「経済成長の意志」
IMFのデータで計算すると、
96年から2015年までの
世界経済のGDP拡大率は、
平均3.779%でした。
それに対し、日本はわずか0.771%。
結果的に、95年時点では日本のGDPが
世界の17%超(!)を占めていたのが、
直近では5.6%と、
見る影もなく凋落してしまいました。
今後、世界経済が、約3.8%の成長を続け、
日本経済が0.771%という
寂しい経済成長率を続けた場合、
2040年に日本のGDPのシェアは
2.7%にまで低下することになります。
もはや、経済大国でも何でもなく、普通に発展途上国です。
逆に言えば、上記の事態を避けるためには、
日本は世界経済の成長率を上回る、
4%前後のGDP成長を続ける必要があることになります。
為替レートを考慮すると、話がややこしくなるため、
本稿では為替の変動は考慮しないものとします。
いずれにせよ、昨今の為替レートはロジック
(インフレ率や金利)ではなく、
投機で動いてしまっているので、
考慮しない方がいいと思います。
為替変動がないものと仮定すると、
上記の「4%成長」とは、
実は名目GDPで構いません。
そして、名目GDP成長率は
「=実質GDP成長率+インフレ率(GDPデフレータ)」
となります。
例えば、
我が国がGDPデフレータベースで
3%のインフレになった場合、
必要な実質GDP成長率、
すなわち「経済成長率」は1%でいいのです。
インフレ率が2%ならば、経済成長率2%です。
「この程度の話」に過ぎないのです。
この程度の話ですら、
「いやいや、日本のGDPが4%とか成長するなんて、ありえないよ」
と、勝手に決めつける国民が多数派でしょう。
実際には、名目GDP4%成長など、
日本が正しいデフレ対策を実施し、
さらに人手不足を埋める投資を
拡大すれば「余裕」なのですが、
現実に経済成長していない以上、
国民は思い込みから成長を否定しようとします。
将来的に
「経済成長しない」
「豊かになることはない」
と信じている人々が、
消費や投資を増やすでしょうか。
増やすはずがありません。
むしろ、家計は消費を切り詰め、
預金ばかりを増やします。
企業も設備投資に乗り出さず、
やはり預金を増やします。
国内の消費や投資が減れば、
当たり前ですがGDPは伸び悩みます。
何しろ、GDPとは支出面からみれば、
消費や投資の合計なのです。
すなわち、将来的に我が国のGDPシェアが、
本当に世界の2%にまで落ちぶるとすると、
理由は「現在の国民」が経済成長の意志を持たなかったため、
と総括できるのです。
逆に、現在の国民が経済成長の意志を持ち、
消費や投資を増やしていけば、
日本のGDPシェアは次第に回復していくでしょう。
「景気の気は、気分の気」という言葉がありますが、
経済成長するか否かは、大げさでも何でもなく
「国民の意志」にかかっているのです。
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