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2017年10月22日02:55

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 内田樹さんが説く独裁制の最大の問題

哲学者の内田樹さんは姜尚中氏と対談した中で、独裁制の危険性やその制度がもたらす悪影響を説かれています。
独裁制の最大の問題は、「独裁者の周りには相手の気に入るように、こびへつらう人間ばかりが集まり、適切な助言をしたり、場合によっては相手に対する忠告をする人間がいなくなる」ことと、「独裁者におべっかを使う人が排他的な「側近」を形成して、巨大な権限をふるうようになる。」ことです。
我が国はいやしくも民主主義国家ではありますが、一旦ある者が民主的な方法で決まり、それが「独裁者」になる危険性もあり、また左右両派の政治指導者にもその傾向を持つものがいます。つまりたとえ民主国家であっても「独裁制」に変わってしまう危険性があります。私たちはそうした危険性に注意し、選挙時にはそうした傾向を持つ指導者や政党を排除しなければなりません・・・

>独裁制の最大の問題は、独裁者の周りには阿諛追従する人間ばかりが集まって、適切な助言をしたり、場合によっては耳に痛い諫言をする人間が絶無になることです。… 普通なら阿諛追従してくる人間がいれば、「こいつ、人をおだてて、何か企んでいるな」と警戒心が働くものですけれども、自己評価が過剰に高い人は、いくらおもねられても、おだてられても、そういう警戒心が働かなくなる。… 逆におもねってこない人間のことは「嫉妬心で目が曇った人間、主観的なバイアスがかかって現実が見えなくなっている人間」とみなすようになる。論理的には当然のことです。だから、いつの間にか独裁者の周囲にはおべっか使いのうまい人間だけが集まるようになる。彼らが排他的な「側近」を形成して、巨大な権限をふるうようになる。これはすべての独裁制が陥る致命的なピットフォールです。

 もうひとつ独裁制の欠陥は、独裁者が後継指名に必ず失敗するということです。独裁者の自己評価は在任期間が延びるほどにひたすら高まっていきます。ですから、老いて後継指名が要になるころには「自分を神格化する人間」が「最も客観的に現実を見ている人間」に見えてくる。そこまで現実認識が狂ってしまう。

 独裁制がもたらす災厄というのは、直接的にその独裁者自身が悪政を敷くことによってよりはむしろ、心の根の卑しい人物を組織的に重用することによってもたらされる。…

 … 独裁制では、恥知らずに権力者におもねることができる人間の前にのみ選択的にキャリアパスが開ける。それが独裁制の最大の欠陥なのです。

http://blog.goo.ne.jp/yamasaki-kyotambachougi/e/ef7c88a6443887c252bd1772b754a242 を一部参照し、一部抜粋しました
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