ブラックアース

大著では有りませんが、読み進めるうちに暗澹とした気分になります。数字の連続に
無感動になりますが、あたかも疑似体験した気分です。
ナチスのユダヤ人迫害を扱った書籍は数多く刊行されていますが、昨年刊行された
ブラックアース、上下巻を読了しました。各巻とも約３００頁以上ですが、ナチスの
犯罪行為の情報は余りにも膨大なので、本書だけで全てが分かる訳では有りませんが
アンネの日記、杉原千畝のビザ等、有名な事項は一通り取り上げているので、原典を
読まなくても概略だけでも知ることが出来ます。下巻の半分は注釈と参考文献リスト
なので、より深く知りたければ入り口になりそうです。

http://www.keio-up.co.jp/kup/gift/blackearth.html

ブラックアース(上) ―― ホロコーストの歴史と警告 単行本 2016/7/16
ティモシー・スナイダー (著), Timothy Snyder (著), 池田 年穂 (翻訳)
出版社: 慶應義塾大学出版会 (2016/7/16)
言語: 日本語
ISBN-10: 476642350X
ISBN-13: 978-4766423501
発売日： 2016/7/16

ブラックアース(下)―― ホロコーストの歴史と警告 単行本 2016/7/16
ティモシー・スナイダー (著), Timothy Snyder (著), 池田 年穂 (翻訳)
出版社: 慶應義塾大学出版会 (2016/7/16)
言語: 日本語
ISBN-10: 4766423518
ISBN-13: 978-4766423518
発売日： 2016/7/16

　ナチスの思想とはヒトラーの思想、ヒトラーは狂人では無く、憎悪や嫌悪を思想化
していました。ドイツは世界の中心、ボルシェビキとはなので、滅ぼすべき
敵です。陸の帝国ドイツが大陸を支配すれば、海の帝国イギリスはドイツの覇権を認
めると妄想を抱いていました。ユダヤ人を追放し何を持って最終解決とするか目的は
無く行き当たりばったり、あげくの果て銃殺より効率良く殺害する為に一酸化炭素、
チクロンＢへとエスカレートしました。妄想を実行する為に禍々しい手法を、効率化
させました。