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2017年06月14日09:31

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肺モニタによる測定について

原子力機構(https://www.jaea.go.jp)の公式発表(https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p17060902/s01.pdf など)を見ても、
核燃料サイクル工学研究所における肺モニタでの22kBqと言う値について、
どういう測定を行ったのか全く書いていないため、判断に苦しみます。

フードの排気系統や室内の汚染状況も著しく低く、一方作業員のカバーオール表面の汚染はかなり高いため、重い粒子が極めて短距離のみ飛散した、と判断するのが妥当でしょうか?
U, Pu などは非常に重い元素で、福島の事故でも余り飛散していません。

Pu-239 はほぼピュアαに近く核種で、崩壊の際に僅かにγ線を放出はします。
39keV: 0.01%
52keV: 0.027%
129keV: 0.0063%
375keV: 0.0016%
414keV: 0.0015 %

これらをごく僅かに同定、定量して放出確率を乗じて存在量を推定したのでしょうか?!
元のスペクトルを見ないと判断尽きかねますが、
もしそうだとすると精度にはかなりの疑問があります。
とにかく値を出す必要があり、何とかひねり出したのだとは思いますが・・・

U も一緒に入っていたようですが、U-238 も同様にほぼピュアαです。

Pu-239 の娘の U-235 は容易に検出可能なγ線を放出しますが、Pu-239 の半減期は2万4千年ですので、
生成量は微々たる量です。

一方、アメリシウムの代表核種 Am-241 は低エネルギーのガンマ線源として使われることもあり、59.5keV のγ線を 35.9% の確率で放出しますので、容易に検出可能です。

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と、ここまで書いて、肺モニタについて調べてみると、
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-03-12

「、娘核種の235Uからα崩壊の約4.6%放出される平均17KeVという低いエネルギーLX線を、身体外部から検出して定量する。」
だそうです。

なんで、U-235 見るなら 57.2% の186keV を見ないんだろう・・・

いずれにしても、当初の 22kBq という推定値には大きな疑問があり、
その値を元にした議論は余り意味がなかったことになります。
誰もこの点を問題にしていないんですが・・・
うーむ。


■被曝の5人全員が退院 原子力機構の事故
(朝日新聞デジタル - 06月13日 23:20)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4619212
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