mixiユーザー(id:19500344)

2017年07月24日16:07

1204 view

空木岳から木曽駒への山旅

本当は越後の山に行くつもりだった。
避難小屋泊まりの2泊3日の山行。
18日の夜行バスで東京に行き、高速バスを乗り継ぐ予定だった。
ところが、18日の新潟は大雨、一部の道路には水が溢れている。もしかしたら林道は土砂崩れが起きるかもしれない。
急遽夜行バスをキャンセルする。
さてどうしよう。
このままどこに行かないのは嫌だ。
前から計画していた中央アルプスに行先を変更する。
1日目は駒ヶ根YHに泊まる。
FBを見たらオンライン中。
夜の11時を回っていたが、ダメ元で予約のメッセージを送ると、受けつけてくれた。ありがたい。
避難小屋泊まりの荷物の入ったザックにテントを加える。
12時を回ってしまった。

7月19日

高速バスを乗り継いで駒ヶ根インターに着く。
バスで一緒になった二人連れの女性は別の宿までタクシーを予約していた。私も便乗させていただく。
30分歩くつもりだったので助かった。いらないと言われたが、ジュースでもと言って、500円玉を置いて先にタクシーを降りた。

駒ヶ根YHは食事なしだが、3600円くらいで泊まれる。
談話室で名古屋で買った弁当を食べる。
泊り客が二人入ってきて、山の話に花が咲いた。

フォト


部屋に戻り、パッキングし直して

・・・・・・

やってしまった!!!
夜中に寝ぼけ眼で入れたテント・・・
何と、一人用テントと二人用テントのフライを2つ入れてしまったのだ!!
フライ2つじゃテントにならない。
しょうがない、ここは小屋があるから小屋泊りにしよう。
無駄なフライ2つにポールにペグ。
まあ、訓練山行と思いましょう。
(この後帰宅してみたら、ポールも一人用ではなくて二人用だったことが判明しましたあせあせ(飛び散る汗)

7月20日

朝4時半にYHを出発する。
今日は、空木岳の山頂直下にある駒峰ヒュッテに泊まる。ここは自炊専門の小屋だ。
シュラフがあれば3500円で泊まれる。

何度か車道を横切って、林道終点の登山口に着く。
やがて大地獄小地獄という難所に差し掛かる。
だが・・・鎖や足場がつけられていてそんなに難所ではない。

フォト

フォト

フォト


途中で駒峰ヒュッテの管理人さんに会った。
今日は下りるので、小屋は管理人不在とのこと。
1本200円の水は並べておきましたよと言われた。

空木平に着く。
ここの避難小屋は綺麗だが、ここは「出る」ので有名だ。
無料だが、一人なのでやはり駒峰ヒュッテに泊まろう。
脇を流れている小川で水を汲む。

フォト  フォト

駒峰ヒュッテに着いた。

フォト


小屋代は寝具なしで3500円。
宿泊カードに記入してお金と一緒に袋に入れて、箱に入れるようになっていた。ところが、500円玉がない!
後からいらしたご夫婦の方とお金をやり取りした。

空木岳にはガスがかかったり取れたりしている。
明日の好天を期待して今日は登らないと決めて、ウィスキーを飲む。残念ながら管理人さんがいないので、ビールは買えないのだ。
外のテラスで松本から来たという26歳の女の子と山の話に花が咲いた。

7月21日

空木岳山頂でご来光を待つ。
素晴らしい天気だ。
やがて、八ヶ岳の右下から大きな太陽が昇った。

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト


南アルプスが甲斐駒から聖岳まではっきり見える。
去年繋がった山だ。感慨深い。

フォト

フォト

フォト

フォト


フォト


空木岳の下りは急だ。
木曽殿山荘まで一気に岩場を下る。ここは以前相方と越百山から周回したときに通っている。
岩場が苦手な私は慎重に下る。
すると、コマウスユキソウが咲いていた。
応援してくれているようでうれしかった。

フォト

フォト


木曽殿山荘に着く。ここから檜尾岳までが未踏の稜線だ。
まずは東川岳への急登だ。それから熊沢岳、檜尾岳と続く。
予想していたよりもアップダウンの多い稜線だ。
寝不足もあり、疲れてきた。

今日は檜尾岳避難小屋までにしようか。
そうすれば小屋代がいらない。安くすむ。
でも、ちょっと近すぎるかな。
迷う。
檜尾岳避難小屋がはっきりと見える。手招きしているようだ。
宝剣岳のほうにはガスがかかってきた。

フォト


そうだ。
檜尾岳で宝剣岳が見えたら宝剣岳まで行こう。
見えなかったら檜尾岳避難小屋までにしよう。
果たして宝剣岳は呼んでくれるかしら?

檜尾岳に着く。
これで中央アルプスが繋がった!

フォト


北のほうを見る。ガスがかかっている。
だが、その時一瞬だけ宝剣岳と木曽駒が顔をのぞかせた!!!

フォト


呼ばれた!!!

宝剣岳が私を呼んでいる。
そう思えた。
これは行くしかないでしょう!!!

宝剣岳が見えたことで、元気が出てくる。
とはいえ、まだまだ先は長い。

宝剣岳は鎖や足場がしっかりと整備されている。
手を放しさえしなければ問題はない。
とはいえ緊張する。

フォト

フォト

フォト


しまった!
シャリバテだ!
急にお腹がすいてくる。そういえばあまり食べていない。
ウェストポーチに入れておいたフラグラをひとつかみ水で流し込む。

宝剣岳に着く。
一番上の岩に一人の男性が立った。みんなのモデルになってくれる。

フォト


後は宝剣山荘まで下るだけだ。
鎖を使って慎重に下る。

宝剣山荘には団体が着いた所だった。
混んだ小屋は嫌なので、木曽駒の小屋まで行きかけたが、もう無理と思った。
何でもいいから早く休みたい。

宝剣山荘で素泊まりで申し込むと隣の天狗山荘の部屋を割り当てられた。
6人部屋に女性4人だった。
ゆっくり寝られる。

明日はどうしようか。
午後から天気は悪くなるようだ。
雨だったらロープウェイで降りようか。
疲れすぎた体は中々寝付かれないでいた。

7月22日

窓を開けるとガスっている。明け方には雨も降ったようだ。
同室の人たちが出発の準備を始める。
私だけゆっくりもしていられない。
このまま天気が悪かったらロープウェイで下りるだけだ。ゆっくりでいい。

外に出ると、ガスが晴れてきた。
残念ながら太陽は雲に隠れたままだが、なかなかいい雰囲気だった。

フォト

フォト


取りあえず木曽駒まで行こう。
朝食を食べて5時40分に小屋を出た。

木曽駒に向かうと、次第にガスが晴れてくる。
テンションが上がる。
ガスの中に宝剣岳が浮かび上がっていて天空の城のようだ。

フォト

フォト


快晴の空のご来光は昨日充分楽しめた。
今日は、ガスがいい味を出してくれていた。

フォト

フォト

フォト

フォト


山頂からは大きく御嶽山、乗鞍岳、北アルプスが見えた。

フォト

フォト

フォト

フォト


南アルプスには雲がかかりはじめていた。

フォト


よし、予定通りに福島Bコースで下ろう。
この道は下ってから1時間車道を歩くとバスがある。
200円で木曽福島に出られる。
バスは13時過ぎだ。
ちょっと急ごう。

フォト

フォト


しばらく御嶽山、乗鞍岳、北アルプスを眺めながら下る。
石がゴロゴロしていて下りにくい。
7合目避難小屋からはトラバースの道だ。
急なジグザグ道を下れば林道だ。
土曜なのでけっこう登って来る。

フォト

フォト


えっ!?
想定外の渡渉が出てきた。

フォト


私は渡渉が苦手だ。
幸い水量は少ない。
みんな渡って登っているのだからたいしたことはないだろう。

川を渡り、林道を歩くと広い駐車場に着く。
ここから舗装道路を1時間歩くのだ。
日蔭を求めて、右を歩いたり左を歩いたりする。

フォト


きついなあ〜〜〜

すっと車が横に停まる。
「どこまでですか?良かったら乗りませんか?」
ありがたい!
何の遠慮もせずに車に乗り込む。

栃木から百高山を目指してきたという男性だった。
温泉経由で木曽福島の駅まで送ってもらえた。
温泉はあきらめていたので本当にありがたかった。

4度目の中央アルプス。
北の茶臼山から南の越百山まで繋がった。
木曽駒には3回登ったが、まだ一度もロープウェイを使っていないというのが私のこだわり。
そしていつも最高のお天気で迎えてくれる山だ。

今回はテントのミスがあったが、いい反省材料になった。
そして、ボッカ訓練にもなった。
重い荷物での二泊三日の山旅。

ありがとう。
中央アルプス、侮れないいい山です。

15 24

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する