むかし、一人の
山伏が伊勢(いせ→三重県)と江戸の分れ道で、首を傾げました。
「はて、どちらに行けば良いのやら」
するとそこへ、
百姓がやって来ました。そこで山伏が、ちょっといばった態度で百姓に尋ねました。
「こりゃ、百姓。伊勢はどちらか、教えてくれ」
その態度に腹を立てた
百姓は、山伏に怒鳴りました
「山伏めが、横柄(おうへい)な口をききおって
だいたい
占うのは、お前さんの商売だろう
伊勢がどっちか、自分で占ったらどうだ
」
「うむ、それはもっともだ」山伏は
目をつぶると、しばらく考えて言いました。
「よし、わかった!わかったぞ!」
「ほう、それで、どっちと出た?」
百姓が聞くと、山伏は言いました。
「わしの占いでは、『百姓に聞け』と出たわいさ」
ちゃんちゃん
(15.1.21)
( ̄ー ̄)
「わしの占いでは、『百姓に聞け』と出たわいさ」→→→→その時すでに
遅し、百姓たちは先を急いでいたので、山伏の目の前にはおりまへんでしたとさ
ログインしてコメントを確認・投稿する