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2016年11月06日23:34

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今週の科学ニュース-11月6日

 皆様、こんばんは。今年の秋はえらく短い地方もあったらしく、札幌などでは、平年より一ヶ月速い積雪となったと聞きます。風邪など召されませんよう、お気をつけください。それと、体調・体質上の問題がない限り、早めのインフルエンザの予防接種を受けられることをオススメします。話によると、接種から免疫の発現まで1〜2ヶ月かかるそうです。

ビーグル犬で実験 人なつっこい犬には共通の遺伝子がある(スウェーデン リンショーピング大学)
 SwedenのLinkoping Universityの研究チームは、実験でビーグル犬について人に頼る性格のイヌとそうでないイヌにグループ分けし、それぞれの群について遺伝子を比較したところ、両群の間で二つの遺伝子領域に含まれる五つの遺伝子に差があることがわかったと発表しました。このことは、すなわち、犬の人なつっこい性格は、遺伝子に組み込まれていることを意味しています。この点に注目して品種改良を行えば、より人間に従順な犬を作ることができる、と言うことなのでしょうか。
Linkoeping Universityの該当HPはこちら
Scientific Reports誌の該当論文のAbstract(日本語)はこちら
Scientific Reports誌の該当論文はこちら

恐竜の脳の化石、「酢漬け」になって初めて発見(英ケンブリッジ大学)
 イギリスUniversity of Cambridgeの研究チームは、イギリスSussexで2004年に見つかった化石は、世界初の恐竜の脳みその一部の化石であることがわかったと発表しました。脳みそのような柔らかいものが化石化するのはきわめて希と言えますが、今回は、恐竜(イグアノドン)が死んだときに、速やかに酸性で低酸素の水に脳がつかったため、いわゆる「酢漬け」状態になったために化石化して残ったとしています。まだ詳しい解析はこれからのようですが、個人的には、恐竜はどこまで脳を大きくできたのか、知能を持つ可能性があったのかに興味があります。
University of Cambridgeの該当HPはこちら
論文集Earth System Evolution and Early Life: a Celebration of the Work of Martin Brasier内の該当論文のAbstractはこちら

喫煙で遺伝子変異年150個=肺がんリスク上昇、5千人分析(国立がんセンター他)
 日本の国立がんセンター他の研究チームは、5000以上のガンの症例について、喫煙との関連を調査し、「生涯喫煙量と突然変異数には正の相関が見られ、喫煙が複数の分子機構を介してDNAに突然変異を誘発していることを明らかにした。特に、肺がんでの突然変異数が最も多く、1年間毎日1箱のたばこを吸うことで、150個の突然変異が肺に蓄積していると推計された。」と発表しました。要するに、「タバコは体に悪い、ガンになる可能性が高い。」を追認する結果となりました。5000症例でビッグデータと名乗る資格があるかどうかはわかりませんが、統計的データを取るには十分な数と言え、おそらく、その信頼性・妥当性はきちんとあるものと考えられます。悪いことは言いません。長生きしたかったら、タバコはやめましょう。
国立がん研究センターのプレスリリースはこちら
Science誌の該当論文はこちら

 では、今週はこの辺で。
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