド」。
世界中の風景・情景を1/87スケール (HOスケール) で再現しているジオラマテーマパークで、世界最大規模の鉄道模型レイアウトで有名。
ハンブルク港湾地区の倉庫街に所在し、床面積は6400m2、ジオラマの広さは1300m2で、線路の延長は13キロメートル。930の列車がデジタルコマンドコントロールにより運転され、ジオラマ上には21万5000人のフィギュアと8,850台の自動車が配されている。
人数制限もあると聞いていたので、覚悟していったら、かなり空いていて肩透かし。
それでも中身は超ヘビー。
こりゃあ、毎日朝から晩までいても飽きないわ。
気に入ったのは、ハンブルク空港の再現。
発着時間のタイムスケジュールがあり、その航空会社の飛行機が離発着する。
すべてのジオラマに朝から晩までの演出があり、ポンペイでは火山が噴火し、サッカー場では試合が行われ、エルフィーでは開閉したら、中ではコンサートがやっている。
抱き合っているカップルもいれば、けんかもしたり、消防車が走ったり、ほんま、よくできてる。
期待以上のおもしろさ。

エルプフィルハーモニーホールは、予算の１０倍もの建設費がかかったが、今年できたときには大フィーバー。
もう世界中からお客さんが来て、半年先まで予約で埋まっている。
地元の人に「エルフィー」の愛称で親しまれているのに、地元の人さえチケット入手は困難らしい。
ぼくは当日返し券にかけて、ラッキーなことにケント・ナガノ指揮のブラームスを聞くことができた。

２カ国の各都市のお目当ての美術館もすべてしっかり見まくった。
帰ったら、お留守番のミーコの機嫌が悪かった。