暁の空に輝く月と水星

　ここしばらく、明け方の空で水星が見やすくなっていました。26日の夜明け前には、その水星のそばに細い月が並んで見える機会がありました。金星と月の共演は比較的見る機会があるけれど、明け方か宵の低空にしか見えない水星と月の組み合わせはめったに見られないので、撮影をしに朝一の電車で日暮里まで出かけました。

東京天空樹星景〜暁の空に輝く月と水星


2017年1月26日05時48分、1秒露光×5、EF-S 55-250mmF4-5.6IS（100mm,F5.0） 、キヤノンEOS Kiss X50（ISO1600, JPEG）、固定撮影、東京都台東区谷中にて
※1220万画素のうち、900万画素相当の範囲をトリミング。

　美しい地球照を湛えた細い月が、東京スカイツリーのすぐ右側に見えていました。水星は、その右下…地平高度わずか４度の低空にいます。18日よりも低く、すぐ上に月もいるためか、肉眼で見た水星の明るさは控えめに感じました。
　写真では、地球照がとてもはっきりと写っています。その右下、朝焼けのすぐ上に、水星が明るい点として捉えられました。

　約半年後には、宵の超低空で水星が月に隠される『水星食』があります。ただし、東京では潜入は日の入りとほぼ同時で、出現は地平高度３度と今回撮影した水星よりさらに低い位置になります。惑星食を観察・撮影する貴重な機会ですが、条件はかなり厳しそうです。