割と最近、「中朝だけでなく、ロシアの科学技術だって口ほどのものがあるか怪しい。ロシアの弾道ミサイルだって(アメリカの)東海岸まで届かないだろ」
という発言をmixiのどっかで読んだように思うのですが、
ロシアが発射する弾道ミサイルは東に向かっては飛びませんよ。
ロシアから見て北へ飛び、北極を経てカナダ上空を通過して、アメリカに落ちるんです。
で、ロシアが周回軌道に衛星を投入している以上、(精度は別として距離的には)地球上のどこにでも落とせます。
この話で世界中が衝撃を受けたのは1959年なんですが、まだ衝撃が伝わっていない方がいらっしゃるようですね・・・。
さて、毎年サンタさんを追いかけていることで有名な北米防空司令部ですが、別にサンタさんを追いかけるために高性能レーダーを積んでいるわけではありません。
北米防空司令部は正式名称を北アメリカ航空宇宙防衛司令部、略称をノーラッドと言いますが、「宇宙」が名前に入っているのがミソです。
アメリカではなく、「北アメリカ」、つまりカナダも入っていて、飛行機だけじゃなくて宇宙も見張っている。
そう、ここは、ロシアから飛んでくる弾道ミサイル(と爆撃機)を迎撃するための組織なのです。
で、ですね。
具体的にロシアがミサイルを発射した場合、北米防空司令部はこれを撃ち落とします。どこで? カナダ上空で、ですよまじで。
弾道ミサイルはざっくり言えば飛距離と同じくらい高度も上がりますので、ロシアからの弾道ミサイルは3000〜5000kmほどの高さまで上がります。しかし、迎撃ミサイルの飛距離の都合で、撃ち落とせるのは最後の1000kmくらいに限られます。
そこで、どーーーーしても、カナダ上空での対処になってしまうわけです。
(米国南部狙いのものは米国上空での対処になるが、ワシントンDCもNYも北寄りなので・・・)
「おいカナダ、お前んとこの上空で核爆弾打ち落すけどいいよな?笑
俺たちアメリカがダメになったらカナダもダメになるんだし笑」
と、言ったかどうかはわかりませんが、日米地位協定もびっくりの内容で、日本では到底受け入れられないだろうなーとは思ったりもします。
さて、もう一つ。今回の朝鮮の弾道ミサイル、打ち上げ時に2回の方向転換をしたとの確認がなされています。
テレ朝はこれを「迎撃を回避する能力を得た」と報道していますが、これは間違いです。
弾道ミサイルというのは、打ち上げ時にはロケットがくっついていますが、その後半までに全部切り離し、最終的には動力がない弾頭だけが落ちてきます。
ですので、「いくら打ち上げの際に方向を変えても」、迎撃が行われる最終段階とは異なる技術になります。
強いて言えば、飛んでいく方向を誤認する可能性はありますが、弾道ミサイルは常時監視され続けること、そもそも弾道ミサイルの迎撃自体が「元から備えをしている地域しか守れない」ので、「北朝鮮が発射時に方向転換できる」ことを念頭に入れておけば、あまり大きな影響はないと思われます。
逆に、迎撃を受けるような段階(ターミナルフェイズと言います)での回避は、弾頭が超高温に包まれるせいで電子機器が働かないこと、回避機動をするぐらいならより高性能な弾頭を乗せたいことなどから、研究はされているものの米露でも実戦投入の発表はなく、また朝鮮のものがそうであったとしても、「発射段階では外見上わからない」のがポイントになります。
個人的には、高度を稼いで、GPSなどから正しい方向を計測・計算、目的の方向に飛んでいくの3段階飛翔なのではないかなという気もします。これは潜水艦発射式の弾道ミサイルがベースになっているため、発射時点で潜水艦の位置を正確に計測できていない可能性があるからです。が、まあ、続報を待ちます。
■北朝鮮ミサイル、自走発射台車も試験か 安保理会合へ
(朝日新聞デジタル - 02月13日 22:20)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4430674
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