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2017年04月19日22:32

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幻と言われたもの キエビネ編

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初めてのキエビネはレモン色の花でオレンジの香りがした
晴れた日の午後は家の前の道路からも甘い香りが漂っていた

鮮やかでよく家の前を通る人が何の花?と聞いてきた
当時は花屋さんに並ぶような花ではなくデパートの展示会や山野草展などでしかみることのない花でもあった
毎年株が増えて固まって咲くその大型のエビネは遠くからでもよく目立っていた
自生地は普通のエビネより暖かい地域に多く紀伊半島、四国、九州が中心のようであり
伊豆には少し小型でくすんだ黄色のカワカミエビネもあったが現在はその名前で調べてもネットでヒットもしない
現在は完全に絶滅して育てている人もいないのかも知れない

キエビネ系の自然交配種としてジエビネとの交配のタカネエビネ、キリシマエビネとの交配のヒゴエビネがあり現在は人工的に交配した種類もある

最近エビネ業者にオレンジの香りのするキエビネはないかと聞いて回るも今はもうないかも知れないとの返事しか帰ってこない

野生蘭ブームの後にランウィルスがエビネの棚に蔓延して90年代にウィルス株と知らないで購入した愛好家の植栽もウィルスに侵されブームの後も購入し続けていた方々からエビネ趣味から遠ざけてしまった

実家は極端に高騰したエビネには見向きもしなかったためその影響は受けなかったしアパート住まいの私もエビネを育てなかった時期がありウィルス蔓延の話も最近知ったほどである

大型で目立つ花のため自生地から姿を消したキエビネも最近は自生地でも復活しているようである
価格が一時期より下がって山取りしたものを販売しても苦労の割に商売としての旨みがないからであろう
太古の時代から進化を続けてきた野生蘭にも少しは過ごしやすい時代になったのかも


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