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2017年08月29日19:00

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「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」「ビニー/信じる男」「ヒトラーへの285枚の葉書」「ボン・ボヤージュ〜家族旅行は大暴走〜」「おとなの事情」「この世界の片隅に」

「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」 ’16 (中・香)

監督:ベニー・チャン アクション監督:サモ・ハン
m:エディ・ポン,ラウ・チンワン,ルイス・クー,ウー・ジン

予告編が自ら公言するように黒澤明とセルジオ・レオーネ風で
北洋軍閥 VS. 無名の闘士なんて美味しい設定なので
期待したのだが…
観てひと月経たないうちにもうお話を思い出せない。
「孫文の義士団」の爽快な面白さは特別だったんだなぁ…。





「ビニー/信じる男」 ’16 (米)

監督・脚本:ベン・ヤンガー
m:マイルズ・テラー,アーロン・エッカート

ボクサー ビニー・パジェンサの伝記映画。
監督はベン・ヤンガーだが製作総指揮にスコセッシの名前がある。
頚椎骨折から奇跡の復活を遂げたボクサー ビニー・パジェンサを描く。
思惟太はこの人を知らなかったが
知らなくたって楽しめるのが実話ボクシング映画―のはずが、
なるほど生意気で傲慢で教養のない成り上がりビニーが
交通事故によるケガからの再生・復活の過程は分ったけれども、
その彼に協力したトレーナー ケビン・ルーニーの背景がよく分からない。
検索して初めてマイク・タイソンを育てた名トレーナーで
ビニーと関わる前にタイソンから解雇された過去を持ち
おそらくそのために酒浸りの荒れた生活をしているという事情が知れるわけで、
海千山千のプロモーターとの関係やルーニーの師たるカス・ダマトの存在等
こちら側をしっかり描くことで
ビニーの物語は強力に補完されたはずがそうなってはいない…ということ。
だからビニーの再起の経緯が当たり障りなく語られている感じで、
どうしようもなく胸が熱くなるボクシング映画―
にはなっていないような気がする。
アメリカ人ならボクシングファンでなくとも
カス・ダマトやケビン・ルーニー、ドン・キングやボブ・アラムを知っていて
彼らの関係を見聞きしているから
描かなくてもいいということなのだろうか??
マイルズ・テラーもアーロン・エッカートもいい芝居してるのに
何だかもったいないなぁ…。





「ヒトラーへの285枚の葉書」 ’16 (独・仏・英)

監督:ヴァンサン・ペレーズ 原作:ハンス・ファラダ
m:ブレンダン・グリーソン,ダニエル・ブリュール
f :エマ・トンプソン

ハンス・ファラダの原作長編小説は1947年の発表であるらしい。
09年に英訳が出て世界的ベストセラーとなった―とある。
日本では14年に翻訳が出ている。
ごく普通の市井の人たる家具職人オットー・クヴァンゲルとその妻アンナが
ヒトラーを批判する内容の葉書を密かに公共施設に置く行為を繰り返し
2年後 逮捕され処刑されるまでが淡々と描かれる。
捜査するゲシュタポの追跡がスリリングとはいえ
寡黙すぎる夫婦の物語は二人の眼差しや居住まいをじっと映して
彼らの悲しみが如何ばかりか?
彼らの怒りが那辺にあるか?を明かし、
息子の喪失を引き受ける代償のように
ヒトラー批判の葉書を書く行為に慰めを見出す夫婦を
監視社会ドイツのひな形のようなアパートの住人たちと絡めて
沈鬱に描き出すのである。
夫婦の英雄的行為を礼讃するのではなく
もちろん追跡とそれをかわすサスペンスを見せるのでもなく
たぶんこの沈鬱を読む映画なのだ。
ナチの灰色の制服と同じ灰色の時代の灰色の空気を感じ
夫妻の正しき人たる在りようを痛ましい思いで見つめる…
それが正しい鑑賞なのだと思う。
ただ、ドイツ語で撮って欲しかったなぁ…(監督はフランス人で言語は英語)。
ドイツ語だと製作資金が集まらなかったのかなぁ…?





「ボン・ボヤージュ〜家族旅行は大暴走〜」 ’16 (仏)

監督:ニコラ・ブナム

購入したばかりの最新式のドライブシステム搭載の新車で
バカンスに出発したコックス一家。
その車が欠陥車で車はブレーキが利かない状態で高速を160キロで暴走する―
この設定が明かされる予告編を観れば十分…
みたいな映画だったなー(笑)。
フランスのコメディってなんでこんなにベタなのかしら?





「おとなの事情」 ’16 (伊)

監督:パオロ・ジェノヴェーゼ

3組の夫婦1人の男 計7人が満月の夜に夕食会に集う。
気心の知れた長い付き合いの私たちに秘密なんかないでしょ?と
互いのスマホの通話内容を公にし
メールやLINEを公開するゲームを始めた7人は
暴かれる秘密どもにジタバタすることになる…というお話。
“誰にでも秘密はある”ことを前提に大人の関係は成り立っているはずが
その秘密を覗いてしまおうという試みが
その人の嗜好や思考から密かな趣味や差別意識まで露わにしてしまうので、
親しい友人たる7人はいたたまれない事態に陥るわけで
その笑うに笑えない大人の居住まいに
ほとんど怖気を振るうスリラーになっているのだ。
観ているこちらは
暴かれる秘密により登場人物の奥行きを得るけれども
月蝕が終わり散会しそれぞれの生活に戻って行く彼らに
“平穏な今後”は望めるのだろうか…
くわばらくわばら。





「この世界の片隅に」 ’16

監督・脚本:片渕須直

5回目の鑑賞となる今回は
福岡市母と女性教師の会 主催の小学生と保護者対象の上映会。
各区の市民センターで上映されました。
小学生にはちょっと難しいのでは?とは杞憂で
小学生は小学生としてすずさんの物語を眺めているのでした。
「なんで絵を描いたら怒られるの?」とお母さんに尋ねる女の子は
映画の立派な読者でしょう?
8月6日の朝 NHKを観ていたらこのアニメの映像が流れ
中島本町の床屋さんの爆死した家族までが再現されていたことを知りました。
見る度に新しい発見があります。
福岡の爆音映画祭でもやってくれるかな?
6回目観に行くぞ!
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