…限りなく昨日の話し。
午前中、DVDでエイドリアン・ライン監督の「運命の女」を観て、青山一丁目へ。
午後2時、赤坂図書館の映画上映会でロベルト・ロッセリーニ監督の「神の道化師 フランチェスコ」を観てまいりました。
夕方5時、奥沢駅でK子とM君と待ち合わせ。彼らを自宅に案内し、母に線香をあげてもらう。前々からの約束であった。
その後、自由が丘の居酒屋で3人で呑む。9時に帰宅しました。
☆「運命の女」(2002)監督 エイドリアン・ライン 出演 ダイアン・レイン、リチャード・ギア、オリヴィエ・マルティネス、エリック・パー・サリヴァン
コニー・サムナーはニューヨーク郊外で暮らす専業主婦。マンハッタンで会社を経営する夫エドワードと9歳になる息子チャーリーと3人で、平凡だが幸せな生活を送っていた。
風の強いある日、コニーはチャーリーの誕生日プレゼントを買うため、マンハッタンにでかけた。通りを歩いていたコニーは、大量の本を抱えた青年と衝突した。
その青年、フランス人でブック・ディーラーのポール・マーテルは、ひざを怪我したコニーの治療をするため彼女を自分のアパートに招き入れる。以来、何度か彼を訪ねることになったコニーは、やがて越えてはならない一線を越えてしまう……。
「危険な情事」や「ナインハーフ」などで知られるエイドリアン・ライン監督のエロティック・サスペンスです。
“ エロティック ” と謳っていますが、まぁ、それほどエロくはありません。(笑) …フツーです。
…あ、でも、ダイアン・レインの見事な熟女ぶりは十分にエロティックかも。
原題は “ UNFAITHFUL ”、そのまんま「不貞、浮気」の意でありますな。映画も、そのまんまです。
なんの文句もないセレブな人妻が、ほんのちょっと浮気しちまったら、それがとんでもない大事になっちまったってなハナシであります。
そんな、どうってことないストーリーを、エイドリアン・ラインはじっくりと描いて飽きさせません!
…その辺り、アメリカ映画っぽくないなぁと思ったら、やっぱりフランス映画のリメイクなのだそうです。
なかなか面白いサスペンス映画になっていました!
ダイアン・レインもリチャード・ギアも、繊細な芝居でエイドリアン・ラインの演出に応えていました。
オリヴィエ・マルティネス演じるフランス男の女ったらしぶりの見事なこと! ……あれじゃヤラレちゃうよなぁ。
☆「神の道化師 フランチェスコ」(1950)監督 ロベルト・ロッセリーニ 出演 ナザリオ・ジェラルディ、アルド・ファブリッツィ、ロベルト・ソレンティーノ
『映画はフランチェスコと、彼に従う使徒たちがサンタ・マリア・デリフンジェリの丘に移り、そこに貧しい小屋を建てて共同生活を送りながら、布教活動をしようとするところから始まり、以下10の断片的な挿話を通じて、彼らがいかに誤解と弾圧に屈せず信仰を貫いていったかをドキュメンタリー的な手法で描き出す。
ラスト、フランチェスコとブラザー・ジネプロやその同志たちは、再び丘を離れ一人ひとり各地に布教に散ってゆく……』
…と映画の概要を引用してみましたが、じっさいの映画自体はこんなにシチ面倒くさい映画ではありません!
アッシジの聖人フランチェスコの物語ですが、いわゆる伝記ものではありません。聖フランチェスコと彼を慕う使徒たちのトボケた生活を、愛情を込めて描いています。
…確かにジャンル分けすれば、いわゆる “ 宗教映画 ” になるのでしょうが、もっと人間的な、コミカルなエピソードに笑いが止まりません。
その辺り、脚本がロッセリーニの弟子であったフェデリコ・フェリーニとの共同であり、フェリーニの味わいが強く影響しているからでしょう。
…特に、使徒の一人、ちょいとオツムの足りなさそうなブラザー・ジネプロに対しては、ずいぶん思い入れがあったようです。フェリーニの優しさですかね。
地味って言ったら、これ以上地味な映画はありませんが、イタリアン・ネオリアリズモの知られざる名作と言ってよいと思います。
聖フランチェスコの半生を描いた名作として、フランコ・ゼフィレッリ監督の「ブラザー・サン シスター・ムーン」があります!…ご覧になることを心からお勧めします。
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