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2017年01月22日11:28

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『この世界の片隅に』 2017年3本目 チネ・ラヴィータ ☆☆☆☆

『この世界の片隅に』 
http://konosekai.jp/

2017年3本目 チネ・ラヴィータ ☆☆☆☆

こうの史代先生の漫画を原作にしたアニメ映画。
広島市出身の女性が主人公で、嫁ぎ先が呉市。
戦時中の広島県が舞台なので、呉の軍港の襲撃、広島の原爆投下。
悲劇しかないので「よくある反戦映画」だと思って観る予定はありませんでした。

が、公開されてみると方々からの高評価。
「観る映画は自分で決める。評価は全て無視する」のが健太郎の映画を観るスタンスなので、如何に評価が高かろうが無視するのですが、お勧めされた事もあり観に行きました。

そしたら、大号泣。
涙がこぼれるとか、すすり泣くとかじゃなくて、嗚咽を漏らして号泣するレベルで泣いた。

戦時中の広島、それも呉市、広島市は米軍の猛攻を受けた本土でも有数の激戦地。
悲惨どころか、悲劇しかない。
主人公のすずさんも、兄が出征で戦死。
不発弾に巻き込まれ、右手を失って、一緒に居た姪が亡くなる。

多くの反戦映画と同じく、延々と主人公に悲劇が襲い掛かってくるんだけれど、朗らかな画と、すずのおっとりさが悲劇を消してくれている。

数があり過ぎてもはや「意味を失っている反戦映画」と違って、悲劇なんだけれどどこか優しさ、と云うか朗らかさがありました。
だからこそ、反戦映画が大嫌いな健太郎でも観れたし、泣いたし、良い映画だと純粋に思えた。

戦時下の物資の不足や、日常生活に割り込んでくる軍事色。
加えて、戦前の日本なので女性の肩身の狭さ。

これも全部、画の朗らかさと、すずのおっとりさで和らいでました。
物資や食料の不足を何とかやりくりしようとするのも、軍事教練もどこか楽し気に見えてしまいました。

こんなに良い映画ならもっと早く観るべきでした。
お勧めしてもらってありがとう。
年間ベスト確定です。


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