「岩波オンデマンドブックス」に北岡武司訳『カント全集10たんなる現生の限界内の宗教』の受付開始の広告が岩波書店のＰＲ誌『図書』に掲載されたので、今月に大阪堂島のジュンク堂大阪本店に本を取りに行くときにでも注文しておこうと思う。
カントの『単なる理性の限界内における宗教』（Die Religion innerhalb der Grenzen der bloβen Vernunft）は、カントの批判哲学において、第一批判としての『純粋理性批判』、第二批判としての『実践理性批判』、第三批判としての『判断力批判』に次ぐ、第四批判として考えられてきた。
カントの『単なる理性の限界内における宗教』の面白さは、カント自身が人間理性の�犖続ζ皚瓩能ゞ機▲�リスト教を論じたことにある。わたしがカントの『単なる理性の限界内における宗教』を読んでいた頃には、その面白さに全く気がつくことがなく、まったく面白くない�狃ゞ杵性瓩箸靴�考えられなかったが、この歳になってようやく、カントの『単なる理性の限界内における宗教』が持つ�猝滅鬚記瓩傍い�ついたのである。
カントの『単なる理性の限界内における宗教』の目次は、
「第一編 悪の原理が善の原理とならび住むことについて、あるいは人間本性のうちなる根元悪について
第二編 人間の支配をめぐっての善の原理による悪の原理との戦いについて
第三編 善の原理による悪の原理にたいする勝利、そしてこの世での神の国の建設
第四編 善の原理の支配下における奉仕と偽奉仕について、あるいは宗教と聖職制について」
とあり、�犧�本悪�甅爛ぅ┘后Ε�リスト�甅狄世旅餃甅犇飢餃瓩鯱世犬討い襦�
カントは、人間の本性に�犧�本悪�瓩鮓�出すとともに、その根本悪を国ぷくするための完全的な道徳者としてイエス・キリストを論じ、そのキリストの教えに従ってこの世に�狄世旅餃瓩侶�設を論じ、その地上における神の国としての�犇飢餃瓩鯱世犬襪里任△襪�、それらはどこまでも�狄祐嵳�性の限界内�瓩砲�いて論じられることであり、ゆえにそれらはどこまでも�狷仔租��瓩任覆韻譴个覆蕕覆い箸垢襪里任△襦�
しかしカント以降のドイツ観念論においては、�狄祐嵳�性の限界�瓩鯆兇┐討い�方向に論じられていく。その頂点に立つのがヘーゲルの�狎簑侏�性�瓩任△蝓⊃世料和い凌人�を解読する論理学の確立であった。しかしそのようなヘーゲルは自らの哲学体系のなかにニヒリズムをすでに見出し、自らの哲学的体系の崩壊を予見していたといわれる。
わたしは、ドイツ観念論にドイツ神秘主義の影を見出すようになったのであるが、カントから始まる�犧�本悪�瓩箸いε�学課題の系譜は、ハンナ・アーレントに至って、�猖淪任箸靴討琉��瓩箸いΨ舛某陛犬靴討�る。そこまでの展開は、例えば、リチャード・Ｊ・バーンスタイン著『根源悪の系譜―カントからアーレントまで』（法政大学出版局）等が面白い。
カントの『単なる理性の限界内における宗教』は、原書のDie Religion innerhalb der Grenzen der bloβen Vernunftから、英訳本、そして理想社のカント全集版を持っていたが、今回の一人暮らしの際にすべて古本屋に売ってしまった。なので、北岡武司訳『カント全集10たんなる現生の限界内の宗教』を再度購入しようと考えている。
あれはいつだったか、大谷大学に向かう途中、真宗学の幡谷明先生とご一緒した際に、カントの�犧�本悪�瓩反二造劉牋�人正機の悪�瓩箸鯣羈啗‘い靴討澆燭い範辰靴燭海箸鮖廚そ个靴拭�そんなこともゆっくりと考えてみたい。
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