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2017年08月29日11:10

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2030年問題

 日本の大手シンクタンクがイギリスの大学と組んで行った調査によると、2030年には日本の現在の職業の約49%が、AIと呼ばれる人工知能やロボット等に代替される可能性があるとされ、新聞等のマスコミでも大きく取り上げられました。

 代替可能性の低い仕事としては、医師、教師、研究者、カメラマン、シナリオライター、ソムリエ等々、100種類のものが挙げられ、学校などの教育の現場でも、子供達に向けて教えられているそうです。

 学校の先生が、子供の将来を考えて、色々と指導して下さることは有難いことで、それに異論はありませんが、私自身がこの2030年問題をどのように考えているか、今日はそれを書きたいと思います。

 コンピューターが本格的に普及したのは1995年のウィンドウズ95の発売が大きなきっかけになっているわけですが、それ以降仕事の在り方というものは、既に大きく変わっています。

 そういう中で、事務の仕事が大幅に時間短縮されたり、人が減らされたりということは、これまでにも普通に起こっているはずです。

 つい20数年程前までは、駅の改札には駅員さんがいて、新宿や上野などの大きな駅では、改札ばさみを持った駅員さんが横一列に並んで、改札ばさみの音をカチャカチャとさせながら、乗客を構内に入れ、また改札を出るお客さんの切符は目視で確認していたのです。

 この改札の駅員さん達の仕事は、自動改札機に取って代わられた今はなく、その仕事をしていた駅員さんは、大きな鉄道会社であれば他の部門に配置転換されているのでしょうが、いずれにしても別の仕事をしているわけです。

 つまり、2030年問題に始まった話ではなく、仕事というものは多かれ少なかれそういうリスクがあり、同じことをずっと続けていられる保証などどこにもないのです。

 今後はIT技術と人工知能がさらに発達していくことは必至なので、そういう傾向が強まっていくことは確かですが、ことさら今に始まった話ではないということをまず頭に入れておく必要があります。

 代替可能性が低いとされる職業でさえ、何らかの新しい発明などにより、なくならないとは言い切れないのです。

 一方では、今や日本では労働力不足が叫ばれ、どこのお店でも会社でも人手が足りなくて困っています。

 今後少子高齢化がますます進むことにより、若い労働力がもてはやされ、また年金の減額等の問題からもできるだけ長く働いて、いわゆる老後を短くしていく工夫を誰もが強いられるはずです。

 この二つの事実、すなわち同じ仕事をいつまでもできるとは限らないことと、労働力が不足し、社会的にも個人的にも誰もが長い間働くことを目指していくことは何を意味するのでしょうか。

 それは恐らく、一つの仕事で通そうという考え方に囚われる必要はそれほどなく、仕事は変わっていくものだと考えていく方がより自然であり、仕事が変わったり環境が変わったりということに対して、心が折れないタフさが何よりも大切だということです。

 もちろん、仕事が変わるからといって、適当に仕事をしていたり、またやみくもに転職したりしていれば良いはずがなく、一生懸命仕事に取り組むというような基本的なことは、今も昔も未来永劫変わることはなく、一生懸命仕事をすれば次に繋がっていくということも一つに真理であるはずです。

 子供の将来を考え、子供により良い人生を送らせるために何が必要かを考えるのは親として当然です。

 しかしながら、こと職業については、この仕事に就かせて生涯安泰という考え方はもはやナンセンスかもしれず、心を鍛えて、社会がどう変わっても生きていけるというバイタリティを目指すことが得策でしょう。

 そのアプローチは、各ご家庭によっても、子供の資質によっても様々だと思いますが、未来の社会像をしっかりと捉え、その現実から逃げずに親子で向き合っていくことが、2030年問題への私の考えになります。
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