「生まれ変わる」江戸小話

むかしむかし、お坊さんが山で狩人に出会いました。

狩人が殺したキツネをぶらさげているのを見て、お坊さんはお説教をはじめました、

「これ、狩人。仕事とは言え、お前は生き物の命を取ってばかりいるな。

この世で生き物を殺せば、次にはその生き物に生まれ変わると言うぞ。悪いことは言わぬ、殺生はやめるんじゃ」

すると狩人は、真っ青な顔でたずねました。

「それなら、おら、キツネを殺したから、キツネに生まれ変わってしまうんか？」

「いかにも」

すると狩人は、わんわん泣き出してしまいました。しかし何を思ったのか、泣きながら鉄砲に玉をこめると、お坊さんめがけて撃とうとします。

「これ！なにをするのじゃ」

お坊さんがびっくりして言うと、狩人が言いました。

「へい、お坊さんを殺して、次はお坊さんに生まれ変わろうと思います」


ちゃんちゃん



【解説】

グリムもびっくり！このお坊さんどうやら説教する相手の見分け方の修業がたりなかったようですね

まっ、上から目線の命失いってことで、orとがよろしいようでコンコン



（１４．１１．１３）