天国ってどんなところなのでしょうか
どこにあるのでしょうか
亡くなってしまった人の魂が行くところでしょうか
暖かくて苦悩が無くて幸せでいられるところでしょうか
平和で争い事や貧困が無いところでしょうか
以前 雄勝町で語り部をした後に
「 こんなにつらい体験を話すあなたを見て
天国に行ったお母さんやお祖母さんは
とても悲しむのではないでしょうか 」
「 こんなにつらい経験を あなたが苦しみながら
話さなくてもよいのではありませんか
天国のお母さんやお祖母さんがつらいでしょうに 」
そのように言われたことがあります
その時はじめて言われた言葉に
正直 大分戸惑いました
語り部を続けようと決心できたのは
亡くなった母と祖母と
これからずっと一緒に生きていこうと思ったからです
母と祖母の魂は 私の中でずっと生きています
もし 私が母と祖母が亡くなってしまったことを認めれば
そう思った時点で 二人の命が尽きてしまう気がするのです
矛盾する書き方になってしまいますが
津波で亡くなってしまった母と祖母の命を
私自身が もう一度手放してしまうことが怖いのです
語り部は 私と母と祖母が生きるための手段です
天国というものに対する考え方やイメージは
人それぞれに違うでしょう
私には 今いるこの世界 この日常が天国なのです
苦労もあり苦悩もある この日常が天国です
被災後の生活ですが ここが私の全てなのです
命が尽きた後の世界のことは
行ったことが無いのでわかりませんが
今 手にふれ肌に感じることが出来るこの世界が
幸せそのもので 愛おしいと感じるのです
多分これは
震災前の生活がどれだけ幸せで
それまで当たり前のようにしていた生活が
とても有難いことだったと
心の底から 気付いたからなのでしょう
無駄な時間は一つもありません
何かに夢中になれる時
友達と楽しめる時間
家族と一緒に過ごせる時間
ひとりでボーっと横になる時間
何かに失敗してしまう時
悩んでいるとき
そのような時間の一つ一つ
どこをとっても 何一つ無駄ではなかったのです
震災で被災者と呼ばれるようになりましたが
今後の生活まで 災害の犠牲にしたいとは思いません
今ある命を精一杯生きていけることが
既に 天国なのではないでしょうか
私の母と祖母は いつでも私と一緒に生きています
あの日亡くなってしまった友人や知人も
みんなの中で生き続けています
「 東日本大震災を忘れない 」ではないのです
私達は決して 忘れるわけなど無いのです
一人の語り部の力では限界があります
私の思いをぶつけただけの稚拙な記事ですが
多くの皆様にご覧いただくことで
大切な方の命を守る話し合いの
一番最初の小さなきっかけにしていただければ幸いです
ご自分のタイムラインでシェアしてくださる皆様
貴重なお言葉を添えてシェアしてくださる皆様
いつもシェアして頂き
そしてお力添えいただき 本当に有難うございます
#語り部佐藤麻紀
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