SPレコードコンサート

先日、神奈川近代文学館で開催された
「中島敦　歿後75年記念　SPレコードコンサート」へ行ってきました。

久しぶりの横浜、港の見える丘公園近くなので観光気分。
薄曇りでしたが、元町・中華街駅からるんたるんた、ただ歩くのも楽しい。

さてこのコンサート、
作家の中島敦（1909-1942）が生前聴いていたと思われる音楽を蓄音機で聴く企画です。
大学の文学部の先生が登壇され、一曲ごとに解説してくれます。
んで蓄音機の仕組み上、３〜５分毎に盤をひっくり返して、
更にハンドルを回さなきゃならないんですね。それも全部先生がやってるｗ
ベートーヴェンのピアノコンチェルト、先生が曲半ばでステージに上がってきて、
盤ひっくり返してふーこふーこハンドル回すというのはなかなか面白い見ものでした。

中島敦さんというのは見た目どおりものっすごい几帳面だったようです。
自分の見たコンサートのプログラムと感想（句）を手帳に書き留めていたので
今回のSPレコードコンサートは、
中島敦の記録と、当時の日比谷公会堂等で開催された音楽会記録を照合し、
なるべく近い録音のレコードを探してかけてくれるのです。

明治から昭和初期にかけての、西洋音楽の広がり方もよくわかり、
大変面白い企画でした。

終演後、お疲れの先生をとっつかまえて、
卒論の相談をしてみたところ大変親身になっていろいろアドバイスしてくれました。
本来、芥川龍之介が専門で、
今回の企画のような、当時の西洋音楽のことも詳しい方なのでうってつけ。
先生イイ人でよかった...
縁もゆかりもない私に、有効な参考文献や論文のまとめ方までいろいろ教えてくれて。
全体的に、ほわっとした温かい集まりだったこともあり、いい気分でした。
わざわざ神奈川まで行ってよかった。


帰り道、大佛次郎記念館併設のティール―ムで休憩。
作家さんにちなんで、猫グッズであふれかえる喫茶店でした。
入口の猫銅像がかわいかったので、写真をUPしときますｗ

勉強した気にもなれて良い外出でしたー。
さて、ほんとにちゃんと卒論にかからねば...。