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2017年10月15日21:45
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高川山＆むすび山 登山記��
大月駅までのコースの途中、後半には「むすび山」なる山があり、道標にも示されている。この「むすび山」は、登山地図によれば、元々は「旧陸軍防空監視所跡」とのこと。どうやら戦跡マニアでもある俺の嗜好に合いそうなポイントである。
しかし、ここから先が長い。しかも、夏が終わったばかりの低山だけに、道の両サイドで夏の間に伸び放題に茂った草木に覆われており、それを「藪漕ぎ」しながら歩き進めなければならない箇所が少なくない。しかも、予想外に、道の傾斜は俺の苦手な登りが多くてキツかった。低山ながらも、いくつもの山頂を渡って歩く縦走だから、なのだが。
途中、大月駅への下山コースと田野倉駅への下山コースの分岐点に到着。道標の表記はないが、ここが「天神峠」のようだ。迷わず、より長い、かつ、むすび山を通る大月駅へのコース、選ぶ。この後も、「藪漕ぎ」は断続的に続く。
たまに里の様子が見えるポイントがあり、そこを歩いていると、下方の里から「祭囃子」の音が聞こえて来る。秋祭りの練習か何かか？ さらにその後、「峰山」の山頂を通過。標高585m。ここからがさらに長い。身体が攣らないか、ビクビクしながら登り続けたところ…。
突然、古びたベンチ複数が現れた。そして石積みに覆われた穴も。ここが「むすび山」、すなわち「旧陸軍防空監視所跡」である。なお、むすび山の標高は、事後に調査したが不明。大体、400〜500mくらいだろうか？
山頂にあった説明板によれば、敵の飛行機の飛行音が聞こえてきたら、監視員がこの穴の中に入り、飛行音の反響具合を聴覚で確認することで、敵の飛行機が飛んでる方向を探ったのだという。
穴の近くには、均して平地のようになっている箇所があった。戦時中、監視所の事務所が建てられていた跡とのこと。
むすび山からは、菊花山（左画像）、岩殿山（右画像）が見えた。
菊花山は、猿橋御前山の手前の山である。俺自身、猿橋御前山には、昨年12月に禾生駅から九鬼山を経て縦走した際に登頂したことがあるが、菊花山は、大月駅から最短距離で猿橋御前山に登頂する際、その山頂を縦走を経ることになる。また、岩殿山は、俺自身昨年10月に登ったが、今年8月7日の台風5号による豪雨被害のため、全ルート入山禁止らしい。そして、10月になった現在も復旧の目途は立っていないらしい。
むすび山には山頂碑がある。ベンチで昼食の残りのおにぎりを食べて休憩していたところ、後から来たハイカーに、「むすび山だから、『おむすび』食べてるんですね」と声をかけられ、巧い！ それ、記念撮影のネタに貰った！と思い、おむすび喰いながら「むすび山」の山頂碑と自撮りで記念撮影をした。
むすび山まで来たら、思った以上にコースは終盤に来ており、むすび山から里へは、驚くほどすぐ近くだった。かたくりの群生地の横の道を下って進むと、アスファルト舗装の人里に出て、そのまま大月駅まで歩いて向かった。
大月駅に併設されている、大月市観光協会。小さな建物だが、売店に地場産の農作物が売っており、コシヒカリ３合200円、ナスでかいの４本100円を購入した。店の人に「山に登って来たんですか？」と聞かれ、高川山と答えたのだが、「富士山は見えなかったでしょう。暑い時期は、晴れていると、気温が上がって、日中はガスが上がりますからね」と教えてくれた。
大月駅では、三遊亭小遊三と林家三平の合同落語会のポスターが貼られていた。毎週日曜の夕方、「笑点」という地上波全国放送の番組で「大月」の名を発信し、ご当地＝地元の宣伝に大きく貢献している小遊三師匠は、おそらく、大月の名士的な存在なのであろう。昔、後楽園ホールにプロレスを観に行ったら、競馬場帰りの小遊三師匠に遭遇し、サインを貰ったことがあったっけ。ちなみに三平も、今は笑点メンバーではあるが、特にここ大月では、小遊三師匠のバーターの前座に過ぎないものと思われる。
この日は、初狩駅から大月駅までで、ほぼ10時〜15時過ぎの、トータル５時間10分の山歩きであった。最近は億劫で身体を動かしてなかったけど、いざ重い腰を上げて行ってみると、やっぱり山はキツイけど楽しい、そして、大自然は素晴らしい！と実感した次第である。翌日、筋肉痛がかなり凄いことになってたけど。
そういや、高川山の山頂では、「（急勾配でしんどいので）高尾にしときゃ良かった」と言ってた人がいた。これには同感。でも、必要な道標以外の人工物が極力設置されていないこのコースは、山深くて、でも短時間で登れるという、貴重な存在。そして、コースは複数あり、脚力のレベルに合わせて、短時間＝短距離コースから長時間＝長距離コースまで選べる、というのも良い。ただ、大月までは凄く長かったが…。
ただ、高川山は登山のブランクある時、すなわち、登山の欠場明けのリフレッシュハイキングに適している。欠場明けの高川山、って、なんか力士みたいだが。今回、新調したばかりの登山靴を履き慣らす目的もあったのだが、序盤は終始、足が痛んだ。でも、それも、長いコースを歩いているうちに、いつの間にか馴染んだ。
そして、これからの時期の山は、冬支度中の生物に遭遇することも楽しみの１つ。まあ、熊だけは御免だが。
以上です。次回は、1年3ヶ月ぶりのスキューバダイビング、「伊豆海洋公園ダイビング記」です。
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