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2017年06月02日00:38

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「メッセージ」 「夜に生きる」

ここ2週間くらいで観た映画でよかったもののことなど。



「メッセージ」 ’16 (米)

ドゥニ・ヴィルヌーヴの新作。
SF読みじゃないので全然知らなかったが
テッド・チャンによる原作「あなたの人生の物語」(’98)は
ネビュラ賞,スタージョン賞,星雲賞を受賞している有名な作品とのこと。
アニメ「マルドゥック・スクランブル」を観た帰りに原作を買って読んだが
本作も原作を購入して現在読書中
(「夜明け告げるルーのうた」とハシゴしたのでその日は買えなかったの(笑))。
それくらい面白かったということ!
エイリアンとコミュニケーションを取ろうとする言語学者のお話は
“あなた”を待つ(或いは待つ決断をする)“わたし”の物語として進行し
遍在する“時”を体験する“わたし”は
時についての新たな“認識”を得“あなた”の物語を受容する…
たぶんそういう話。
ヘプタポッド(エイリアンの仮称)の表義文字に驚くが
その解析や研究が詳解されないことに憤るよりも
異星人の構造物(宇宙船?)の内部の閉鎖的造形や
ヘプタポッドの発する音声、表義文字の形状の華麗に
ただただうっとりと魅了されるのだから
映画は正しくSFしていて
しかも成功しているのだと思う。
映画としてSFを堪能できたとはいえ
ヒロイン ルイーズが言語学者として対峙した仕事について
猛烈に知りたくなるわけで(原作は別な語りに違いないことが判るので)
原作を読んで二度美味しい思いをしているところなのだ。
もう一度観るぞ!
にしても、いよいよ
ヴィルヌーヴの撮る「ブレードランナー」に期待が高まるじゃないか!



「夜に生きる」 ’16 (米)

ベン・アフレックの監督最新作。主演も。
デニス・ルヘインのベストセラー小説の映画化らしい。
禁酒法時代のギャングの話だが面白いのだ、これが。
この時代は警察も悪党だから登場する男女は全員悪いヤツ。
「ゴッドファーザー」のような美学ではなく
悪党どものドラマに“男の粋”を読ませ
その儚くも愚かな生態にもの悲しいため息を感じさせる…
そういう映画。
ベン・アフレックは「アルゴ」もそうだったけれど
サービス過剰な演出をするね。
いや、息を呑むアクションは抜群に面白いのだが
後半の舞台がマイアミということもあって湿潤で粘質なドラマ部分が
過剰サービスに喰われてしまっている。
エル・ファニングの偏向する信仰がとても気持ち悪くてよかった(笑)。
5 5

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