2017.6.10 於:みなとみらいホール
(前半)
チャイコフスキー
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
(ソリストアンコール)
イザイ
無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番より メランコニア
(後半)
ショスタコーヴィチ
交響曲第5番 ニ短調 op.47
(アンコール)
ショスタコーヴィチ
馬あぶ組曲より 第3曲「祝日」
指揮:アレクサンドル・ラザレフ
ヴァイオリン:山根 一仁
コンマス :田野倉 雅秋
今回はド迫力のロシア人指揮者によるロシア(とういうかソビエト)もの、メジャー曲の組み合わせとあって完売の盛況で開演前から熱気ムンムン。
前半のチャイコフスキーは、22歳新進気鋭の若きヴァイオリニスト山根一仁。
この日の雰囲気から当然強めで粘っこい音を予想したいたのですが、あくまで繊細で紳士な響きに良い意味で期待を裏切られました。彼の経歴にそれほど詳しくはないですが、20歳そこそこでこうした演奏を堂々とできるあたり、よほどしっかりとしたバックグラウンドがあるのだなと感じました。
アンコールもメインの繊細さを引き継ぎつつ、オケのないソロで更に自由な濃淡を付けます。
後半は皆さん(すくなくとも私は)爆演を期待する「革命」。この曲はその成り立ちは制作された環境などから様々な政治的な背景が語られますが、純粋に音楽として多くの人の心を捉え続けているもので、オケ経験者であれば誰もが一度は演奏する曲です。
この日のラザレフさんの曲作りは、これまでの爆発、暴走しつつ、クオリティを保つというステージから1歩進んだ抑制の効いたもの。もちろん、コーダへ向けての迫力はあるのですが、なんというか弦以外の楽器の精度も見極めながら慎重に進める感じ。
祝祭的なアンコールではいつものラザレフ節も垣間見る事ができ、満足な演奏会となりました。
次回(7月)の西本さんの「ローマの祭」で今回の春季シーズンも終わりです。そうそう色んなものが値上がりしていますが、コンサートの定期会員券も来シーズンから値上げです。最近少し眠いので集中して聴かねば・・・
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