11月2日
高い山の紅葉は終わったようだ。
今は1000mちょっとの標高が紅葉の時期だろうか。稜線の紅葉は終わっていても、登山口や途中の紅葉を期待しよう。
近場の山でどこかないか考えて思いついたのが大峰の大普賢岳だった。
以前6月に行った時、ブナの新緑が綺麗だった。きっと黄葉も綺麗だろう。
和佐又ヒュッテ〜大普賢岳〜七曜岳〜無双洞〜和佐又ヒュッテの周回コースを歩くことにした。
大普賢岳は何回か登っているが、この周回コースは12年前に中学生だった息子と歩いて以来だ。その時も11月初めだった。
今日は軽トラで行く。
登山口までの林道の黄葉が綺麗だ。
和佐又ヒュッテに着く。
看板犬のリサちゃんが近づいてきた。
軽トラに鼻を寄せている。
ヒュッテのご主人のお父さんが猟師で、軽トラを見るとシカが乗っているんじゃないかと嗅ぎまわるそうだ。
ごめんね、うちの近くでシカに会ったけど、連れては来れなかった。
歩きだすと、まさに黄葉が盛りだった。
このあたりは赤よりも黄色の葉が多い。
日の光を浴びて輝いている。
黄金色だ。
シタンの窟、笙の窟などの洞窟が多い。
昔はここに籠って修行した僧もいたそうだ。
梯子が出てくる。この先いくつもの梯子がある急な登りだ。
石の鼻と言われている大きな岩の上に立つ。
素晴らしい展望が広がる。
大普賢岳に着く。
素晴らしい眺望が広がっていた。
近くには稲村ヶ岳と山上ヶ岳、八経ヶ岳などの大峰北部の山。
そして大台ヶ原。
うちのちかくの烏帽子山まで山並みが続いている。
しばらくすると同年代らしいご夫婦が登って来た。
「周回コースですか?」
「いや、あれはきついから往復です。」
話していると大きな音がした。
空を見上げるとヘリが飛んできて、頭上でホバリングしている。
「奈良県警察」の文字が読み取れた。
捜索でもしているのだろうか?
しばらくすると山上ヶ岳のほうに飛んでいった。
遭難救助の訓練だろうか?
七曜岳に向かう。
水太覗から下を見下ろす。
あのあたりが無双洞だろうか。
ぐーんと落ちていく。
ロープや鎖場もある緊張した道が続く。
稚子泊はほっとできる場所だ。
七曜岳でもう一度展望を満喫する。
ここから無双洞への下りは急だ。
黄葉が綺麗な道だが、落ち葉で道が分かりづらい。
テープを頼りに下るが、不安な気持ちになった。
水音が大きくなる。 沢が見えてくる。
無双洞に着く。
今日は水量が多い。
そのすぐ先の渡渉地点も水が多い。
地下足袋なので濡れてもいいと浅い所を渡る。
無双洞の流れの下に水簾滝がある。
台風の後のせいで水量が多い。
近づくとしぶきがかかる。マイナスイオンたっぷりだ。
このあたりはいかにも谷底と行った感じだ。
2時だが、日が射さずに暗い。不安な気持ちになる。
急な登りが始まる。
大きな石に赤い矢印が付いている。大峰の山でこんな矢印がある所は他にはないだろう。
鎖場もある。
まるで谷底から這い上がるようだ。
底無井戸に着く。急な登りは終わりだ。
ほっとする。
もしかして今までいたのは底無井戸の底だったのだろうかと思えてしまう。
気持ちのいいトラバースの道が続く。だが、ここも落ち葉で道がわかりづらい。
一ヶ所迷うところがあったが、地図で確認すると尾根をまわりこんで道があった。
黄葉、紅葉が日を浴びて黄金色に輝いている。
和佐又ヒュッテに戻る。
リサちゃんは繋がれてお食事中だった。
大普賢岳の周回コースはきついが変化があって楽しめた。
時々不安になる感じもいい。
眺望も黄葉も素晴らしかった。
またリサちゃんに会いに軽トラで来ようかな。
ログインしてコメントを確認・投稿する