mixiユーザー(id:46524945)

2017年08月16日10:14

44 view

私の正直な気持ち

私は良い人ではありません
善人でもありません
 
津波が去った後 避難した火葬場で
子供たちの命を繋ぐためなら何でもする
泥棒にでもなんにでもなる
そう思っていましたし
その必要があれば迷わずそうしたでしょう
ここに書き込むことを憚られることも本気で覚悟しました
 
津波というものは 母である私に
そのことを即決させるには充分すぎるものでした
 
語り部の際には 
私達と同じ思いを繰り返さないように
大切な人と命を守る話し合いをしてください
そのようにお願いをしていますが
その全てが皆さんのためではありません
ですから私は 良い人でもなければ善人でもないのです
 
以前にも記事に書いたり
語り部の際にもお話ししていますが
私の胸の中には 見えない蓋つきの箱があります
少しでも穏やかな日常を送るために
震災の痛みは 普段すべてその箱にしまっています
語り部をするとき 震災の記事を書く時
被災した者同士で話す時 その都度その蓋を開け
時が終わると また箱の中にしまい込むのです
 
ですが 自分で開け閉めしているはずの
痛みの詰まった箱のふたが
無理矢理こじ開けられることがあります
これは きっと私だけではなく
震災で痛みを抱えた人なら誰でもそうなのかもしれません
 
日本に限らず 
災害に巻き込まれた地を見るたび
逃げ遅れた人の情報を聴くたび
テレビの画面やラジオの声には乗らない人を想うたび
「 今 そこに あの時の自分と同じ人がいる!」
一瞬で 震災時の自分に戻ってしまうのです
抑えようとしてもこらえきれずに
じくじくと湧き上がってくる痛み
 
「 何で逃げなかった!
     何で逃げれるうちに逃げなかった!」
テレビの画面に叫び 
あの日の自分や大切な人達と重ねてしまうのです
 
私の語り部は 皆さんが想ってくださるような
尊いものではないのです
もう二度と あの日の自分に戻りたくないという欲です
喪ってしまった母や祖母 
大切な人達への取り返しのつかない後悔を
再度 なぞりたくないという欲なのです
 
「 私達のために話してくださってありがとう 」
いいえ ごめんなさい
私は 二度とあの日の自分に戻りたくないだけなのです
 
「 何か私達に出来るお手伝いはありますか? 」
有難うございます
でしたら どうか皆さんの命を守る相談をしてください
お願いですから
もう二度と 私をあの日に引き戻さないでください
 
語り部をしている私も
被災の経験がある人たちでも
次の災害でどうなるのか解らないのですから
喪いたくはない愛する人と 
災害後に生きて再開するための話をしてください
  
あなたの喪いたくない人と相談できるのは
私ではないのです
 
ご自分の命と相談できるのは
私ではないのです
 
幻滅されるかもしれませんが
これが被災して語り部を続ける私の
正直な気持ちなのです
 
私の思いを綴った記事ですが
皆様のお心に触れる何かがございましたら
シェアをお願いいたします
 
#語り部佐藤麻紀
6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する