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2017年11月20日08:46

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11/19 タンホイザー@DOB

Musikalische LeitungMichael Boder
InszenierungKirsten Harms
Bühne, KostümeBernd Damovsky
Mitarbeit KostümInga Timm
ChoreografieSilvana Schröder
ChöreJeremy Bines
Landgraf HermannAnte Jerkunica
TannhäuserAndreas Schager
Wolfram von EschenbachChristoph Pohl
Walther von der VogelweideClemens Bieber
BiterolfSeth Carico
Heinrich der SchreiberGideon Poppe
Reinmar von ZweterAndrew Harris
Venus, ElisabethEmma Bell
HirtNicole Haslett
ChöreChor der Deutschen Oper Berlin
OrchesterOrchester der Deutschen Oper Berlin

仕事の息抜きにシャーガーのリサイタルに…(笑)
シャーガーは2011年(リエンツィ@マイニンゲン)、13年(ジークフリート@ルツェルン、トリスタン@東フィル)、15年(アポロ@クリーヴランド管)と2年おきに接している。最初は、声は薄いのに完全に没入して表現力もある奴だな、との印象だったが、急ピッチで声も追いついてきて、そして今やとんでもないことに!圧倒的な存在感、圧倒的な表現力。ギャンビルだのRDSだので我慢して自分を騙してきた今までの数々のタンホイザー体験は一体何だったのか。というより、そもそもヘルデンテノールとして、今の時代の代表として胸を張って自慢できる存在になってきているかも。
役が憑依して舞台を非日常の世界に変えるのは昔から。ただ、それに加えて、野獣的な本能が染みついてきた。血の匂いが漂う。いつぞや聴いたコロのローマ語りのあの集中力が劇の最初から最後まで、と言えば、あの日聞いた人は分かるだろうか。今月の公演はあくまで普通のレパートリー公演であり、劇場としては4月の(ベルリンフィルのパルジファル目当ての来訪客を狙っているのか)ザイフェルト、メルべート、グロイスベック、ランニクルズの2回公演の方にリソースを割いているのだろうが、悪いが(ザイフェルトは自分の中のベスト実演ローエングリン・ジークムントではあるも)今日のシャーガーに勝てるとはあまり思えない。今年のベスト歌手は1ヶ月強を残してもうほぼ確定。

邪魔が無かったのも良かった。ボーダーは公演に行く度に切れてた15年前からはだいぶ進歩した。オルガスムの無いセックスのようなタメと力感に欠くユルフンだった昔とは違い、しっかりフレージングをつけて、外連味も芝居っけも薄いものの一応それなりのクライマックスは作る。ヴァイグレ然り、こいつダメだと思っても、若手〜中堅は定点観測を続けることが重要だな…。
歌手は、ベルは滑舌に若干の至らなさはあるが、まあOK。ポールは残念ながらシャーガーと並ぶと2階級くらい劣ってしまうが、ただ彼が間違ったことをしているわけではなく、これはこれでまあまあのヴォルフラムであろう。マルクス・ブリュックの当日キャンセルに応じて急遽代打で来てくれたことを感謝すべきだろう。演出も、巡礼者の表現が若干趣旨不明(というか趣旨は分かるが説得力が無い)のだが、舞台セリをうまく生かして集団の没個性的な側面をうまく表し、何よりヴェーヌスとエリザベートの表裏一体さの表現が効果的だった。

シャーガーは、来年2月にトリスタン、3月にパルジファルをシュターツオパーで歌う。これらは複数公演あるからたぶんどれかには行けるだろう。かつ、諸般の条件が整えば、1月のジークフリートも観られるかも。今から非常に楽しみだ…。


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