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2016年12月12日22:19

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霧氷の釈迦ヶ岳

12月11日

「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」

大峰の釈迦ヶ岳。
多くの人は十津川村の太尾の登山口から登る。
標高1200mからの登りなら2時間ほどで着ける。尾根道は気持ちいい。展望も開ける。
でも、私はきつくても前鬼からの道が好き。
昔からの修行の道。独特の張りつめた空気が漂う。
そして、土日には役行者の弟子の子孫の五鬼助さんが小仲坊の宿坊にいらっしゃる。
釈迦ヶ岳に登るなら五鬼助さんに会いたい。
薪割をしていた五鬼助さんに挨拶をして登山道を歩きだした。

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昨夜はほとんど眠れなかった。
午後に3杯も飲んだお茶のせいだろうか、それともあの電話のせいかな。
眠れなくて3時前に起き出したのだ。運転しながら眠くてしょうがなかった。何度か行くのを止めようと考えた。
でも、行かなくちゃ!
そんな気持ちのまま前鬼まで来たのだ。

歩き始めてしばらくすると、青空が消えてくる。空は真っ白になっていた。
私の晴れ女パワーも先週の仙ヶ岳で使い果たしたのかな。今日ならみぞれか雪になりそうだ。
う〜〜〜ん・・・テンションが下がる。降り出したら太古の辻で引き返そうか・・・
いやいや、今日の目的はお釈迦様に会うことだ。会って祈ることだ。
行かなくては!!お釈迦様に会わなくては!!!

太古の辻の手前で一服する。太古の辻はいつも風が強い。
今日は特に寒そうだ。
太古の辻に着く。
先の大日岳を見上げると、上のほうが白い。
霧氷だ!!
一気にテンションが上がる。

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大日岳との分岐の稜線から木々には小さな霧氷が付きだしていた。
小さな花のようで可愛らしかった。

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深仙の宿に着く。
釈迦ヶ岳から下ってきた男性と一緒になる。ヤマレコでよく見るひこにゃんのぬいぐるみをザックに付けていた。話すと、ヤマレコでフォローしている方だった。
彼は台高の山をすべて日帰りで繋いだ方だ。なかなかできることではない。
外で写真を撮っていただいて、釈迦ヶ岳に向かう。

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途中でまたひこにゃんを付けた方に会う。ヤマレコでよく名前を拝見する方だった。
話をすると、新しいひこにゃんを出して下さった。
「またどこかの山で会いましょう。」

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霧氷はどんどん大きくなる。
冬の釈迦ヶ岳に登ったことはあるが、こんなに大きな霧氷は初めてだ。

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お釈迦様が見えてきた。
釈迦ヶ岳山頂に着く。
お釈迦様には霧氷がびっしりと付いていた。
こんなお顔の釈迦様は初めてだ。

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写真を撮ってくれた家族連れが下山すると、そこには私一人になった。
手袋を取り、般若心経を唱える。
祈る。

途中で会った人は風が強くて寒かったと言っていたが、防寒対策をしっかりしていたのであまり寒さは感じなかった。

深仙の宿に戻ると、少し青空が見えてきた。
大台ヶ原方面はよく晴れている。

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太古の辻に戻ると、大日岳の上も青空が広がっていた。

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気持ちが晴れ晴れとしてきた。
きっと祈りは通じる。
そう思えた。

小仲坊に着く。
行者堂で般若心経を唱える。
「ありがとうございました。」

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「ただいま。」
五鬼助さんに挨拶をする。
「お釈迦様に霧氷がたくさんついていましたよ。」
写真を見た五鬼助さんは、「白黒の写真か?」と聞く。
それほど釈迦ヶ岳にはモノトーンの世界が広がっていた。

「いいものが見られましたね。いいときに来ましたね。」

満ち足りた気持ちで小仲坊を後にする。
今日は青空以上の素晴らしい釈迦ヶ岳に登れた。

きっと、きっと、祈りは通じるはず。
ありがとう。
感謝。

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