ナチスの制服の雑感

秋元康氏らに名指しで謝罪要求　欅坂46「ナチス風衣装」でユダヤ人権団体
http://www.j-cast.com/2016/11/01282372.html
帽子に描かれたワシがギリギリひっかかるかもしれないけれど、別にハーケンクロイツが付いているわけでもなく、飽くまでナチス風味でしかない衣装。もっとアウトなデザインは、世の中に普通に出回っている。欅坂だけが狙い打ちされたことには、違和感覚える人間は多いだろうと。

まぁヴィーゼンタールセンターは、ナチス追及して飯を食ってる団体。多少無理筋だろうと、常に追求している姿をアピールし続けないと、飯の種がなくなるという事情はあるだろう。

で、アピールするからには、それなりの知名度のある相手に噛みつかないと、意味がない。欅坂を吊し上げたということは、裏を返せばヴィーゼンタールから「それなりの知名度のある相手」と認められたということ。一種の有名税と言えるだろうか。噛みつかれる方にしてみれば、ありがた迷惑な話ではあるが。

イスラエル大使館「欅坂46メンバーをホロコーストの特別セミナーに招待したい」とツイート
http://news.livedoor.com/article/detail/12234665/

それでメシを食っているヴィーゼンタールは仕方ないにしても、イスラエル大使館まで騒動に乗っかるというのは、さすがに行き過ぎだろうと。せめて謝罪前だったら、多少の理解もあっただろうが、すでに全面的に謝罪して、テレビ番組をお蔵入りという社会的制裁を受けた後で、さらに追い打ちというのは、日本人的な感覚では到底受け入れられない話。

欅坂46「ナチス風衣装」への抗議受け、音楽番組放送中止決定
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/03/keyakizaka46_n_12779616.html

イスラエル大使館のアイコンが、数年前に日本人ウケを狙って募集されたゆるキャラ「シャロウムちゃん」なあたりに、何とも言えない物悲しさを感じる。日本のことを分かってそうで、やっぱり分かってないんだなと。

イスラエル大使館の公式ゆるキャラが決定！500以上の応募から選ばれた「シャロウムちゃん」
http://eedu.jp/blog/2013/06/15/israel_character/

それはそれとして、欅坂のあの衣装、当初は「魔女をモチーフにした黒い制服」と紹介されていたのだけれども、あれのどこに魔女の要素があったのだろうか。「黒っぽい色にしておけば、何となくハロウィンっぽいだろう」みたいな安直な考えだったとしたら、それこそデザイナーの良識を疑わざるをえない話。コスプレ舐めるな。