■山行概要
◆【北アルプス】
北穂高岳(3106m)
◆2017/9/14(木)〜2017/9/18(月)、快晴⇒曇り⇒雨⇒台風⇒快晴
全備重量20.3kg(靴とデポ分含む、実質背負う重量は16.3kg位)
◆日程は夜行バス含む4泊5日だが、山自体は山小屋泊の2泊3日
累積標高差約1601m、歩行距離ピストンで約38.2km
ピークまでの往路所要時間11:05(コースタイム8:30)
ピークからの復路所要時間10:15(コースタイム7:55)
◆1日目
22:00/新宿駅南口「バスタ新宿」集合⇒22:25/さわやか信州号
(夜行バス/上高地行き)出発
岳人の聖地「涸沢」と北アルプスの名峰「北穂高岳」に行ってきました。
例によって前振りがとても長いです。それでは。。
【前説】
水道橋の某立ち飲み屋「うけもち」に登山部が発足したのは確か2010年だったかと記憶しております。「うけもち」には自分は2006年冬くらいから通い出し、登山部に入ったのが2011年の7月。初めての山は妙義山のハイキングでした。
自分をここに初めて連れて来てくれた舞Tさんという方がおります。まあガンダム(戦場の絆)つながりなのですが、流石に話すと長くなるのでここでは割愛(詳しくは#55の予告編をご参照下さいませ)です。うけもちの大将、UMEﾀｿこと梅さんは北穂高小屋で7年、小屋番をやってたんですね。ご存知の通り、北穂高小屋は富士山以外の有人小屋で日本一標高の高い場所にある山小屋ですよ。カウンターに付いた時は仕事の手が空くと、梅さんが北アルプスの楽しい話を毎回聞かせてくれる。で、ある日、舞Tさんが
「え〜、いいなあ！僕も梅さんの元職場に行ってみたい！」
って言い出したのが全ての始まり。
「でも普段山やらない人がいきなり北穂は無理だからね、まずは白馬でも行ってみようか？」
と、店の常連さんから希望者集めて白馬岳に行ったのが栄えある「うけもち登山部」の第一回目の山行。ただ予想通り、普段運動しない酒飲みが初心者向けとは言え3000m近い北アルプスの山にいきなり登頂出来るはずもなく、大雪渓は越えるも砂防辺りで時間切れとなり引き返し。後日、悔しかった面々が再集結。再度挑戦して白馬岳に登頂。この当たりから常連客を集めて定期開催するハイキング企画(山は日帰りでも基本は泊まり。下山して酒飲むのが目的)「大人の遠足」シリーズと、ガチで山をやりたい有志が集まってちゃんと山を登る「登山部」の両輪で部活動がスタート。
したと、自分は聞いております(違ってたらスミマセン)。
部員数は正確にはわかりませんが、幽霊含めて30人以上はいるかと思います。最近の「大人の遠足」系はコンスタンスに20人前後が集まりますからね。なお、自分は勝手にSクラス・Aクラス・Bクラスとクラス分けをしております。今では梅さんは肩書上は「顧問」で、普段の山行企画は部員が有志で都度行ってます。
さて、少し話はぶっ飛びますが2014年。白馬岳・燕岳に続き、3回目の北アルプス山行で遂に憧れの槍ヶ岳に登頂しました。そして次回はいよいよ穂高に挑戦だ！と思っていた2015年、春の滑落重傷遭難未遂事故でこの年の穂高連峰縦走企画(北穂高⇒涸沢岳⇒奥穂高岳⇒前穂高岳)は泣く泣く欠席。気を取り直して翌年、自分で企画した奥穂高岳山行は日程が全て雨となり、行先を蝶ヶ岳に変更。今年夏の「上高地⇔涸沢日帰りピストンチャレンジ」企画は予定が合わず欠席で、登山を始めて7年目だと言うのに未だに涸沢にすら行ったことが無いという状況に・・・。
白馬がそうだった様に、そうそう何回も同じ場所に付き合ってくれる人もおらず、同じ貴重な休みを使って金をかけるなら、別のルートや別の山に行きたい、ってのが人情ってもの。ただ順を追ってステップアップして行きたい自分としては、やはり最初は無理せずまずは一つの「穂」をクリアしたいわけです。さて、どうしたものか。
話は戻って舞Tさん。よく考えたら言い出しっぺなのに北穂行ってないよね、そろそろクリアしようじゃないの、って話が持ち上がったのが昨年冬くらいだったか。ここで「舞Tさんを北穂高小屋に連れて行こう！」企画が始動。これは渡りに舟と、立案・計画を自分が行うことに。行ったこと無いのにリーダーも自分が。実はこの「うけもち登山部/第一章・完」(仮称)企画に運良く相乗り出来た、ってのが実際のところだったんですね。
【山行計画】
で、日程とルートをどうするか。今回北穂高岳に登頂して北穂高小屋に泊まるのがマスト条件。でもそれだけだと時間がかなり余る。自分は初めてなのでそれで充分ですが、縦走経験のあるOG原さんとHGさんはどうも物足りない感じ。特にOG原さんは北穂は4回目だからねえ。でも今回、目的はあくまでも「舞Tさんを北穂に上げる」ですからね、目的の実現を最優先とすることになりました。色々検討した結果、夜行バスで朝上高地着、その日は涸沢まで。涸沢小屋で一泊して2日目、南陵ルートで北穂に登頂、そのまま北穂小屋に一泊。3日目に一気に上高地まで下山する、というプランです。4日目の最終日は予備日で、北アルプス山行のお約束、松本のホテル泊です。ただ2日目、涸沢から北穂まではコースタイムで3時間ちょっと。朝遅めに出発したとしても昼には着いてしまう。そこから半日、何をして時間潰せばよいのか・・・。だったら午後下山して涸沢まで降りてしまえば、3日目はかなり楽になるのでは？登山経験のほとんどない舞Tさんを考慮したらその方が合理的では？とかなり悩みました。
理由は日程なのです。今回のカレンダーは土日月の3連休で、これに金曜日に有給を入れて4連休にします。木曜夜発の夜行バスで金曜の朝に上高地。当然ですが平日なので初日の涸沢小屋は空いている予想。翌日土曜日、世間的には連休初日ですからどっと人が押し寄せる。涸沢小屋、混みますよね？でも自分達はその日は上に上がって北穂小屋泊。これも空いている予想。北穂高岳登頂だけでなく、北穂高小屋宿泊も大きな目的の一つであり、かつ、涸沢小屋連泊だと2日目が確実に混む。なのでここは3日目、舞Tさんには少し頑張ってもらってこのプランで行きましょう！と全員合意。
あとは2回ほど舞Tさんをクライミングジムに連れて行く。5.4〜5.6くらいの易しい壁を使って岩稜帯通過に必要な技術を教える。3点確保は当然のこと、「手当たり次第に岩を掴まない」「岩をちゃんと観察してホールドとスタンスをよく見極める」など、基本のキの字をレクチャー。あとは装備品。基本ザックと靴、レインウェアしか持ってないので、足りない最低限の個人装備(ヘルメットやヘッドランプ、カップ類など)を買い揃えないといけない。これは休日にOG原さんが付き合って新宿でショップ巡りを。
そして遂に決行の週となりました。週末は快晴の予報！おー！これは嬉しい！と思ったのもつかの間。
「台風18号が発生しました」
勢力の大きな台風が北上後、進路を東に折り曲げて日本列島を縦断するとか言ってる。無慈悲な天気予報によりガッカリの奈落に突き落とされる。またか、またなのかあ〜！昨年の悪夢が蘇る。でもまた予定変更して蝶ヶ岳とか、イヤやねん。もうね、火曜日から暇さえあれば「Mountain Forecast」と「てんきとくらす」とにらめっこ。取り合えず台風は進路を変えて日本列島に上陸するのは確実らしい。日曜日は本州通過で確実に天気は荒れる。ただその前日・前々日も停滞している秋雨前線が台風の影響で活発化して雨となる可能性が極めて高い。さあ、どうするか。
少なくとも金曜日は大丈夫。日曜は確実に雨。問題はグレーゾーンの土曜日。天気が崩れる時間により、北穂に行けるかどうかが変わって来る。とは言えこの予報なら少なくとも涸沢には行けるだろう。昨年はそれすら叶わなかったので、今回気持ち的には涸沢に行く、ってことにして山行自体は決行することにした。北穂にアタックするかどうかは、涸沢に着いてから現地判断で。ただもう、2日目の北穂小屋泊は諦めねばなるまい。もし2日目、上に泊まってしまったら天候の荒れる３日目、降りて来られなくなる。行くとしても土曜日にピストンをやれるかどうか、と言ったレベルだ。
さあ、木曜日。出発の日が来ました。今回は「毎日アルペン号」ではなく「さわやか信州号」を予約出来たので、初の新宿バスタ発です。会社を定時に上がって急いで帰宅、荷物をまとめて新宿駅南口へ。するとバス待ちをしている間に土砂降りの雨が。まあ夕立系の雨だとわかってはいても、出だしから雨だとかなりテンションが下がってしまう。いつも通り談合坂と諏訪南で休憩を挟み、予定通り5:20、上高地バスターミナルに到着。猛烈に寒い。気温は4℃しかない。そして平日だからか天気のせいか、人が全然いない。テーブルを陣取り、お湯を沸かしてコーヒーを淹れ、簡単に朝食を済ませる。不要な荷物(松本泊で使う着替えやサンダルなど)はまとめて荷物預かり所にデポ。コンタクト入れてトイレを済ませ、ルートの確認と天気予報のチェック、登山計画書を提出して7時前、上高地バスターミナルを出発です！
その�△愨海�・・・。
■写真解説(日記の都合上、時系列はバラバラです)
�‐綛眞呂噺世┐于脇原供�山行スタートの記念撮影をしていたらＪアラートが！北朝鮮がミサイルを発射しました！のです。
��日本屈指の大岩壁「屏風岩」！ここも今回、間近で見上げるのは初めて。マジでデカイ！クライミング中の人はいませんでした。
�Ｋ榁�橋です。初めて来ました。ここの吊橋が結構揺れて怖いです。河原は大休止適地ですが、増水したらヤバい場所です。
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