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2017年07月12日23:39

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カマキリとハリガネムシ

 そろそろカマキリの幼虫が見られる時期です。カマキリは2000種以上居ますが国内では緑色のハラビロカマキリや茶色のカマキリが殆んどですが前には共生の話をしましたが、これは寄生虫と言った方が良いですね、陸上に住んでるから寄生虫が居無いとは限りません。むしろ多いと思います。カマキリは肉食です。動かない物は食べません。何故そのカマキリに寄生虫のハリガネムシが居るかと言うと、ハリガネムシはしたたかなんです。
 水で卵を産み、幼虫に成り、カマドウマやコオロギなどなど水辺に来る生き物を待って捕食させます。そしてそれを狙って食べたカマキリの腹の中で成長始めます。たまに魚からハリガネムシが出て来る事も有りますが、他の生き物に捕食させ、大きな生き物で成長する性質を持っています。

 更に怖い事は、その生き物の脳を操り、再び水辺に誘わせる性質を持ってると言う事です。そもそもカマキリのオスは小さいので遠くまで飛べますが、メスは直線的に短距離しか飛べなく、羽は威嚇の為に使っています。雄が交尾をして食べられると言う事は必ずある事では無く、捕食の為で、頭が無くなっても精子を送り出す事が出来るのです。つまり、水辺に行かないカマキリでも、ハリガネムシの幼虫を食べたコオロギや他の昆虫を食べれば寄生されると言う事です。

 しかも時期が来ると水辺に入る様脳を刺激し、尻から出て次の子孫の卵をハリガネムシが生みます。季節は秋の終わり、卵で冬を越し翌年孵化して繰り返します。だから子供の頃カマキリを水溜りに入れるとハリガネムシが出て来たのを良く覚えていますが、栄養を全部取られたカマキリは生きてはいけないのです。

 カマキリの卵は雪の高さと関係ある事が話題に成りましたが、一切関係ありません。むしろ、雪の中の方が気温が安定し、0度以下にならない為無関係であることが証明されました。
 卵は空気と泡の粘膜で固まり、溶ける事も無く保温性が良い事から発泡スチロールの研究材料に成り今は必需品となっています。

 今研究中なのは、何故ハリガネムシが昆虫の自殺行為とも言える水へのコントロールをするのかが分かっていません。一部、カゲロウが水に落ちる行為も関係が有ると研究されています。

 今回気色悪いので画像は載せませんでしたが、食物連鎖の中で、生き延びるために仕組まれた寄生虫の能力がこれから解明されると思います。雪の話は全く関係無いのでご了承下さい。
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