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2017年11月26日20:44

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クーロンヌの獣|ドラクルージュ

【TRPG感想】
先日はソウさんがGMのドラクルージュ(注1)でした。

明けない常夜の世界で、吸血鬼となって誇りのために戦う耽美系TRPG。
一応ルールブックは買っていたのですが、前評判とか聞いてあんまり食指が動かず、ずっと放置していました。
今回、ひょんなことからソウさんがGMをやってくれるというので喜び勇んで参加。

結果、結構面白い。興味深いゲームでした。
これはもっと早くプレイしてみるべきだったなぁ。

◆キャラクター紹介
■PC番号:1
名前(PL名):誠盾卿エカテリーナ・オーベック・フォン・ヘルズガルド(セイジュンキョウ・-)(フィロス)
性別/年齢/種族:女/外見12歳(実年齢27歳)/吸血鬼
クラス:近衛
ゲーム的特徴:
サンプルキャラクター「ヘルズガルドの近衛」を使用。
戦闘シーンである「戦の幕」では味方をかばったり、防御力を上げたり。
通常シーンである「常の幕」でもダメージを与えたり。
前のめりな守護者って感じのキャラクター。

実際フィロスが使って、クライマックスである「終の幕」に劇的な幕引きを起こした。
特技をいくらでも使い放題ってのは面白いね!
詳しくは粗筋や考察で後述。

ロール的特徴:
燃える炎の瞳、とろかすような魔性の蜜色の髪、
朗らかな美声と華奢な体を持つ近衛の戦士。
……これダイス振ってるだけでこんな外見できるんですよ(笑)。

ハンドアウトで、今回討伐すべき敵の元部下という設定に。
元主の誇りを守るために戦う従者って感じでロールプレイしてみました。
こういうかっこいい設定を自然とやりたくなる世界観は悪くないね。

あ、ちなみに種族は可読性を重視して「吸血鬼」と書いてますが、PCは全員吸血鬼です。
しかも血を吸わなくていい吸血鬼なので、「吸血鬼」というのは蔑称という設定。
本人たちは自分たちのことを「騎士」と呼んでいます。
以降文中で「騎士」とあるときはそれだと思ってください。

その他:
はい、フィロスです。
たまのPLなので遠慮せずPC1をやらせてもらいました。
ダイス目の助けもあってとても楽しかったです。
ゲーム的にもロールプレイ的にもなかなか面白いゲームだったので、ぜひまたプレイしてみたいですね。
このゲーム、もうちょっと奥がありそうな気がするので。

■PC番号:2
名前(PL名):紅霧卿アマリリス・ノワルーク・フォン・ドラク(コウムキョウ・-)(鶏坊)
性別/年齢/種族:女/外見19歳(実年齢22歳)/吸血鬼
クラス:領主
ゲーム的特徴:
サンプルキャラクター「ドラクの領主」を使用。

端役と呼ばれるNPCを召喚して戦う指揮官型。
また、「領域具現化」「境界具現化」というマップを操作する能力で敵の移動を制限したり、敵の端役を一掃したり。
この端役というのが、ロール的には地味なのですが、ゲーム的には非常に重要な役割を持つので彼女の活躍は目を見張るものがありました。
さすが領主様。

ロール的特徴:
今回の舞台であるクーロンヌの森の領主カタリナの恩人という設定。
ただ、ゲーム中の絆関係ではPC1のエカテリーナといちゃいちゃしてることの方が多かった(笑)。
最後に「わたしの近衛にならない?」はなかなかいい口説き文句でした(笑)。

宝石のごとき青の瞳、誇り高き黄金の髪、甘い体臭……エローイ。

その他:
最近はマージナルヒーローズで一緒に遊んでる鶏坊さんです。
最初からロールプレイはするタイプでしたが、最近色んなゲームを遊んでロールプレイの幅が広がってきた気がします。
どんどん成長する期待の星です。

■PC番号:3
名前(PL名):蠱惑卿メイナード・カーライル・フォン・ダストハイム(コワクキョウ・-)(青海)
性別/年齢/種族:男/外見23歳(実年齢93歳)/吸血鬼
クラス:賢者
ゲーム的特徴:
サンプルキャラクター「ダストハイムの賢者」を使用。
他人を支援するタイプのキャラクターで、ダイスを四五六賽に変える「運命具現化」が超強力。
ダイス目次第ではパーティ最強火力のメテオストーム的な《こぼれた星屑》も切り札として強力。
「常の幕」では予言や助言で他人の絆をコントロールする名脇役でした。

ロール的特徴:
ハンドアウトでNPC領主カタリナの従者ということに。
もっと領主に愛されたいという設定をさらに発展させて、こう、なんというかエロイ従者に。
絶対この男、領主の夜の相手だよ(にやにや)。

年齢的にもパーティ中一番の経験者ということで、色々と深い発言で若い騎士たちを導いてくれました。

見た目は燃えるような炎の瞳、しっとりと濡れた黒、愛らしい仕草、蠱惑的な長い指。
……エローイ(笑)。

その他:
はい、例によって斜め上を行く青海さんです。
まさかあのハンドアウトからここまでエロイPCができあがるとは(笑)。
もちろん褒めてますよ?
ゲーム中も絆を深めていくエカテリーナとアマリリスを見て「美少女が戯れているのを見るのもまた一興」とか(笑)。
本当に青海さんは底が知れません。

◆粗筋
FEAR系が「オープニング」「ミドル」「クライマックス」「エンディング」に分かれるように、
ドラクルージュでは「序の幕」「篇(常の幕+戦の幕)」「終の幕」「後の幕」に分かれているので、
それに合わせて感想も書いていきます。

ちなみに、今回は基本ルールブック記載のサンプルシナリオを遊んでいます。
ネタバレもがつがつ書いていくので気にする方はご注意ください。
とはいえ、このゲームはPCによる部分が大きいのでネタバレしていても全然何度でも楽しめそうな気はしますが。

■序の幕
領主カタリナの収めるクーロンヌの森では、最近巨大な狼のような獣が住民を襲うという事件が起きていた。
領主カタリナは政には強いが、武力という面ではあまり明るくなく、獣の退治に困っていた。
そんな噂を聞いて訪れた騎士が2人。

かつて黒妖犬からカタリナを守ったことのあるアマリリス。
遍歴の主を探す近衛のエカテリーナ。
2人の騎士を連れたメイナードと城へと赴く馬車は、城を囲む森を走っていました。
突如、殺気が馬車を包みます。

3人が飛び出すと、馬車を囲む狼の群れ。
そしてその中にひときわ大きな、四つ足にも関わらずエカテリーナたちと同じぐらいの高さの獣がいました。
その瞳には、堕落した元騎士である証の紋章。

メイナード「まさか! こんなところで獣と遭遇するなんて!」
アマリリス「民は下がりなさい! ここはわたしたちが!」
エカテリーナ「……その紋章……ここであったが百年目!」


といった感じでまずは描写を先行してみましたが、こんな風にかっこいい世界観を優先させたくなるような雰囲気のゲームです。
世界観を説明するなら、かつていた超強い吸血鬼が太陽を壊して世界に魔法をかけて吸血鬼が世界を支配しました。
太陽がなくなったことによって吸血鬼は魔力でなんでも作り出せる最強の種族となり、人間たちを使役する騎士となりました。
ただ唯一騎士も恐れるものがあります。
それが「堕落」です。

殺意、欲情、嫉妬、怨嗟……悪しき愚かな感情のままに行動した騎士は堕落して心を失った獣となってしまうのです。
PCたちの目的は自分の支配する民を守るため、堕落した同族を滅ぼすこと。
同時に自分も堕落しないようにすることも重要です。

そして堕落をしないために重要なのが「絆」です。
PCは、NPCやPCに対して「絆」を持ちます。
ポジティブな絆は「ルージュ」、ネガティブな絆は「ノワール」と呼ばれます。

同じ対象のノワールが5点溜まると「渇き」となり、「渇き」が3点溜まると堕落するかもしれない「堕落表」をふることになります。
渇きを減らす方法は、ルージュを5点溜めて得られる「潤い」だけ。

騎士はゲーム的なHPやMPを持ちません。
何しろ不死で無敵なので(笑)。
敵の攻撃は、ネガティブな絆としてノワールを与えてきます。
その渇きに耐えきったものだけが、堕落した獣を討伐することができるのです。

■戦の幕
というわけで始まったチュートリアル戦闘。
世界観やリソースも独特ですが、判定も独特です。

騎士は能力値を持ちません。
基本的にやりたいことはなんでも成功するので。
ただし、他人にルージュやノワールを与える「行い」はゲーム的に設定されています。
戦の幕で使用できる「戦の行い」と常の幕で使用できる「常の行い」があります。

自分の手番が来たらPCが4D6をふります。
「行い」には目標値が設定されていて、そのダイスを使いたい「行い」に割り振って、目標値を超えた「行い」は全て発動します。
これだけなら非常にシステマチックでシンプルなゲームなのですが、ネーミングが独特。
例えば互いにルージュを得ることができる「行い」の名前は《甘き口づけ》。

ロールプレイ必須のゲームではないのですが、《甘き口づけ》をしてルージュが溜まると、自然と何があったのかニヤニヤしちゃいますよね(笑)。
しかもたまったルージュが片方は「友」、片方が「恋」とかだとさらに想像が掻き立てられますよね(笑)。


エカテリーナが初手で大技《いざ開け地獄の門》で鉄格子の結界を展開したり、
アマリリスが《串刺しの凱歌》《永劫なる忠義》で味方の端役を大量召喚しつつ敵端役を殲滅。
判定チュートリアルも含めた戦闘は大きな損害を出すこともなく何とか終了しました。

■常の幕
そしてある意味このゲームの神髄ともいえる常の幕。
ゲーム的にはこの後に控える最終戦闘に向けて「潤い」を得るためにルージュをお互いに得られるように動く場面です。
もちろん、PCだけでなくNPCも登場します。
カタリナ本人の存在点は10点、従者である黒妖犬ベルホルトの存在点は5点。
これをルージュを与えることで0点にすると自動的に潤いが手に入るルールです。
この辺り、戦闘と同じルールなので非常にシンプルでわかりやすかったです。
でも、使用する「行い」が相手を伴って庭園へ移動する行いだったり、口づけをしたり抱擁をしたりなので、戦の幕とはまた違う雰囲気に。

さてルールはともかく、獣との戦いをしのいだ3人は、カタリナ卿の城でささやかな宴に参加します。
そこではカタリナ卿が獣を退けた3人に感謝の言葉を述べます。
行動順が早いことをいいことにエカテリーナがカタリナに一歩近づきます。

エカテリーナ「カタリナ卿、我が主オリアス卿はかつてあなたから手紙を授かったことがございます」
エカテリーナ「その手紙を読んだ後、我が主は行方がわからなくなってしまいました」
エカテリーナ「もしよろしければ、我が主とカタリナ卿に何があったか、お教えいただけませんでしょうか」
カタリナ「まさか……あなたがあのオリアス卿の騎士だったとは……」
カタリナ「すいません。少しだけ心の準備をさせてください……」
エカテリーナ「かしこまりました。貴卿が話すべきとお考えになったとき、聞かせていただければ幸いです」

エカテリーナに渡されていたハンドアウトには、今回の獣はかつて堕落した主そっくりだということ。
そして、その堕落する直前にカタリナからの手紙を読んでいたという情報があったのでした。

アマリリスが、常の幕でも端役を召喚してルージュを稼ぎ、メイナードが予言の言葉によって溜まってしまったノワールを消したり。

行動が一巡してNPCカタリナの手番。
カタリナがゆっくりと話し始めます。

カタリナ「……お話しましょう。わたしとオリアス卿の間に、何があったのかを」

・オリアスはカタリナに劣情を抱いており、何度もモーションをかけていた。
・ただ、カタリナはそれを断っていた。
・しかし次第にエスカレートしていったオリアスに対してカタリナは最後通牒を突き付けた。
・その後、オリアスから接触はなくなった。

カタリナ「諦めてくださったと……そう思っていたのですが……」
エカテリーナ「……我が主の非礼を代わりにお詫びします」
エカテリーナ「そして、わたしも告白をしましょう。……此度のあの獣こそ……我が主オリアスに違いないのです」
カタリナ「そんな!」

そんなロールプレイをしつつ、黒犬ベルホルトはアマリリスの従者に毛並みをつやつやにされて眠ってしまい存在点が0点に。
カタリナもルージュ10点分を受けて存在点が0になります。

カタリナ「……少し疲れてしまいました。休ませてください。皆様はどうぞそのまま宴を」
メイナード「では、寝所にご案内しましょう」

イケメンにエスコートされつつ退場するカタリナ。
残った手番はエカテリーナとアマリリスが適度にイチャイチャしつつ、メイナードがそれを見てニヤニヤするという感じで。
十分潤ってまいりました。

■終の幕
宴も一段落したその時、絹を裂くような悲鳴とガラスが割れる音。
騎士たちがかけつけると、そこにはカタリナを片手に騎士たちを待つ巨大な狼の化け物でした。
その瞳にすでに正気はなく、堕落する前の欲望そのままにカタリナを奪おうとしているようです。

エカテリーナ「オリアス卿! かつて敗れたわたしだが、今ここで、あなたを討つ!」

いよいよ最終戦闘です。

終の幕では「戦の行い」と「常の行い」の両方を使ってもよいという豪華ルール。
さらに、喝采点という普段4Dしかふれない判定ダイスを増やすヒーローポイントもがんがん使えるようになります。

狼の群れが大量に登場し、ひるむPCたち。
しかしアマリリスが《永劫なる忠義》でそれ以上に大量の端役を召喚。
しかも《無間城壁》によって端役の移動を制限する結界をはって戦場をコントロール。

メイナードは、常の行いの《星の告げたる運命》を利用して味方のルージュを稼ぎつつも余ったダイスで星屑を落としてみたり。
さらに強化魔法の《輝きたる宿命の星》で、エカテリーナのダイスを四五六賽に。

エカテリーナも領域にかける強化魔法である《いざ開け地獄の門》によって自己強化。
敵を強制移動させる《ありえざる死線》と移動禁止する《冷たき一瞥》のコンボで獣の移動を制限。

ただ、敵側も負けていません。
《血塗られた狩の夜》で敵味方与えるノワールが+1点という驚異の「行い」を発動。
《堕落の証明》によってノワールを2点、端役を使役して2点とかがんがん与えてきます。

このゲームでは敵の攻撃を回避するような判定はラウンドに1回しかほぼできません。
そのため目玉である「行い」は妨害するものの、それ以外の通常攻撃的なノワールは甘んじて受けるしかないのが事実です。
だんだんとノワールがたまる騎士たち。
ついにエカテリーナに渇きが1点加算。
次いでメイナードも渇きを得てしまいます。

メイナード「……潤いがあるから大丈夫だけど、これ残りどれぐらい?」
アマリリス「半分は超えてるはずですが……」
エカテリーナ「このままなら押し切れる! 3ラウンド目! わたしの手番! 喝采点を3点入れて7D!」

ここまで少し騎士側に傾きつつバランスを保っていた天秤が、ここで音を立てて崩れました。

GM「?!」
アマリリス「は?」
メイナード「おお」
エカテリーナ「……すっげ」

出た出目は6,6,6,6,6,3,1。
メイナードの効果によって3は4、1は6となるので
エカテリーナ「えっと、6ゾロが3組あるけど?」
GM「6ゾロか1ゾロは栄光の出目と言って、出た目とは別に10の出目が1つ出たと数えます」
GM「6ゾロが3組あるので、この場合は栄光の出目が3組。つまり10の出目が3個出た扱いになり……ます」
PL一同「おおお」
エカテリーナ「つまり、使える出目は10,10,10,6,6,6,6,6,6,4か。これ、全部発動するんじゃね? しかも……」

エカテリーナが発動していた領域具現化の《いざ開け地獄の門》の効果は、発動成功した行いの数だけルージュを与えるというもの。

アマリリス「これは、終わったのでは?」
エカテリーナ「1つ1つ解決してくわね。これと、それと、あれと(中略)全部でノワールが4点、ルージュが12点(笑)」
GM「ぐうう、それはつまり存在点が16点減るってことじゃないですか! 1点オーバーでおちます!」
PL一同「おおお!!」

吸血鬼は堕落しても不死のままです。
そのため、堕落した吸血鬼は地獄に封印されます。
その地獄の門を管理するのが、エカテリーナの血統「ヘルズガルド」家。
エカテリーナの象徴である鉄格子によって獣は四方を囲まれ、大地に開いた冥い穴に飲み込まれていきました。

エカテリーナ「オリアス様……地獄の底で永遠にお休みください」

■後の幕
というわけでカタリナ卿は無事奪還。
カタリナ卿が「わたしにかなえられる願いなら」と言ってくれたことに対して、エカテリーナが望んだのは……。

エカテリーナ「もしこの場にいる皆様が許してくださるならば、我が主オリアスは遍歴の先で果てた、ということに」
メイナード「堕落した主の誇りのため、か」
カタリナ「それがあなたの願いなら、もちろん」
アマリリス「わたしたちが倒した此度の獣は、ただの野良狼だった。そういうことね」

深く、深く頭を下げるエカテリーナでした。
ぶっちゃけアマリリスもメイナードももっともっといい台詞をたくさん言ってくれてたのですが紙幅の関係でエカテリーナに集中しちゃいました。

◆反省と考察
ロール:4点
ゲーム:4点
ストーリー:3点
ボーナス:5点

ロールは、耽美RPGだけあってみんなそれっぽさが出ていてかっこよかったので+1点。
ゲームも、想像していたよりもシステマチックだったので驚き。
しかもそれがなかなか雰囲気とマッチしていて面白い。
その上最後にドラマチックなら出目も出たし、これは加点せざるを得ない(笑)。
ストーリーも、シンプルで感情移入しやすくいい話だった。
ただPC同士の掛け合いとか絡みをもう少し前面に押し出せるともっとよくなるのかなーという感じがした。
自戒の念を込めて加点はボーナスへ。
ボーナスは、ドラグルージュ初体験で+1点。
それとゲームとストーリーの端数的なものを合わせて5点。

○良かった点
・ドラグルージュ初体験!
・想像よりもシステマチック。なのに結構それっぽい雰囲気になる。これは面白いゲームだ。

◯悪かった点
・雰囲気のせいで誘いにくい、かなあ。
・次回はもっとPC同士が絡めるといいかもしれないが……できるかな?
・キャラクターシートが解りにくい。

個別解説。

・ドラグルージュ初体験!
これで今年は通算5つ目? 6つ目かな。
結構新システム遊んでるね。
このリズムは今後も続けられるなら続けていきたい。

・想像よりもシステマチック。なのに結構それっぽい雰囲気になる。これは面白いゲームだ。
粗筋で書いたように、本編もクライマックスも「サイコロを振って、それをコストに特技を割り振って、それに演出を加える」というのを繰り返すだけだ。
それだけシンプルなのに、特技名が《甘き口づけ》とか《いざ開け地獄の門》とか《かそけきため息》とか厨二心をキュンキュン刺激する(笑)。
倒した敵は「壁の華」になるし、ダメージは「ルージュ」と「ノワール」だし。
「庭園に移動して、対象にかそけきため息をしてから、甘い口づけをします」
「玉座の敵に向かって、まずは《騎士のたしなみ》重ねて《薔薇の棘となりて》、そして『いざ開け地獄の門』の効果でノワール4点とルージュ12点! 」
みたいに雰囲気のある発言になる。
これは、実は「ダメージ」「攻撃」「倒す」と言い換えることもできるんだが、やはりここはきちんとルールタームを利用することで雰囲気を作っていきたい。

・雰囲気のせいで誘いにくい、かなあ。
大変雰囲気があって面白かった。
しかし逆にこの雰囲気だからこそ人を選ぶのも事実。
ハッスラ系好きな人にはそもそも向かないだろうし、演技が好きな人でも耽美な雰囲気は苦手な人もいるだろう。
うーむ、面白いギミックのシステムなのに、入口が狭いのはもったいない……。

・次回はもっとPC同士が絡めるといいかもしれないが……できるかな?
今回は絡みがないわけでもないが、基本的には演技はあっさり目でPC間の絆は処理していった。
といってもきちんとロールプレイしていたので十分だろうが。
ただ、もしできるならPC間での耽美な絡みをしてみたいものである。
フィロス自身ももうちょっとエンジンかけないと、恥ずかしくてできないが(笑)。
いつかやってみたいなー。

・キャラクターシートが解りにくい。
要改善点なのか?(笑)
絆の種類が矢印の隣にあるので、成長すると「憐→友→信→恋→敬→主」になるように見えたり。
絆の記入欄の「消えざる絆」の用途がわかりにくかったり。
バランスのおかげかもしれないが、渇きと潤いよりも欄が小さい喝采点の方がはるかに書き換える頻度が多かったり。
ちょっと使いづらい。
そして「特技にダイスを割り振る」なら、特技名とかの欄を大きめにして「割り振ったダイスを置けるようにする」とか工夫のしようはあったのではないかなあ……。



ということでドラクルージュ初体験でした。
今回はソウGMが雰囲気をかなり作りこんでくれたので、すごくのめりこんでロールプレイできて面白かったなー。
ただ人を選ぶのは事実。
ゲームフォーマットは面白いが、ルージュとノワールとか世界観と深く結びついてるので、ガワだけ変えるのもどうか……。
もう少し工夫して敷居を下げて色んな人と遊んでみたい感じのゲームでした。

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