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2017年01月08日15:17

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大きなお世話

九大二病理時代の友人から年賀状が届いた。
彼女は私が二病理に採用になった時の教授秘書だった人で、確か私より3,4歳下だった。
今は結婚して4人の子どもの母である。
彼女の年賀状はいつもきちんと写真館で撮ったような家族写真で、今年も旦那さんと彼女と4人の子どもたちが写っていた。
その写真の下に手書きの一言が。
「4月に子どもが生まれます」
ご、5人目〜?!マジで〜?!すげーやまもっち(彼女のあだ名)!
と、思わず叫んでしまった。
4人のこどもたちはそれぞれ、10歳、8歳、6歳、4歳。そして今年生まれるのなら、一番下の子と4(もしくは5)歳違いになる。
やまもっち何歳だっけ??42?3?それだけでもすごいのに、一番上の子が10歳ということは、10年前からずっと産んでは育て、妊娠してまた産んで、と繰り返していることになる。
すげー。
いや、昔から元気な人だとは思ってたけど、まさかこんなに子だくさんになるとは。
しかも、その旦那さんと結婚したのも予想外だった。

二病理にいたころ、教授秘書のやまもっちと、実験補助員の私、同じく実験補助員のNさん、Oさんの4人でよく食事に行ったりしていた。
Nさんは私と同い年、Oさんが一番年下で私より確か5歳下くらい。
性格はそれぞれ違ったけど、同世代で仲が良かった。
そのころ研究室に入ってきた整形外科の先生とやまもっちは付き合いだした。
整形外科の先生というのは、お年寄りの患者さんを相手に話をよく聞くような性格の人が多くて、調子が良くて、よく言えば「社交的」、悪く言うなら「チャラい」人が多かった。
話も面白いし、仕事で絡む分には楽しい人だけど、付き合うとなると、私は遠慮したい部類の人だ。
ある日4人で食事に行った時、やまもっちが深刻な様子で話し出した。
なんでもその整形外科医の彼氏には、もう一人彼女がいることがわかったというのだ。
「え〜!二股じゃん!」
私とNさんOさんは、
「絶対やめた方がいいって、そんな人!」
と3人で猛反対した。
するとやまもっちは
「う〜ん、でもね〜、好きなんよね〜」
「私の作った料理を『おいしい、おいしい』って食べてくれるんよね〜」
と嬉しそうに言って、引かなかった。
私たち3人はあきれて、何も言えなくなったけど、やまもっちのいないところでは「絶対やめた方がいいよね〜」と話していた。
その後、やまもっちは見事その整形外科医と結婚。
結婚式で同じテーブルに招待された私たち3人は、「あの時すごい反対したけど、こうなったね〜(笑)」と懐かしく話した。

そして今年の年賀状を見ながら思う。
もしもあの時、やまもっちが私たちの忠告を聞いて、彼をあきらめていたら、ここにいる4人の子どもたちはこの世にいなかったんだなあ、と。そして5人目の子も。
外野があれこれと、「やめた方がいい」なんて、ほんと余計なお世話というか、大きなお世話だよな〜と。
あの時、「好きなんよね〜」と言ったやまもっちの顔を思い出して、改めて「好き」という気持ちの大切さとその気持ちの持つパワーのすごさ、そして、人生ほんとに何がどうなるかわからない、という当たり前のことを思い知らされる。
4月には元気な赤ちゃんが生まれますように。
そしてまた、あのころの4人で集まった時に、懐かしい話ができますように。








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