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2016年12月31日23:49

228 view

12/4〜28日に観た映画です。

4日は 「ヒッティング・ジ・エイペックス」
     「アズミ・ハルコは行方不明」、

6日は 「アスファルト」
     「DOPE/ドープ !! 」、

7日は 「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」、

9日は 「この世界の片隅に」(3回目)、

10日は「アルジェの戦い」
     「グッバイ,サマー」、

11日は「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」、

13日は「ジムノペディに乱れる」、
     「変態だ」、

15日は「湾生回家」、

16日は「ローグ・ワン」、

17日は「弁護人」
     「シーモアさんと、大人のための人生入門」、

19日は「人間の値打ち」
     「ジュリエッタ」、

22日は「嗚呼!おんなたち 猥歌」、

24日は「ちょき」
     「風に濡れた女」、

25日は「Smoke スモーク」、

26日は「聖杯たちの騎士」、

28日は「過激派オペラ」を観に行きました。





twitter から転載しないと 歳を跨いでしまう!
すみません!いい加減で。





「ヒッティング・ジ・エイペックス」 ’15 (米)

2010〜2015年のMoto GP 界を扱ったドキュメンタリー。
監督マーク・ニールはこの世界をずっと撮っているようだ(4作目)。
19〜20歳でデビューするライダーたちは全員 いかにも若い!
命知らずであるためには この若さが必須。
だからこそ美しく
だからこそ愚か。



「アズミ・ハルコは行方不明」 ’16

松居大悟の新作。
地方都市に暮らすパッとしない28歳のハルコが
緩慢に死んで行くような日常に表情をなくしているのが何気にリアル。
対照する20歳のアイナの無理矢理なハイテンションといい
男狩りをする女子高生ギャングといい
男どものご都合的社会に憤っているぞ!女は!



「アスファルト」 ’15 (仏) 監督・脚本:サミュエル・ベンシェトリ

郊外のくたびれた団地に暮らす住人たちの
ささやかな“孤独のようなもの”のお話。
愛想のない無機的なコンクリートの箱に兆すのは
ちょっと情けなかったり 恥ずかしかったりする“孤独のようなもの”で、
それらが劇的にではなく
ぼんやりと融解するさまがユーモラスに描かれていて
じんわり嬉しくなる。



「DOPE/ドープ !! 」 ’15 (米) 監督・脚本:リック・ファムイーワ

犯罪多発地域イングルウッドで
ギャングにならず ギャングに殺されず
スポーツや音楽やダンスに特化した才能があるわけでもない
成績がよくてハーバードを目指す
オタクな黒人男子が主人公である―というところに意味がある映画。
お話よりもそこが重要!面白いよ♪



「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」 ’16 (英) 監督:スティーヴン・フリアーズ

同じジェンキンズ夫人をモデルとした仏映画『偉大なるマルグリット』が
ヒロインが照射する上流社会や芸術を
イロニックに描いていたとすると、
本作は、
マダムのイノセンスが世界と対峙する仕様。
メリル・ストリープは夫から梅毒をうつされる役は2度目では?
ピアニスト マクムーンを演じたサイモン・ヘルバーグがいいぞ!



「この世界の片隅に」(3回目)

すずさんにまた会いに行き また笑ってまた泣くのだけれど
度々登場する
寒さで息を手に吹きかけこすり合わせる
(原作では“そすそすそす”というオノマトペ)シーンがとても好き ♡
配達の海苔を壁に押し付けて背負い直すのが
ちゃんと動く画になっているのにも感動するよ。



「アルジェの戦い」 ’66 (伊・アルジェリア) 監督:ジッロ・ポンテコルヴォ

前に観たのは70年代だったろうか…
何十年ぶりかで観た。
ラストに感動した事しか覚えていなかったが、
すごい映画だった!
仏軍 対 FLN の闘争をちゃんと理解したのは
ボーヴォワールの自伝を読んでからだった…。



「グッバイ・サマー」 ’15 (仏) 監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー

14歳男子の夏休みの冒険が自伝的に描かれるのだけれど
自伝的でないゴンドリー作品などないよね(笑)。
主人公ダニエルの思春期の鬱屈が親友テオを得て
それは楽しく鬱屈する(笑)のだが、
テオのその後の身の上のやるせなさこそが
ダニエル少年の収穫だと思うよ。



「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」
’16 (米) 監督:デイビッド・イェーツ

ハリポのシリーズはファンタジー部分が大好きで
その部分については映像化される快感を存分に味わえるのだが、
バトル部分の映像の華々しさには
一向に惹かれないのだ。
本作もビースト関連はGood !
ニューヨークをぶっ壊すバトルは…
正直 食傷する。



「ジムノペディに乱れる」 ’16 監督:行定勲

ロマンポルノ リブートプロジェクト第1弾。
映画が撮れない映画監督の彷徨がSEXシーンの連鎖で綴られるが、
ものすごく立派に“ロマンポルノ”してるなー!と
そんなところに感動してしまう。
ホン・サンス作品のキャラたちが
酒飲む代わりにSEXしてる…みたいな感じ(笑)。
そこまで乾いてないか?



「変態だ」 ’15 監督:安齋肇

みうらじゅんの原作小説を安齋肇が初監督…でこのタイトル(笑)、
どんなもんだか…と構えて観ちゃう。
なんじゃこりゃー!の衝撃に腰を抜かしたのは
横浜聡子『ウルトラミラクルラブストーリー』以来。
どちらも“クマ”が登場するから…じゃなくて、
こんな展開アリかよ!にびっくりするのよ。
画がいいのにもびっくりしたけど。



「湾生回家」 ’15 (台) 監督:黄銘正(ホァン・ミンチェン)

戦前の台湾で生まれ育ち
戦後日本に強制送還された“湾生”たちの
故郷台湾へのせつなる思いを綴るドキュメンタリー。
とても面白く感動的だが、
それにつけても
日本に対する台湾の親しさは他のアジアの国々となぜこうも違うのか…
と思ってしまう。
“霧社事件”は知っていても…ね。



「ローグ・ワン」 ’16 (米) 監督:ギャレス・エドワーズ

78年の「4」をリアルタイムで観て以来SWとは相性悪くて
シリーズをちゃんと観たことがないのだが、
まさかSWで泣くとは思わなかった!!
超単純なストーリーだけど漢気が美味しいんだもの!
もう ね、
チアルートでもう1本スピンオフ作って!ってくらい
ドニーさんがハマっていた!(笑)



「弁護人」 ’13 (韓) 監督:ヤン・ウソク

ノ・ムヒョンが主人公の弁護士のモデルで
81年の釜林事件がを扱った映画…というのを一切知らずに観た。
ソン・ガンホの演技に支えられてはいるものの
映画としては社会派というには大味で
設えられた感動話―の域を出ない気がする。
それでもソウル五輪以前の韓国の内情を知る重要な手がかりが
エンタメになっているのはよいことだし
実際とても面白い。



「シーモアさんと、大人のための人生入門」 ’14 (米) 監督:イーサン・ホーク

イーサン・ホークが心の師と仰ぐ
シーモア・バーンスタインに密着したドキュメンタリー。
ピアノ教師として何人もの生徒を指導する87歳の老人が
静かな画になっているのだが、
彼の“音楽との向き合い方”には確かに
柔らかな(←ここが重要!)人生の指標を読むことができる。



「人間の値打ち」 ’13 (伊) 監督・脚本:パオロ・ヴィルズィ

パオロ・ヴィルズィは経済至上主義に侵された“現在”を群像劇に仕立て、
一つの交通事故死をめぐるいたたまれないドラマを読ませる。
保健用語“Hurman Capital”の意味が腑に落ちるラスト、
世界の成り立ちの後ろ暗さに
慄然とするしかないのだ。



「ジュリエッタ」 ’16 (西) 監督・脚本:ペドロ・アルモドバル

アルモドバルの新作は アリス・マンローの小説が原作で、
愛と喪失の静謐な物語が
母と娘の関係性によって語られる。
そこには母性の正当ではなく
支配や依存といった今日的なテーマが覗き、
赤の現在と青の過去―という
色が分かつ事象の交錯が
アルモドバル流のシャープな画になっているのだ。



「嗚呼!おんなたち 猥歌」 ’81 監督:神代辰巳

脚本は神代と荒井晴彦。
仏頂面の内田裕也がSEXしまくっているが、
売れないロック歌手の自堕落な転落人生―のお話が切なくも恥ずかしく、
女ではなく男を読む映画になっている。
その辺りが
あの時代とあの頃の男の思考を反映しているように思う。



「ちょき」 ’16 監督・脚本:金井純一

盲学校の寮に暮らす少女と
亡き妻によって彼女と繋がった町の美容師の物語は
抑制が効いた脚本がよくて、
高級少女マンガの趣きなのだ。
ただ、美容室やその周辺の町並みや美容師の自宅等の
美術の作り込みが甘く 生活感がない。
他者を大切に思うこと―が静かに胸に響く
いいお話なのに…。



「風に濡れた女」 ’16 監督・脚本:塩田明彦

リブートプロジェクト第2弾。
田舎の掘っ立て小屋に隠遁した劇作家のお話は
“謎の女”を語るために
10分に1回の濡れ場がきちんと機能していなくて
結構退屈したけれど(笑)、
ラストで女の正体が仄めかされて初めて
脚本や語りに納得がいった。
女を獣にすると男は対抗し得ないな…。



「Smoke スモーク」 ’95 (日・米) 監督:ウェイン・ワン

もう20年前の映画なんだ!
ポール・オースターの語りは東洋人の感性が画にする方がいいのかも。
ウェイン・ワンの演出は引き算でドラマを綴り
欧米人演出の過剰を排するので
そこが原作に合ってるよなぁ…と思う。
今はもう絶対撮れないだろう
ほとんどすべての登場人物がタバコ吸ってる映画(笑)だけど、
紫煙をくゆらすハーヴェイ・カイテルが
めちゃくちゃいい画になっている。



「聖杯たちの騎士」 ’15 (米) 監督・脚本:テレンス・マリック

テレンス・マリックの新作は
ハリウッドセレブたちの間を浮遊する脚本家のお話で、
ひたすらカッコいい画を眺めているしかないのだ。
女たちとの愛の遍歴には食傷するし
“父と息子”の葛藤も「ツリー・オブ・ライフ」の焼き直しで
新鮮さがないのよ…。



「過激派オペラ」 ’16 監督・原作:江本純子

いきなりレズのSEXシーンで始まるのだが、
これは演劇に関わる若い女たちの狂熱の物語で、
創作とその過程にある混沌と混乱とカタルシスが
女たらしの女演出家ナオコを軸に
一気呵成に語られる。
その一気呵成をレズシーンが牽引するのだ。
だから素っ裸の女優たちの濡れ場は
まるでリアルではないけどね(笑)。





本年もあと数分。
今年も思惟太の読みにくい感想文にお付き合いくださり
ありがとうございました!

今日は最後に「この世界の片隅に」(4回目)を観に行こうかと思っていましたが
あまりに感想文が滞っているので
せめて今年観た映画のタイトルだけでも
書いておこう…とやめました(笑)。

ではでは みなさま
よいお年をお迎えください!
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