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2017年10月29日15:30

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日本フィル横浜定期演奏会@331(2017.10.21)ラザレフの悲愴とベルキンのヴァイオリンコンチェルト

2017.10.21 於:みなとみらいホール

(前半)
 ショスタコーヴィチ
  ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 op.77

(後半)
 チャイコフスキー
  交響曲第6番 変ロ短調 op.74<悲愴>

(アンコール)
 チャイコフスキー
  モーツァルティアーナ 第3曲 「祈り」

指揮:アレクサンドル・ラザレフ
ヴァイオリン:ボリス・ベルキン
コンマス  :扇谷 泰朋

先週の土曜日、他の用件あって定期演奏会に行けない私に変わり、娘がみなとみらいに出掛けて来ました。今回は彼女の感想。

1曲目のショスタコーヴィチ。厳しい時代背景の中作られた作品。当然、不安や悲観を切実に感じる譜面だと思うのですが、ラザレフとベルキンの造り出す音は鋭さではなく、あくまでマイルドで深淵。現代音楽風の取っかかりにくい音程でも優しく澄んだヴァイオリンの音にどんどん心が奪われます。

後半は悲愴。こちらも前半からの温か味のある音楽は継続。独特のしつこさもなく、チャイコフスキー死の年に書かれた切迫した悲愴感もありません。特に第四楽章はもはや人生を全うしたような温かな満足感すら感じられます。管が活躍する曲で部分的な傷は見られましたが全体としては纏まりのある演奏でした。悲愴にアンコールは不要な気もしましたが、穏やかで心地よいメロディーはプログラムの余韻を壊す事なく受け止められました。
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