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2017年12月03日23:31

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M−1グランプリ2017

まずは、とろサーモン優勝おめでとう!
決勝の中では、私はとろサーモンが1番面白かった。が、笑いの量と口当たりの良さは、和牛だったと思う。とろサーモン本人も「あ、優勝持っていかれた」と思ったと思う。久保田氏の表情と、クセ(緊張すると顔を撫でまわす)でそう分かった。
その後での優勝。おそらく本人達が1番吃驚したと思う。

ただ、大吉先生が「他と違うところが1点あって、この組に決めた。」と言った時「あ、大吉さんはとろサーモンに入れるつもりだ。」って分かったけれど。

毎回書いてしまうのですが。
私は表現モノに点数を付けるコトを好みません。ゴッホ、ダリ、ダ・ヴィンチ、ピカソ、カラヴァッジョ、モネ、ルノアール。この画家達の絵を並べて「どれが1番良いですか?」と点数をつけてるようなものだと思うからです。
このランキングを日本でやれば、モネが1位です。おそらく最下位はカラヴァッジョ。でも、ヌードと血が出てる絵が好きで、バロック美術好きの私はカラヴァッジョを1位にする。光ばかりが明るい印象派は嫌いなので、私はモネを最下位にする。
それだけのコトなんですよ。

表現の価値基準なんて、時代によって変わってしまう。そうでなければ、何で、青木繁の『わだつみのいろこの宮』は、今、重要文化財指定なんですか?と問いたい。この絵、彼が満を持して発表した展覧会では、3等末席の1番下の賞で、彼は失意のうちに田舎へ帰ったではないですか。その時、1番の特等を取った絵はどうなりました?皆の記憶から消えてしまったのではないんですか?その時の審査員は、よほどのぼんくら揃いだったのか?違うと思うんです。時代が変わって評価が変わった。それだけのコトだと思うんです。

表現モノの点数など、所詮はそういうコト。個人の趣味・嗜好が強く反映される表現ものに、本来順位はあまり関係ないんです。それでは、こういう番組の利点は何なのか?
それは、ゴールデンタイムに彼らの本業であるネタが出来、彼らを知らなかった人が彼らを知ってくれる。そして、彼らの仕事が増えれば良い。そして、彼らが思う、「この仕事での成功」が掴めれば良い。そう思っています。

まずは、とろサーモンおめでとう。どっちも面白かった。私は元々とろサーモン好きなんですケド、M−1で優勝するような漫才だとは思っていなかったので、ちょっと吃驚した。毒というよりケンである。彼ら・・というか、久保田氏になのだが・・・にある、あの独特のケンが、漫才にもどうしても出てしまうんだ。それで好き嫌いがかなりハッキリ分かれるはず。今回は、それが利点の方に働いたんだケド。
個人的に、久保田氏の妙に純粋な卑屈さってのが何か昔から好きでね。
漫才。焼き芋屋が宗教になる部分のトリッキーさと、やはりあるあのケンが上手く今回は嵌っていたと思う。そして、本当に髪型が、金正恩(笑)。日馬富士もネタに登場。あれはアドリブかな?今回の「続行!」と「継続!」は、ネタに事前に仕込んだモノだと思うけど、久保田氏は、本当に自分が楽しいとネタをやめないで「続行!」と言って続けるらしい(笑)。それに付いて行く村田氏もスゲエな。
15年間泥水啜ってきたんだ。これからは少しくらい清水を啜って良いと思うよ。そして、私も田村氏を見て「ああ、これで、“あほんだら”の仇をここでとったんだな。」って思った。

って、書いといてなんですが。今回私が1番応援していたのはマヂカルラブリー。昔っから好きなんだ。彼らは常に人を食っている・・・ように見える。まず、名前が野田クリスタルと、村上だよ?村上氏、本名は鈴木崇裕って言うんだよ?タカトシのタカさんと名前が同じだから(字は少し違う)って変えたんだけど、変えた理由が「フルポンもしずるも売れてて、どっちにも村上っていたから。」 何だよ、その理由!てか、結果、名前被ってるじゃんか!(^_^;)
今回は点数は低かったし、上沼さんに酷評されたけど、君らは、あのスタイルを変える必要はないからね。
正直、上沼さんも、同じタイプのジャルジャルのネタを「新しいコトをやっている」と誉めて、マヂカルラブリーをあれだけ酷評した理由が良く分からないんだが。違いって、おそらく、温度なんだ。ネタの温度。マヂラブは温度が低いの。なので、賞レースでは、点数が入りにくいタイプのネタなのね。ジンカーズみたいなもの・・・って言えば分かるでしょうか?
彼らは、ある意味、おいしいところを持っていったよ。そう思おう!(笑)

ミキ
ちょっとテンションが普段より高くて上滑りしてたように私には見えたかなぁ。特にお兄ちゃん。上滑ると台詞が聴き取りづらくなって勿体ないんだ。ミキは小ネタというか、小ボケが多いんだね。小ボケをどんどん掬って行くタイプ。これに大きなうねりを足すと更に良いのかも。ネタはどちらも面白かったよ。

和牛
私は1本目の結婚式の方が好きだった。2本目のネタは水田氏の嫌味な感じが強すぎて私には、本気のクレーマーのように見え、ちょっと嫌悪がわいてしまったので。それが彼らのネタの良さではあるんだケドね。
1本目は、全ての注文を「やるな」と言った演出にしたプランナーネタ。最後の回収しながらドラマにするシーンは名シーン。また、まゆみちゃんの旦那(これも水田氏が演じてるんだが)が良い旦那なんだ。だって、マイク持たせて、新婦が唄う“CAN YOU CELEBRATE?”を応援してるんだよ?良い旦那だよ!(笑)

ゆにばーす
トレエンのたかし氏も言っていたが、順番が違ったらもっと点数入っていたと思う。何ではらちゃんは首傾げて跳んでるんだろう?と思ったら、まさかの2段ベッド。声出して笑った。てか、2段ベッドってコトは、ビジネスホテルでもないよね?ユースホステルだよね?金ケチったなぁ、よしもと(笑)。
あと、「さっきからここ、1階やぞ!」が、本当に上手い!と思った。そうだよね。何だよ夜景が綺麗って、見えないじゃん!ちゃんとフリを回収していた手腕が凄い。

スーパーマラドーナ
私は去年のネタの方が好きだった。あの、エレベーターのやつね。構成は相変わらず綺麗だし、上手いな・・とは思うんだケド。合コンのネタね。「カニやからや!」の天丼とか面白かったんだケド・・・何だろう?何か足りなかった。男性陣側の捻りが「オネエが実はこっち側」だけだったのに物足りなさがあったのかなぁ?

カミナリ
これが勝負ネタだったのか!私、このネタ好きですケドね。最後の畳み込みが好きなんだ。確かに、全裸で男がハンマー持って「おうおう」言ってたら、警察はそっちをまず確保するよな(^_^;)。これを最後にして、まず「知恵を使っているのは動物博士だけ」「自衛隊にハンマーのイメージがない」等と、順を追ってネタを畳んで行く。これ、スカッとするんだ。

ジャルジャル
ジャルジャルお得意の繰り返し。結構高度なコトをやっている。タイミングがズレたり、台詞噛んだりすると、ネタがクシャル確率が高いネタなのでね。でも、私ももう少し何か欲しかった。単調に見えてしまったのかな?

かまいたち
怖い話のネタ。トイレの花子さんより、マッチョな卍の方が怖い。ようは、論点をズラしたいちゃもんネタね。通常、こういう論議をする場合、その対象(この場合花子さん)を変えたりしないでしょ?(笑) 私は面白くて好きではあったケド、もっと面白いのあったような気がする・・・って思ってしまった。卍は面白かったんだケド。う〜む。でも、彼らはこれが勝負ネタだと思ったんだもんね。
トークの時、にゃんこスターやってたのは笑うは!ズルイは!

さや香
フレッシュではあったけれど、やはりネタは単調に見えたかな・・・と。でも、それはキャリアの差だけであって、彼らはこれから伸びるんだろうなって思う。勢いは1番あったようにも思う。

何個か疑問。
毎回思うのですが、何でM−1って、芸人の所属事務所名を出してくれないのだろう?吉本のような大手事務所はともかく、カミナリはグレープカンパニーでしょ?小さな事務所の場合、事務所名を出してくれると、事務所ライブにお客が来るんですよ。まぁ、今回はほぼよしもとだったので別に良かったのかも知れないけれど・・・。でも出来れば出して欲しい。

笑神籤の意味って何かあるのかな?私にはちょっと良く分からなかったのだけれど。急に言われてやると、芸人の精神的圧迫すげえだろうな・・・って思うんで、やる芸人が心配に。せめて芸人本人が引いたらダメなのかな?ネット民が「不正が〜」とか、言う?

ここまで残るような芸人は、もう、技術的には大差がなく、最後に審査員が言うように、あとは「好み」になってしまうんですよ。

なので、「私はマヂカルラブリーが面白かったのに!」や、「和牛が1番面白かったよ。」「私はさや香が1番好きだった。」等、個人個人色んな感想があると思うんです。それはあって当然。なくちゃおかしい。
でも、それで自分が推しの芸人が優勝しなかったからって「これ、デキレースだろ!」等と根拠不明の妄想を言ったり(本当にこう言ってる人がいる。今回の場合、とろサーモンを優勝させるメリットは正直何もないと思う(^_^;))、その芸人の人格を否定したり、罵詈雑言を言ったりするのはやめて欲しいな・・と毎回思います。

漫才師は漫才をやっている時の姿が1番恰好良い。その恰好良い姿を私はこれからも観て行きたいな・・と思います。

『M-1グランプリ2017』とろサーモンが優勝 ラストイヤーで13代目王者に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=4887657
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