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2017年12月04日07:57

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宗旦忌

一年に4回、サンフランシスコの日本町にあるお茶室で裏千家のお茶会が開かれますが、今日は、年の暮れを締めくくる宗旦忌のお茶会に参加してきました。宗旦は、利休のお孫さん、利休から数えて3代目のお家元ですが、息子たちに表千家、裏千家、武者小路千家という3つの千家に分けて継がせ、利休ほど名前を知られていないものの、千家茶道の祖というべき方です。利休が、豊臣秀吉に近づきすぎて自刃したことから、自分は一生誰にも士官せず、こじき宗旦とも呼ばれながら侘茶一筋のお茶の境地を深めた宗匠として尊敬されています。

その一方で、息子たちには、大名家の仕官を望まれたようで、仕事の斡旋を依頼した書状が、今に伝えられているとか。千家において、宗旦の存在は今もなお巨人のごとく大きいのではありますが、息子や家の未来を案じる一人の人間としてみると親近感も湧きますね。

宗旦は、1658年12月19日に81歳で亡くなられますが、(その時代にしては長生きですね。)京都の裏千家では1か月繰り上げて毎年11月19日に宗旦忌を行われているようです。ここサンフランシスコでは、命日に近い12月の最初の日曜日に、お茶会をして宗旦の遺徳を偲んでいます。

サンノゼからサンフランシスコの市内まで1時間以上かかるし、12月の忙しい折、礼拝を休まなくてはいけないしで、ちょっと迷ったのでもあったのですが、お茶の道から考えれば、今年は参加できたことを感謝しつつ宗旦居士が何をなさった方なのか振り返ってみるのもいいのかもしれないですね。お道具を見るのも目を養うことになるのでしょう。
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