11月25日
この日の奈良県は最低気温が低くなる。朝のうちは雲も出やすいが、次第に雲が取れ、風も弱まるという予報だった。
霧氷が期待できそうだ!
だが、登山口の標高が高いと路面凍結しているかもしれない。まだノーマルタイヤだ。
行くのは土曜日、それなら大峰の釈迦ヶ岳に行こう。
前鬼の宿坊小仲坊の五鬼助さんは毎週土日に大阪から小仲坊にいらっしゃる。
やはり釈迦ヶ岳に行ったら五鬼助さんにお会いしたい。
前鬼の車止めの標高は600mだからまだ凍結していないだろう。
ということで、前鬼から釈迦ヶ岳に登ることに決めた。
前鬼から釈迦ヶ岳に登るのは、今年2月にYAMACHANさんと雪の釈迦ヶ岳を登って以来だ。
夏には太尾登山口から登っている。
今年3度目の釈迦ヶ岳だ。
車止めには衣類のような物が入ったビニール袋と小さな自転車があった。縦走する人のものだろう。
車はない。
小仲坊からの登山道には今迄なかったピンクのリボンが多くついていた。
数m置きについていてうるさいくらいだ。
階段に出る。
ここにも「木段計853段」と書かれている。初めて見た。
さらに「100」「200」と100段おきに数字が書かれていた。
足元にうっすらと雪が出てきた。
昨夜から今朝方にかけて降ったものだろう。
グラニュー糖のような粉雪だ。
それにしても、なんだか体が重い。歩みが遅い。
そう、実際新米ができてからご飯がおいしくてついおかわりをしてしまい体重が増えているのだ。
二ツ岩を過ぎると粉雪が少し多くなった。
だが、大したことない。
太古の辻に出る。途端に風が強くなる。
釈迦ヶ岳のほうには雲がかかっている。
もう少しすれば雲は取れるだろうからゆっくり行こう。
大日岳への分岐まで来ると霧氷が現れた。
やった!テンションが上がる。
深仙の宿に着く。
避難小屋で一服する。
中の温度は1〜2度だ。外は氷点下だろう。
釈迦ヶ岳の雲も取れてきた。
青空に霧氷が美しい。
ワクワクしながら登る。
山頂に着く。
お釈迦様にも霧氷がついている。
手を合わせ般若心経を唱える。
素晴らしい天気だ。
木々についた霧氷は大きくなっていた。
錫杖の霧氷も大きい。
今迄釈迦ヶ岳で見た霧氷の中では今日が一番大きく美しい。
青空も美しい。
八経ヶ岳に続く奥駈道の稜線も霧氷で白い。
だが、八経ヶ岳には雲がかかっていた。
ご夫婦の方が下りると、一人になった。
美しい霧氷と眺望が独り占めだ。
贅沢な時間だ。
下山しようとしてまたお釈迦様のお顔を拝むと、霧氷が融けて涙が流れているように見えた。
お釈迦様は何を悲しがっておられるのだろうか。
また笑顔になってください。
深仙の宿の避難小屋でお昼にする。
夏山用に買っておいたカレーメシが一つ残っていた。
賞味期限が12月初めになっていたので、今回はこれにする。
そのせいで喉が渇き、寒い下山なのにやたらと水分を欲した。
小仲坊に下る。
何か下りにくいなあと思ったら、以前より道に石が多い。
10月の台風のせいで石が流れて来たのだろう。
「こんにちは。」
「久しぶりですね。」
「2月の雪の時にYさんと来て以来です。」
五鬼助さんと立ち話をする。
車に戻る。
私の車とあの自転車だけだ。
今日前鬼から登ったのは私だけだった。
今日は本当に素晴らしい釈迦ヶ岳だった。
大好きな山が美しく装っている姿を見るのは嬉しい。
それにしても・・・
いつもより1時間も多くかかってしまった。
美しい霧氷に足が進まなかったことや、石が多くて歩きにくかったことなどもあるが一番の原因は体重が増えたことだろう。
次に来る時は私ももっと美しい姿で来ます!!!
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