カント「基礎付け」読書会　初日

今日はカントの「人倫の形而上学の基礎付け」の読書会初日であった。
思わぬペースで進み、日本語だが、4パラグラフも一気に進んだ。
皆にきくと、僕が用意したレジュメがとてもよかったらしい。
レジュメ（要所箇所の引用と解説）を作ることは、僕自身の勉強にもなったので、感謝されると嬉しい。

「基礎づけ」は、他の哲学書同様、高校くらいの時に出会い、読もうとしこれは分からん！とあわてて哲学科を受験した。
入学してからも論文を書くようになってからも、「純粋理性批判」を一本やりになってしまい、「基礎づけ」はご無沙汰だったが、縁があってまた取り組むようになった。

（今までと異なり）哲学に興味がある、という一般の人向けに説明したりしたので、
すごく勉強になった。
以外なところで、ひっかかったり、難所がスムーズだったり、等々。
僕の言い回しも、かみ砕くというか、できるだけ、例を挙げて具体的に説明したり。

テキストも「基礎づけ」でよかったという気がしている。
具体例が出てくるし、道徳という（認識論などより）身近な問題であるから。

けれどもやっぱり「いいノリ」になったのは、カントの著作が今日的な話題についていけるからだろう。
ダイエット3日坊主であっても、健康を意識した上の「善意志」なら道徳的価値がある、とか。
ある種、初々しい議論。

なんだか心地よい使命感？に満たされて帰宅した。
（大学で学んだことの恩返しが若干できたような気分と言えばよいのかな。）